指揮:井上道義 ヴァイオリン:郷古廉
グノー :小交響曲 変ロ長調
メンデルスゾーン :ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
モーツァルト :交響曲 第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
アンサンブル金沢の演奏は5年前にも同じホールで聞いている。その時はややがっかりするような演奏だった。弦楽器があまり鳴っていなくて、ピアノ(ベートーヴェンの皇帝)とのバランスが悪かった。管楽器とのバランスもあまりよくなかった。室内オーケストラだからそんなものかなとも思ったけれど。同じホールでニューヨーク室内管弦楽団が演奏したときはその倍くらいの音量だったから、やはり失望するような演奏だったのだろう、だから二度とこのオーケストラの演奏を聞くことはないと思っていたけれど、今回は躊躇なくチケットを買った。その時とは指揮者が違う。ぼくが現在お金を払っても見たいと思っている日本人指揮者は3人だけ。小澤征爾、小林研一郎、そして井上道義。
30年くらい前に「題名のない音楽会」で彼の振る「ロメオとジュリエット」を見て以来、テレビでは何度かその姿を見ていて、かっこいいなと思い続けていたけれど、生で見る機会は一度もなかった。今回初めてその姿を見て、想像以上に無駄のない的確な洗練された指揮で惚れ惚れするばかりだったけれど、それ以上に驚いたのは、オーケストラの音が5年前とは全然違っていたことです。完璧なバランスと、アンサンブルが構築されていました。前回のような違和感は全くなくて、弦楽器はよくまとまって大きな力を常に響かせている。生オーケストラの値打ちを十分感じさせてくれる演奏でした。
ヴァイオリンの郷古さんは15歳の高校1年生、5年前に学生音楽コンクールで全国1位、国際的なコンクールでもジュニア部門で優勝している実力の持ち主です。そして使っている楽器はストラディバリ(もちろんレンタルですが)、名器の響きを初めて生で聴くことができた。
オーメンズ・オブ・ラブ 和泉宏隆/真島俊夫編曲
メリーゴーランド 内山智恵/佐々木邦雄編曲
ドゥーン川のほとり P・グレンジャー
ディズニー・メドレー2 佐橋俊彦編曲
第2部
オープニング・メドレー
エブリシングス・カミング・アップ・ローゼズ
AltoSaxとBandのためのメモリー
クラリネット・サンドイッチ
君微笑めば
ブルース・オン・パレード
ヴィバ!アメリカ
アメリカン・グラフィティ19
アンコール
愛がすべて
オブラディ・オブラダ
客演指揮、編曲=岩井直溥。
客演、ASax:田中靖人/Drums:そうる透
アルトサックスの田中靖人さんは東京佼成ウインドオーケストラのメンバー、ソロアルバムも4枚リリースしています。やはり、プロの音は全然違う。こういう音は普段ほとんど聞くことがないから、ただただうっとりするばかり。交通費2400円、前売り券1500円が全く高いとは思えなかった。