WALKER’S 

歩く男の日日

四国 花遍路

2024-06-19 | 日記

新日本風土記


最強区切り打ちお遍路さんの話

2024-06-10 | 日記

 知り合いの東京在住の区切り打ちお遍路さんが今年の3月で3巡目を結願して大型連休に4巡目を始められた。
 ぼくの知る限り、彼女が最強のお遍路さんだと思っている。仕事を持ちながら区切りで全部歩かれる、しかも東京からの往復。それだけでぼくなどは絶対太刀打ちできないと思ってしまう。ぼくのような時間が自由になる通し遍路はある意味らくちんなお遍路だと彼女を見ていると痛感させられる。彼女のことを知ったのは今から9年前、偶然彼女のお遍路ブログを見つけて以来毎日欠かさずチェックしている。お遍路ブログは数えきれないくらいあるけれど彼女のをお気に入りに登録した理由は一つ、宿の料金が細かく記載されて確実に参考になったから。アルコールと宿代をまとめて記載する人が多い中、彼女はきっちり分けていたので宿代を確実に把握することができた。お気に入りに登録しているもう一人の人も同じ理由から、宿代を記載しないブログに用はない。そして二人とも現在も歩き続けているから今の宿の料金がチェックできる。どんなに素晴らしい見事なブログでも1回きりのお遍路となるとどんどん古くなって宿の料金などは全く参考にも何もならなくなってしまう。今生きているブログでないとお遍路ブログとしては価値がないとぼくは認識している。
 東京からでも区切りで何巡もしている人は少なくない、けれど彼女がすごいのは四国と並行して西国も全部歩いて巡っている。四国の3巡目は18年3月に始めて24年3月に結願、間にコロナがあったのでずいぶん時間がかかったように見えますが、19年3月から西国歩きを始めて24年2月で32番観音正寺まで進んであと60kmほどを残すのみ。つまり1300kmほどをすでに歩いている。西国を歩いて巡る人は極めて少ない。歩いて巡る場合ほとんどの人が泊まるという与謝野町の旅館で聞いたところによると、全部歩いて巡る人は1年に10人ほどだとか。それを東京からの区切りでとなると稀中の稀。さらに彼女は16年2月から22年10月まで東海道も全部歩いている。四国の2巡目は16年9月から18年3月まででこれは別格も含めて乗り物は一切使わず歩ききっている。1巡目は14年9月から15年5月までの10回の区切り、しかも往復はほとんど夜行バスだ。このバイタリティにはとてもかなわない。
 そんな彼女も6月7月8月には歩いていない。
   女子一人完全歩きお遍路旅!


帰宅して1ヵ月

2024-06-08 | 日記

 明日で帰宅して30日、最初の1週間は毎日四国を歩いている夢を見た。ふと目が覚めてここはどこの宿?と思ったこともある。実績の印刷も終わってクリアファイルに放り込んだ、20ポケットの新しく買ったファイルに今までの実績を入れなおすと満杯になった。最初の3回分はちゃんとタイムを記録していなかったから20巡分のタイム記録がきれいに収まったという次第。それにしても今回のタイムは異常だと見直しながらつくづく思う。逆の見方をすれば昨年までのここ数年の歩きは10年前15年前から比べれば確実に衰えていたのだとはっきりした。毎日10km歩いているからそれで十分、四国に入って40km歩いて足を痛めることもないからそれで十分だろうとずっと同じようにやってきたけれど、老いや衰えはほとんど目には見えないものの確実に忍び込んでいたということ。今年の正月からウォーキング以外の運動を加えたことによってその加齢ダメージを大分払拭できたと数字が物語っている。いつもと違う歩きができているという実感はあったけれどここまでとは思わなかった。ベストタイを出そうとすれば時速6.45~6.65kmで歩かねばならない。厳しいところと楽なところがある。厳しいところでは少し意識しなければならなかったけれどそうでないところでは普通に歩いてベストタイだった。足が自然に前へ前へと出てくれる感じ。股関節周りの筋肉の動きがより滑らかになったと実感する。大殿筋と中殿筋をしっかり鍛えると坂登りが本当に楽になる。焼山寺でも雲辺寺でも一度も立ち止まって息を整えることはなかった。最後の日も20km休みなしで歩いて全然疲れなかった。バランスよく筋肉がついてくれると本当に疲れないし関節を痛めることもない。
 それでも力の出せなかったところもあります。一番ひどかったのは下坂場峠とその先のひわ田峠、公式記録では24℃だったけれどそれでも暑さがこたえて水も塩も山道に入る前に切れてしまった。雨の足摺もひどいものだった、風も強くて9kmの区間でベストより15分も遅れるとは。そして天気がよくても調子がよくても絶対にタイムが出ない山下り、鶴林寺、峠御堂、横峰寺、雲辺寺。今回も完全にお手上げだった。 それぞれ5分以上の遅れ、それなりに体は動いているはずなのに全く太刀打ちできない。下りは経験を積めば積むほど怖くなって知らずのうちに慎重に及び腰になってしまうようだ。


24年春遍路の実績

2024-06-05 | 日記











  ◎   ベストタイム更新
  =   ベストタイ
  ー1  ベストより1分遅れ
  空白  ベストの記録がない区間

 ベストタイ以上で歩けたのは96の区間で全体の59%、この15年でベストタイが5割を超えたのは今回だけではなかったかと思います。
 昨年の秋はベストタイで歩けたのは30の区間で全体の2割に満たなかった。わずか半年でこの大きな違い。


阿南市・美波町の境の星越峠

2024-06-03 | 日記

  
これは黄色いへんろ地図2016年4月 第11版です。この春4月14日に歩いた時、H170とH125の間の赤点線の真ん中あたりで崖崩れのために完全に道がなくなっていました。なくなった先にも歩けそうな道は全く見出せませんでした。仕方なく垂直に近い崖を5mほど下って道なき道を藪漕ぎしてすぐ北側を走っている国道に何とか脱出することができました。本当なら引き返すのが正解なのでしょうがここまで1.5kmも進んできて引き返すことなどとても考える余裕はなかった。今年の3月ここで遭難してドクターヘリで搬送された女性お遍路さんも同じ気持ちだったに違いない。ぼくが遭難しなかったのはザックが4kgほどだったから。彼女は15kgの荷物を担いでいたという。

これは一番新しい2022年9月 第13版のへんろ地図です。崖崩れでなくなった国道の南側の旧道には赤点線がありません。代わりに国道の北側に赤点線があります。ぼくはこの地図を持っていながら二つの違いに気が付いていませんでした。ここを歩いた時も地図は持っていなくてスマホの地図(MAPS-ME)で自分の位置を確認しながら崩れた旧道の方を歩いていた。新しく点線が付いた迂回路がどういう道であるかはこの秋に確認しに行きます。ちなみに英語の地図でも2015年版は南側の道に赤点線があって2018年版から北側の道に赤点線がついています。


春遍路 香川の宿②

2024-06-03 | 日記


28日目の宿は80番国分寺の東3.3kmのところにある「お遍路ハウス三条」、5年ぶり2回目の投宿です。遍路道からかなり離れているので使いにくいけれど料金が2800円なので捨てがたい。今回は八十場から端岡まで電車に乗りました。前回来た時と部屋のレイアウトが違っているような感じ、リノベしたのか記憶が曖昧だったのか。いずれにせよ設備は十分で快適でした。詳しい場所はお遍路ハウスのサイトから。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯+乾燥300円、浴衣なし、テレビは居間にあります。




29日目は高松の中心、琴電花園駅の近くにある「ゲストハウス若葉屋」、7回目の投宿です。ゲストハウスだけどちゃんと湯船もあるし和室の個室で4000円、高松でゆっくりできる宿はここ以外思いつかない。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥なし、浴衣なし、テレビは居間にあります。




30日目の宿は志度寺の550m手前にある「たいや旅館」、初めての投宿です。素泊まり3800円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥200円、浴衣あり、テレビあり。夕食はないので同宿の人との語らいはありません。お遍路さんは3人くらい泊っていたようです。




31日目最終日の宿は引田駅の近くにある「お宿&カフェバー もか」、初めての投宿です。

予約したときは素泊まりのみだったのですが途中でメールが入って2食付きになりました。おかずの量がちょうど良くてごはんが大盛2杯食べられて大満足。同宿はありませんでした。お母さんの伊藤陽子さんに宿案内のプリントを渡してくださいと託しました。伊藤陽子さんには昨年の11月2日、大岐の浜の近くで会っていた、その時はすれ違って挨拶しただけ、もちろん伊藤さんかどうかも分からなかったけれど帰宅してInstagram をチェックしていたら彼女のザックの色で間違いないと確認できた。そのことを話したらご主人が電話で伝えてくれてすごくびっくりしていたとのこと。これでライブでチャットしている人8人に会ったことになる。

朝食も山盛り2杯食べるのにちょうどいい感じで大満足でした。
2食付き6000円は安い、今どき6000円台の遍路宿を探すのは容易でなくなってきている。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥なし、浴衣なし、テレビは食堂にあります。


春遍路 香川の宿①

2024-06-02 | 日記


27日目の宿は琴平駅から1.4kmのところにある「お遍路ハウス象頭の里ことひら」、3回目の投宿です。本山駅まで歩いて14時43分の電車で琴平まで来ました。この家1組限定1棟貸しで1人当たり3000円(素泊まり)です。素泊まりとはいえ朝食おにぎりのお接待があります。夕食は600円。3600円で1棟貸しで2食付き、破格中の破格です。琴平駅まで送迎もあります。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯乾燥300円、浴衣なし、テレビあり。
 民宿岡田に泊まると次の日大半の人が観音寺の近くの宿に泊まる、そしてその翌日は善通寺の近くの宿になる。善通寺の宿坊は歩き遍路さんなら1度は泊まってみたい。でも近頃は団体の予約が入っていて満室だと断られることが多い。でもそれは嘘で、実際は団体の予約が入っていないので断られる。大浴場がめちゃくちゃ大きいので一人二人の予約では受けられない、この話は公認先達さんに直接聞いた話だから間違いない。宿坊がだめだと善通寺の近くには二つのホテルがあるけれどこれははっきり言ってお勧めできる宿ではない。とにかく設備が古くて使いにくいしステーションホテルには Wi-Fi もない。安心して泊まれる宿は「風のくぐる」だけです。風のくぐるは部屋数が多くなくて観光の人も多く利用するので数日前の予約では満室になることも珍しくない。そういう時こそ1駅電車に乗ってこの宿に行ってほしい。満室でなくても第1候補でも行ってほしい。風のくぐるは個室で素泊まり4000円、象頭の里は2食付きで3600円。地図に載っていないからほとんどのお遍路さんが知らない、お遍路ハウスは外国人お遍路さんはよく知っているけれど日本人には全くといっていいほど認識されていない。大半のお遍路ハウスはへんろ地図に載っているからそれと知らずに利用されることは多いけれど、この「象頭の里ことひら」「ティコゼ」「そふぃあ」「三条」などは地図に載っていないからその存在すらいまだに認識されていない。もったいないと思いませんか。
 いますぐお遍路ハウスの会員登録をして下さい。そして善通寺に行ったら先ず「象頭の里ことひら」に予約を入れてみましょう。
     お遍路ハウス会員登録(アカウント作成)は無料


春遍路 民宿岡田(さらに)

2024-06-02 | 日記

 夕食が一段落しかけたところで宿案内のプリントを同宿の3人に渡す、明さんには以前渡していたけれど今回だいぶ値段の変更があったので新しのと前のとを交換する。写真に撮っていかれるお遍路さんがいると話してくれた。ここまで来るとあとは香川県だけだからそんなに必要ないと思ったけれど、もう1巡するときに重宝する人もいる。実際ここで写真を撮った人に会ったことがある。その人は九州の人で43番から順打ちで歩き始めたので岡田はまだ前半だからかなり使えると思った、宍喰のコンビニでプリントを渡したらそういうことを話してくれて実際に制作者に会えたと感激してくれた。
 隣に座った逆打ちの女性にぼくのブログを紹介したら、walker’s さんですか?Twitter で見たことあります、と。でもブログの方は知らなかったみたい。Twitter にも Instagram にもブログのリンクは張り付けてあるけどなかなか跳んでくれる人は少ないようだ。ブログに辿りついてもスマホ版で出ることが多いからブックマークやカテゴリでより多くの情報まで行けていない人がほとんどというのはちょっと歯がゆく感じることもある。
 明さんから中務茂兵衛や衛門三郎の詳しい話が聞けて同宿の3人は大いに感心していた、すねどらさんはライブでも話題になっていた免許更新のときの認知症テストの話を尋ねて明さんが面白おかしく話すものだから一同大盛り上がり。前回来た時千鶴さんと話したように、4人くらいまでが十分なお世話をしたり夕食の時にお話をするのにちょうど良いというのは本当に納得のいくところ。シーズン中だとあぶれる人のほうが多いということにはなるけれどそれはもう仕方のないところでしょう。ゴールデンウィーク以外であれば1か月半前にすれば大体予約はとれるはず、オフシーズンだと1週間くらい前でもとれることはあるようです。

朝食のときに明さんから「次はいつ来るの」と訊かれた。11月下旬にまた来ますと即座に返答する。このお宿でそういうことを訊かれるお遍路さんはそうはいない、百人に一人もいないかもしれない。ここに来るのを楽しみにしているお遍路さんは何百人もいるけれど、来るのを楽しみにしていると言われるお遍路さんはほんの一握りだろう、とても光栄でありがたいことです。元気に戻ってこられるようあと半年練習もしっかりして食事もきちんとして健やかにすごさねばと身の引き締まる思い。


春遍路 民宿岡田(続き)

2024-05-31 | 日記

すねどらさんが宿に到着したのは17時半ごろだった、平山で別れたのが13時半ころだったからそれくらいかかるのがまあ普通かとも思う。確かにぼくのように歩くことだけに必死になってるのも味わいがなくてどうかと思われるのは当然。でもこれだけ回数を重ねると道や風景は見なくてもわかっていて、宿に早くついて早く休みたいというそれだけで前へ進んでいる。味わいはなくてもセロトニンはバンバン出ているはずだから幸せいっぱいで歩けているはず。足の調子も最高だしね。
 夕食が始まって、先ず伊藤さんからのビールをありがたくいただく。伊藤さんは今朝池田駅から11番に向かったというので東の方に手を合わせて感謝、今日はよく歩けたから最高にうまい。明さんからまず言われたのは七宝屋のこと、ご主人がここにきてぼくがこの頃全然来てくれないと明さんにぼやいていかれた。七宝屋には19年秋が最初で21年秋、22年春、22年秋と4回泊っているけれど1年半空いている。今回も頭の中にはあったけれど、電車でさらに安くて快適な宿を選ぶことになった。七宝屋はドミトリーでシャワーのみだし宿泊棟では何も食べることができないのはきつい。朝早く食べて早く出るのが自由にならない。それで3500円。琴平の宿は一組一棟貸しで3000円だから電車賃を使っても比較にならない。
 同宿の人はすねどらさんと女性二人、一人は4巡目で逆打ちの区切り。もう一人は1巡目の区切りでここまで来るのに10年くらいかかっている。確かに仕事をしていて長い休みが大型連休だけだとそれくらいかかるのも珍しくはない。仕事をしている人とリタイアした人のお遍路は全く別のものだと考えるようになった。仕事を持っているとどうしても四国に来るのは余暇、趣味、レジャーのようなものになりがち。本来の大きなメインの生活があってのことだから普通そうなる。仕事のないぼくの場合は全く違って四国にいることがメインの生活(LIFE、生き甲斐と言い換えることもできる)で地元ではその生活をより快適なものにするための準備の時間と考えている。四国にいなくても四国とつながった生活を意識しているからいわゆる「お四国病」にはなりようがない。毎日イオンの中を歩いていても四国のみちとつながっていると思いながら歩くことができる。ここで時速6.9kmで歩けば筋力や体力が充実して四国では足を痛めることなくらくちんで1日40km歩けると思えばここも四国ではないか。仕事をしているとそういう準備がままならなくて足を痛めながら歩く人が多い。せっかくの楽しみが楽しみ切れないというのは誠に残念なこと。ぼくが普通の人に比べて速く歩くのは、体力自慢をしたいわけでもお大師さんが速足だったからでもない。より多くの筋肉をバランスよく強化して長い距離を歩いても足を痛めないようにするために他ならない。足を痛めるとほんとに楽しめないことは過去の挫折で思い知っているし、歩きたいけど歩けなくなった人も数多く見てきているから。


春遍路 愛媛と香川の間の宿

2024-05-30 | 日記

26日目の宿は愛媛からいったん徳島に入ったところにある「民宿岡田」、11回目、12泊目の投宿になります。連泊が1回あったので。この日が5月4日で大型連休の真っ最中、予約が取れるかが一番の問題。なぜそんな日程にしたかというと篠栗と知多四国があったから。いつもなら2か月前に電話すれば大丈夫だけれど、今回は3か月半前にした。OKをもらってそこからほかの宿の予約ができるようになる。同宿の人3人に訊いたら2人は1月に、もう1人は2月にしたと言っていた。2月にしてダメだった人が何人かいるということになる。3月以降は全滅。ぼくは最初もう1日早い日程で計画を進めていた、昨年の11月あたりまでは。YouTubeのお遍路ライブですねどらさんが5月の連休で歩くと言っていたので4日に岡田に泊まる可能性が高いと踏んで1日ずらした。その時彼はお正月の久万高原から今治の歩きも始めていない時だから可能性としてはまだ難しい時期ではあったけれど、雲辺寺越えと5月の4連休を考えると4日以外は考えられなかった。ということで狙いを定めたわけだけれど見事うまく当たりました。
 すねどらさんは前日に三角寺まで歩いたとインスタで投稿があった、つまりこの日は三角寺までタクシーで行って奥の院を目指す。この朝のインスタでは三角寺を7時に出発したとあった。ぼくが松屋旅館を出た時刻と同じ。これは追いつくのは難しい、少なくとも椿堂までは絶対無理だと踏んでいた。でも結果的には平山の休憩所で会った。奥の院でYouTube視聴者の方に会って1時間くらい滞在したのと遠回りの堀切峠を歩いたのでそういうことになったようだ。出会ったとき〇〇さんですよねと本名で声を掛けたら鳩に豆鉄砲。おそらく初めての経験だったでしょうね。そういうところもお遍路の面白いところ、情報は意外なところで飛び交っている。ぼくは15時半までに宿に入りたかったのでそこでは5分ほどで失礼した。彼は昼食の真っ最中でもあったし。
 この日は暑かった、奥の院を出てしばらくのところでこれはダメだと休憩を入れた。奥の院では全く休まなかった。水も塩もとらなかった。1km進んだ峠とトンネルの分岐のところで地べたに座り込んで塩と水をたっぷり入れた。それでもトンネルまでは暑さが堪えて調子に乗り切れていない感じ。トンネルからは下りばかりになってようやく本来の歩きに戻った。トンネル経由のこの道は過去3回歩いている。奥の院から椿堂までのタイムは08年が96分、12年が97分、20年が105分、今回は96分だった。2回小休止を入れたとはいえこの暑さの中で16年前と同じタイムが出るとは思わなかった。
 時間がないので椿堂でも休みを入れず歩き始めたら、完全に脱水状態で最後まで持たないと実感、幸い1km過ぎたところに自販機があったので休憩を入れた。アクエリアスでたっぷり塩もとって生き返る。椿堂から民宿岡田までのベストタイムは17年前に出した68分、以降同じコースは9回歩いたけれどそれ以上早く歩いたことは一度もない。ところが今回は67分、17年ぶりにベストを更新してしまった。民宿岡田に到着したのは15時19分、ほぼ想定通りでこちらも大満足。
 郵便局の横まで行って自販機でコークを買う、今日は5つの区間全部ベストタイ以上だったので自分にご褒美。宿の玄関の前に明さんが立っていて5か月ぶりの対面、お元気そうで何より。今回の旅では Instagram にもオンタイムで記事をあげていて、それが Facebook にも連動していて明さんにはFacebookの方でいつもいいねをもらっていた。昨日(東京の)伊藤さんがこの宿に泊まっていて今日ぼくが来ることは分かっていてビールをお接待してくれと頼まれたそう。玄関入る前のお接待でびっくり。彼と初めて会ったのは8年前山茶花で、その時すでにぼくのブログをずっと見ていると話してくれた。以降四国に入る前にすべての宿を予約してスケジュールをブログに書くようになったので自分の都合のいい時に宿を合わせて会いに来てくれるようになった。17年はうまめの木、18年はびざん、19年は桃李庵の手前の道中、21年は吉野、22年にはときわ旅館さんとりり庵さんと4人でこの民宿岡田でオフ会、23年はくろうさぎ。合計7回も違う年に会っている。


春遍路 愛媛の宿②

2024-05-29 | 日記

22日目の宿は浅海にある「海辺のお宿巡る」、2回目の投宿です。この宿の特徴は平屋であること、部屋、食堂、トイレ、洗面、風呂、洗濯、すべてが1階にある。こういう宿は案外少なくてぼくが四国で泊まった350軒の中で15軒くらいしかないと思う。足を痛めている歩き遍路さんにとっていちばんやさしいお宿なのだ。

同宿はオーストラリアから来た日本人女性とオーストラリア人男性のご夫婦。ご主人は夕食はとらなかった。

朝食は6時から、2食付き7000円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯乾燥無料、冷蔵庫にペットボトルの水、スティックコーヒーあり、パジャマあり、テレビあり、部屋に洗面あり。文句なし、ぼくの中でベスト5に入る超おすすめの遍路宿です。




23日目の宿は丹原町にある「ゲストハウスBEKKU」、3回目の投宿です。前回来たときは2階の2部屋だけだったのですが、1階の部屋も使えるようになっていて同宿の人がいなかったので1階に入れてもらいました。風呂、洗面、トイレ、食堂、全部1階にあるのでだいぶ楽になりました。でも値段は5100円から5600円に値上がりしています。素泊まりにしては高いという印象で今回結構迷いましたが結果正解でした。やっぱり女将さんといっぱい喋ることができたのですごく満足できました。女将さんは横屋の加藤さんと仲良しで加藤さんが宿をやめて茨城へ移られた後も交流があって東京出たときは待ち合わせて会ったり、加藤さんもこちらに泊まりに来ることもあったとか。加藤さんは宿はしなくていいから四国へ戻ってきたいと言っているそうです。ぼくは横屋には7回泊っているからそういう話を聞けるだけでもありがたいと思う。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥300円、浴衣なし。


25日目の宿は伊予土居駅の近くにある「松屋旅館」、5回目の投宿になります。

同宿は車遍路の夫婦と家族連れ4人はお遍路ではないので結果食堂でのおしゃべりはありませんでした。

松屋の朝食は6時半から、2食付き6800円、Wi-Fi なし、ウォシュレットなし、洗濯200円乾燥100円、浴衣あり、テレビあり。


春遍路 愛媛の宿①

2024-05-29 | 日記


18日目の宿は宇和島駅から2km先にある「へんろ宿もやい」、10回目の投宿です。この日の同宿はありませんでした。素泊まりのみ4000円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯200円乾燥200円、コーヒーあり、パジャマあり、テレビあり。




19日目の宿は伊予大洲駅の近くにある「ときわ旅館」、15回目の投宿です。  
大型連休の初日だったので女性二人男性一人の区切り打ち3人連れの歩き遍路さんと同宿でした。男性はブラジルの人ですが日本で何年も働いているので普通に日本語もできる。食事の時ご主人はその3人と話していたのでいつものようにゆっくり喋ることはできませんでした。もう一人男性お遍路さんもいたけどその人ともあまり話すことはありませんでした。
 食事はレトルトのカレーですが十分ボリューム感があって満足できます、朝はパンで食事付き6000円、素泊まりは4500円です。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥なし、浴衣あり、テレビあり。お遍路ハウスに加入しているので外国人の宿泊者が多くて昨年春は100人ぐらい来た、今年も同じくらいの外国人お遍路さんが来ているという。




21日目の宿は松山市駅の近くにある「えひめ共済会館」、初めての宿泊です。部屋に風呂はなく大浴場があります。素泊まり3630円、松山の中心部でこの値段だけに部屋はすごく狭い、荷物を広げるのも苦労するくらい。でも松山の中心部でこの値段なら十分納得できるし大浴場が満足度を上げてくれる。Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥なし、浴衣あり、テレビあり。迷わず次回も宿泊する。


春遍路 高知の宿③

2024-05-28 | 日記

14日目の宿は中村駅の近くにある「ニュー民宿中村」、10年前に経営者が変わった。以前は「民宿中村新館」といってその時には5回泊まったけれど新しくなって泊るのは初めて。

夕食はこれに加えてカレーもあります。ただ大鍋だったのでパンチはなかった。

ニュー民宿中村の朝食は6時半から、2食付き6600円、Wi-Fi あり、ウォシュレットなし、洗濯無料乾燥なし、浴衣なし、テレビあり。




15日目の宿は「民宿大岐の浜」、7回目の投宿です。

金子さんが8日前に来ていた、田野町の宿では7日前だったからぼくより1日早いペース。ということは電車かバスに乗っている。女将さんにきいたら背中を痛めて思うように歩けていないという話。帰宅して伊藤さんと電話したとき途中リタイアされたと聞いた。
昨年春この宿で再会を果たしたKさんが緊急搬送されたと伝えたら、退院してから電話していて詳しい事情も教えてくれた。ぼくはTwitter の投稿で見ていただけだった。
奥の院のファイルを作って多くの休憩所や遍路宿に配っている青木さんも久々に来られたと教えてくれた。ただコロナで3年以上空いたのでやっぱり以前のように長い距離は歩けなくて交通機関を使いながらという話だった。新四国も全部歩いている方だけにちょっと残念な寂しい感じもした。

大岐の浜の朝食は6時半から、なので朝食はなしにする人が毎回何人かいる。2食付き7500円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥200円、浴衣あり、テレビあり。




16日目の宿は「民宿くもも」、6回目の投宿です。

同宿はデンマークのカップルと、オーストラリアのカップル、日本人はぼくを入れて3人。二人とも何回か回っているので話はしなかった。

くももの朝食は5時からOK、6時にお願いした。2食付き7000円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥100円、浴衣あり、テレビあり。昼食おにぎりお接待あり。




17日目の宿は宿毛の西のはずれにある「ALBERGUE  SAKURA」、この春できたばかりなので初めての投宿です。素泊まり3500円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥200円、浴衣なし、テレビは居間にあります。


春遍路 高知の宿②

2024-05-26 | 日記


11日目の宿は「ホテル高知プラザ」、初めての投宿です。本当なら遍路道をそのまま進んで高知屋に泊まるのがよいのでしょうが、安いホテルで倹約です。4100円のところクーポンの割引で3890円になりました。それで朝食もついています。ただWi-Fi は部屋ではほとんどつながらず廊下の突き当りに椅子が4脚並べてあってそこではばっちりでした。

トーストのお代わりはありません。ウォシュレットなし、洗濯無料乾燥なし、湯沸かしポットは廊下にあります。浴衣なし、テレビなし。高知市の中心部で一番安価なホテルだけにそれなりという感じ。次回からは高知でホテルに泊まることは止めにする。30番から高知市街を突き抜けて35番近くの温古社に直行だ。




12日目の宿は宇佐大橋の近くにある「お遍路ゲストハウスりり庵」、6回目の投宿です。昨年までは素泊まりのみでしたがこの春から食事ができるようになりました。

同宿は共にお遍路初めての男性と女性、男性は食事付き、女性は素泊まり。女性は同県人篠山の方でした。この春定年になってすぐ四国にやってきた。マラソンをする人で1日30km前後のペース。アシックスのTシャツ、シューズももちろんアシックス。大型連休の間は一旦帰宅してすぐ復帰して最後まで歩くということだった。宿案内のプリントを渡すと26kmのモデルプランの通りに行くとちょうど(ご主人が出張から戻る期日までには帰りたい)その期日に結願できるのでその通りに予約を入れると言っていた。
 男性は1日20kmが精いっぱい、15kmがちょうどいいのだがという話。

朝食は目の前で削ったばかりの鰹節をご飯の上に、なんというぜいたく。男性は初めて見たといって撮影していた。ぼくは子供のころ削った経験はあった。2食付き6800円、素泊まり4000円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥200円、テレビなし。




13日目の宿は土佐久礼駅近くの「ゲストハウス恵」、7回目の投宿です。今回初めて同宿の人がいなくて好きな部屋に入っていいということでWi-Fi が繋がりやすい洋室を選択(和室の奥の部屋はほとんどつながらない)。素泊まり相部屋3500円、ウォシュレットあり、洗濯100円乾燥なし、パジャマ200円、スティックコーヒーココア紅茶多数あり。シーズンには満室のことが多いけれど近くに新しいゲストハウスができました。ゲストハウス桂、3500円で個室、ツインの部屋が2部屋あります。


春遍路 高知の宿①

2024-05-24 | 日記


7日目の宿は生見海岸にある「民宿いくみ」、初めての投宿です。ずっとこの前を通ってきたからここに泊まるのはちょっと勇気がいった。見た目かなり年季が入っているしそもそも場所柄サーファーの方がメインのような気がしていた。過去2回この辺りに投宿したとき利用したのは「みちしお」だった。外国人お遍路さんがかなり利用していると聞いていたので今回あえて泊まることにした。

部屋や施設は想像していたのとあまり違っていませんでした。食事はかなり良いほう、そして意外だったのはご主人の対応で、それはほとんど遍路宿。食事の間そばにいてみんなの話を聞いたり相談に乗ったり、外国人の方には次の宿の予約を代わってしてあげることもある。最初の一言を聞いただけで生粋の大阪人であることがすぐ分かる。とても気さくで話しやすいのもならではという感じ。同宿はお遍路初めての女性、高知市あたりで区切る予定。それと外国人男性、奥さんが日本人で日本在住、日本語もかなりできる。連休の予約がとれるかどうか分からないので手前で区切るかもしれない。マムシのことが気になって山道はすごくストレスだと言っていた。おすすめの道やお寺のことを訊かれたので、土佐伊予の境の松尾峠をあげた。最近はいつでもこの峠の下り部分を挙げることにしている。最初のお遍路の時から一番好きな山道としてすぐあげることができた道なのだ。道そのもののやさしさはそれを維持整備してくれている人々のやさしさにつながる。人々のやさしさを一番ダイレクトに感じられる道だから一番好きだしおすすめすることもできる。

民宿いくみの朝食は7時から、これはちょっとマイナスポイントかもしれない。次泊まるときは朝食はなしにする。
2食付き6800円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥なし、テレビあり。


8日目の宿は金剛頂寺の手前にある「民宿うらしま」、4回目の投宿になります。今回は節約のため素泊まりにした。過去2回は夕食の時同宿の人と会話できなかったので食事のメリットが感じられなかった。食事そのものは良かったけれど。この日も同宿は台湾の男女が3人、正解だった。
素泊まり4700円、Wi-Fi あり、ウォシュレットあり、洗濯無料乾燥100円、浴衣あり、テレビあり。朝食は6時半から。


  
10日目の宿は28番大日寺の近くにある「遊庵」、8回目の投宿です。何度も言っていますがぼくの中で四国で1番の遍路宿です。昨年秋と同様15時ジャストに到着した。着くと部屋に通されながらおしゃべりが始まって部屋に落ち着いて宿帳に記入しようとしても話が続いてペンもすすまない。途中でお父さんが風呂の用意ができたと声をかけてくれても、はいはいと一通りの返事をしてなおも話が続く。半年ぶりに会ってそんなに話すことがいっぱいあるのと首をひねられるかもしれませんが、40分も続けて話してしまいました。だから15時に入る。

全部の料理が温かい、こういう宿はまずほかにない。それでいて食事つきで4500円!!だからナンバーワン。でもこの宿はぼくの宿案内のプリントのモデルプランには記載されていない。女将さんもそのことに少々不満、というのは全部歩くとどうしても前後の宿の関係で距離が合わせにくい。安芸から27kmほどだからちょうどよいように思えるけどこの先に宿がない。善楽寺の近くの宿から先はフェリー乗り場の2km手前まで16kmの間にこれはという宿がない。土佐路たかすに泊まる人が多いけれど評判は良くないようです。
同宿は女性1人、宿案内のプリントを渡したらこれ見たことあります、ネットで見つけたようだ。色々調べたけれどこれが一番参考になる、これだけで宿を決めてきたと、嬉しそうに話してくれた。

遊庵の朝食は6時15分から、写真にはありませんがスープも出てきます、コーヒーも出てきます。コーヒーが出てくると女将さんが登場して昨日のお話の続き、チェックアウトは7時半なのに7時くらいまで話が続く。同宿の人が出発しても話は続いたのでした。