WALKER’S 

歩く男の日日

ハチャトリアンのピアノ協奏曲

2008-01-29 | 日記
 10年以上FMエアチェックを続けて録音できなかったこの曲がようやく今日かかります。これで実践的レコードコレクションの交響曲、管弦楽曲、協奏曲の全てを収めることになります。

神戸吹奏楽サミット2008

2008-01-25 | 演奏会
 4月の演奏会の予定は1本もなかったのですが、今日の夕刊に珍しい広告が出ていました。明浄学院高校と明石北高校の合同演奏会、4月13日神戸文化ホールです。

1月20日(日) 第10回記念 関西ステージマーチングフェスティバル

2008-01-23 | 演奏会
 今年も京都まで行って来ました。
 オープニングは京都橘高校と奈良県立郡山高校の演奏で、「誕生日の花束」と「76トロンボーン」。「誕生日の花束」は、ハッピーバースデートゥユーのメロディによる変奏曲、Hワルタースの作曲です。
 プログラム1番は、7年連続日本一、箕面自由学園高校チアリーダー、ゴールデンベアーズの演技です。この人たちがどういう練習をしているかテレビで何度も放送されているので、普通には見られない。ものすごい演技を何の苦もなく軽々とこなしているように見せる、それこそがトップの風格というものでしょう。
 プログラム2番は向陽台高校、美しいし、最高にかっこいい。音楽も動きながら演奏しているとは思えないほど、音程やバランスも完璧だ。こういうパーフェクトな、しかもぼくの好きなカレッジスタイルのマーチングを見せられると、吹奏楽って最高だと思う。あらゆる音楽形態の中で最高にかっこいいし、最高におもしろい。

1月19日(土) 大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部 第36回グリーンコンサート

2008-01-21 | 演奏会
 祝典序曲             ショスタコーヴィチ
 第1組曲             ホルスト
 千の風になって         新井満
 カーペンターズ・フォーエバー 真島俊夫編曲

 アメリカングラフィティ15    岩井直溥編曲
 マーチング オン ステージ

 ソウルシンフォニー(楽器紹介)岩井直溥編曲
 シバの女王ベルキス      レスピーギ
 ザ・ヒットパレード
 お嫁においで~サライ      弾厚作
 星条旗よ永遠なれ        スーザ
 バイエルン分裂行進曲     ヘルツァー

 オープニングがいつものハイデクスではなく祝典序曲全曲でびっくり(夜の部では祝典のファンファーレだけで、その後アイーダの凱旋行進曲が演奏されたそうです)。この木管楽器の力には圧倒される。どんなに金管が吹きまくっても負けない。それを突き抜けて伸びてくる力は本当に痛快だ。これだけ技術とアンサンブルと圧力を持っている木管は、あの頃の近大以外思い浮かばない。
 2年生が演奏したホルストも本当に素晴らしいできです。この曲は普通にやってもバランスのとりやすい最高に良くできたオリジナル曲ですが、それ以上に明確にがっちり仕上げられています。聞こえたい音が全て明確に、聞こえたい音量ではっきり届いてくるのです。しかも整えられた、押さえられたということではなく、それぞれ力強さを保ちながらです。この曲を全部くまなく聴けたという喜びが満ちてきます。特に素晴らしいと思ったのは、マーチのユーフォのオブリガート。初めてこの音を正しく聞けたと思いました。それとこの曲でもクラリネットの圧力は最高でした。シャコンヌのスケールはこれ以上はないというボリューム感だったし、マーチのフィニッシュも充分目立っていました。クラリネットが主役になっていると本当に嬉しい。間奏曲のE♭クラ2本も30年前の近大以来だったかもしれません。
 星条旗も16本のピッコロに圧倒される。これだけのピッコロは25年くらい前の2000人の吹奏楽(このときは全体合奏だったので100人以上だった)以来かもしれない。繰り返してトランペット、トロンボーンが加わってきても全然落ちなかった。フィナーレのバイエルン分裂行進曲は恒例ですが、この演奏も最高にまとまった素晴らしいものです。ぼくが持っている2種類の録音より遙かにいい。いつものエンディングだからと適当に軽く流している、という感じでは全くない。最後の一音まで本当の音楽を届けて聴衆の心を動かしたいという緊張感はとぎれない。

テンポの意味

2008-01-18 | 日記
 昨年のテンポは120,最近はこれくらいのテンポが多い。我々の時代にもそれくらいの速いテンポの年もあった。でも、それは正しいとは思えない。演奏会用学歌は演奏会オープニング用学歌である。それ以外の機会に演奏されることはない。昔はイントロが鳴ってからフェスティバルホールの幕が上がり始めたものだった。機械的には可能かもしれないけれど、幕というものはマーチテンポで上がるものではない、もっと厳かにゆるゆると上がっていくものではないのか。それに、この速いテンポだと音がぞんざいに扱われてしまう。特に「燦たる理想」の「た」の部分の3連符と続く4分音符の扱いがとても乱暴だ。ここはもっとふくよかに歌うべきフレーズだ。それとスネアドラムの細かい音がいっこうに聞こえない。このテンポでは確実に演奏することができず、適当にごまかしているのに違いない。同期の末弘が「この譜面はすごく難しいエチュードのようだ」と言ったことが忘れられない。打楽器のプロが思いを込めて書き上げた譜面を適当にうっちゃるような演奏しかできないなんて本当にもったいなすぎる。

サスペンダーシンバルの意味

2008-01-17 | 日記
 「まなぶはいちず」の「ま」の部分に入っているサスペンダーシンバルも、元々はなかった。トレモロでクレッシェンドして「な」の合わせシンバルにつないでいるけれど、絶対おかしい。ピークが「な」にあるような譜面だけれど、「な」にピークはないのだから。合わせシンバルのダイナミクスはメゾピアノだった。市岡先生のレッスンを受けているとき、それをフォルテでやってめちゃくちゃ怒られた。ここはトランペットのメロディにかぶせる薄衣のヴェールのような音色で叩かねばならなかったのだ。だからそのメゾピアノに向けてクレッシェンドで盛り上げるのはナンセンスというほかない。その小節がバスパートの8分音符で上昇形になっているから、それに乗っかった形で4拍目に付け加えたのだろうけれど、4拍目はアウフタクトではない、すでに新しいメロディが始まっているのだ。彼らは、歌詞の意味すら全く理解していない。もっと一途に音楽というものを学んでほしいものだ。

グロッケンシュピールの意味

2008-01-16 | 日記
 市岡先生から直接伺ったことがあります。
 「関大は男性的な堂々としたイメージで、中大は女性的な優しいイメージでアレンジをした」と。その特徴は先生の専門である打楽器の使い方に顕著に見られる。関大の主役はシンバルとスネアドラムだ。それに対し中大はグロッケンとティンパニが活躍する。だから中大ではシンバルは一番最後の1発だけなのだ。そして関大ではグロッケンは登場しない。グロッケンの譜面は編曲者が書いたものではない。人間が余っているから、軽い気持ちでどこぞのバカが付け加えたものに違いない。楽譜を書き換えることがどれだけ罪深いことか彼らは何も分かっていない。バンカラの男性的な関大をおかまにしてしまったのだ。この屈辱は編曲者から直接その意味を教えて貰った者からすれば、耐え難いことだ。

シンバルの意味

2008-01-15 | 日記
頭から3小節目、管楽器全員が4分音符、4分音符、8分音符二つをフォルテで吹いている。4拍目は全員休みで、シンバルだけが4分音符。次の小節も全員でフォルテだ。つまりシンバルのソロは全員のフォルテのつなぎ役になる。それがピアノではおかしいだろう。つながらないし、音楽が流れない。ピアノで叩くくらいなら完全にブレイクにした方がすっきりする。フォルテがついていようがいまいが、そんなのは自明の理ではないか。そんなことも分からないで、訳の分かったように難しい音楽を並べ立てても何の説得力も感じられない。

1月13日(日) NEW YEAR CONCERT

2008-01-14 | 演奏会
 指揮/山下一史  ソプラノ/尾崎比佐子
 大阪フィルハーモニー交響楽団

喜歌劇「こうもり」序曲           Jシュトラウス
ワルツ「春の声」              Jシュトラウス
歌劇「カルメン」第3幕への前奏曲       Gビゼー
歌劇「カルメン」より「何も恐れるものはない」 Gビゼー
歌劇「椿姫」前奏曲              Gヴェルディ
歌劇「椿姫」より「ああ、そはかの人か」  Gヴェルディ

交響曲第7番イ長調 op92       Lvベートーヴェン

 大阪フィルの演奏を聞くのは7年ぶりです。朝比奈隆のベートーヴェンチクルス以来。今回の演奏はそのときとはずいぶん印象が違いました。ホールの差によるものだと思いますが、弦の線がかなり細い。アンサンブル金沢の時もそうだった。管楽器のふくらみとは対照的になってしまう。でも同じホールでニューヨークフィルの抜粋メンバーによる室内オーケストラの時はものすごく鳴っていたから、やはり日本の弦楽器は全体にひ弱なのかなあという感じもします。

井上道義のベートーヴェン

2008-01-08 | 演奏会
 兵庫県立芸術文化センターからチラシの束がどさりと届きました。今回の目玉は井上道義です。ベートーヴェンの交響曲1番から8番までと、三重協奏曲とミサソレムニスを4回に分けてそれぞれ2回ずつ、8日間の公演です。ぼくは井上の生の舞台は一度も見ていないので、全部見たいところですが、第1回の1,2,3番と、第2回の4,5,6番はこちらにいないので見に行けません。5月23日の三重協奏曲、7番、8番の第3回だけ行くことにしました。7番は来週の日曜日大阪フィルの演奏を聞くので、比較できるのも楽しみなところです。

私のお遍路日記 歩いて回る四国88カ所

2008-01-06 | 日記
 久々に三宮の淳久堂に行ったら、おもしろい本がありました。お遍路の本は珍しくないし、ブログやHPでは数え切れないくらい遍路日記が存在する。でもそれらのほとんどがあまり参考になることはないし、感心するところも少ない。お遍路というものは完全にパーソナルなものだからです。他人に最も参考になる宿屋の情報をきっちり書いているものは本当に少ない。ということで、この本もそんなに期待せずに手に取ってみたのですが、知らずの内に引き込まれていきました。そして、何より驚いたことに、ぼくは文を書いた佐藤光代さんに会っていたのです。88番大窪寺の前の民宿で食事の時にいっしょになっただけで、言葉も交わさなかったので、彼女はぼくのことを覚えていないはずですが、ぼくは今でもはっきり覚えているのです。なぜかというと、そのお遍路から帰ってしばらくして彼女がテレビに登場したのです。お遍路の特集でインタビューを受けていました。その肩書きがディレクター、となっていたのでそれを放送していた関西テレビのディレクターだと思っていたのですが、この本によると、フリーのディレクターということでした。
 彼女は4月1日に出発して5月13日に88番に到着、ぼくは4月13日に出発して5月13日に88番に到着しました。この本を読むと、早ければいいというものではない事が如実に分かります。彼女くらいの早さで歩く人が一番多いので、何度も会う人が多くなって、交流も多くなり豊かに歩ける。ぼくくらいの早さだと追い抜く人は多いけれど、ほとんどがそれっきりになってしまうのです。
 この本のいいところはお遍路の良さが自然に表現されているところです。人との出会い。山歩きや雨の中のつらさ。トンネル歩きの恐怖。そしてそれら中から生まれる感謝と感動。5回歩いたぼくがうらやましくなるくらい、素晴らしいお遍路日記です。