WALKER’S 

歩く男の日日

12日目 (3) 柳屋旅館

2008-07-01 | 08年四国の旅
 分岐点では38分の休憩、仏坂へは行かず、南側の湾沿いの道を行く。仏坂へは1回目と4回目に歩いている。
 湾岸から離れるところが横浪スカイラインとの合流地点。ここから山へ向かう。トンネルへ向かう坂道を男女ペアが歩いている。青龍寺近くの三陽荘から来たと思われる、今1時だから、須崎まで7km、その先の安和までだと11.5km、いずれにせよ楽々5時までには着くだろう。トンネルを抜けるとブルーのチェックのシャツの男の人がいた。ぼくの速さに驚いて、1日にどれくらい歩くの、と訊いてくる。平均で39kmです、と答える。「すごいなあ、ぼくなんかどんなにがんばっても35kmが限度、平均すると30kmくらいしか歩けない」。今日はどちらまでですかと訊くと、安和までという答え、三陽荘からだとすれば29km。でも一番標準的な着実な歩きです。
 下り坂をしばらく行くと新しくできた遍路小屋がある、4人の男の人がにぎやかに談笑中、挨拶だけして通り過ぎる、距離的には休んでもいいところだけれど、宿の近くのスーパーで買い出しの後ゆっくり休むつもり。大間駅の横の踏切を渡り国道に出る。そこから400m先がチェックポイント、3年前までコンビニがあってそこで夕食を買っていたけれど、2年前に廃業していた。その前でタイムを計ると昨年よりも早かった。9.2kmを84分で来た、時速6.57km、中だるみを解消する快調な歩きだ。スーパーはさらに1km先、500ccのグレープフルーツジュースが62円、迷わず籠に入れる。あと、チョコと芋けんぴとパン4つ、これで明日の昼まで大丈夫だ。スーパーの休憩所で15分の休み、5日ぶりの別格札所、大善寺に向かう。ちなみに今日の宿柳屋旅館は大善寺の大師堂の真ん前にある。歩いて5秒で行ける。
 大善寺に着いたのは2時42分、本堂は山の上にあるので、納経の時間を考えると20分は必要。納経所は本堂の横にある、若い坊さんがスタンバイしている。無口で一言も言葉を発しなかったけれど、いやな感じは全くなかった。若い人は仕事だけで精一杯で、愛想などをする余裕がないのはむしろ自然なことだろう。
 柳屋旅館は5回目の投宿、ぼくが一番好きな遍路宿だ。創業120年の歴史ある宿、2年前に放送されたNHKドラマ「ウォーカーズ」の撮影にも使われました。昨年、ぼくは江口洋介さんが泊まられた離れの部屋に泊めて頂きました。
 素泊まり4000円、洗濯無料、乾燥機なし。

 12日目の歩行距離 35.4km
        歩行時間 5時間26分
        平均時速 6.52km