８日目＝先達さんとニアミス

　１６時０３分、種崎のフェリー乗り場の手前にあるえび庄に到着しました。夕食のときに先達竹下さんのことを佐藤さんに訊いたら、昨日遊庵で同宿だったとのこと。そして室戸岬に向かう車中で歩いているぼくとすれ違って合図を送ったというのですが、ぼくは全く気づきませんでした。昨日国道の右側を歩くポイントはごく限られていて、恐らく下山のあたり。その時ぼくはしもやまちどりちゃんのことで頭がいっぱい、最も余裕のない時間帯でした。まあでも片方が気づいただけでもちょっとした奇跡というかご縁というか、だから四国はおもしろいしやめられない。
　それは昨日のことで、今日のハイライトはマスコットの撮影を無事コンプリートしたことです。予定のルートを外して１キロほど遠回りしたのですが大したことではありません。吉川駅からのいち駅の道は２回目のときに完全に迷って地元の人正しい遍路道に出るまで連れられて歩いた道でした。そういうお接待も受けていたのだなあと懐かしい思いのなかで歩くことができました。

７日目＝マスコット巡礼

 １５時４０分、香我美駅の近くにあるかがみ宿に到着しました。二人しか泊まれない宿なので同宿は一人、昨日とはうってかわって落ち着いた夕食となりました。山茶花でも同宿だった宇都宮の方です。お遍路は３回目ということですが、まだ本当に良い宿を把握していないのでアドバイスを求められました。岩本寺以降の宿を順番に決めていきます。

 昨日の出来事はあまりにいろいろありすぎて未だまとめる気にもならないくらいです。旅の宿美園に集ったぼく以外の４人はいずれもそれまでの道中で会った人たちです。カナダから来た女性ナジャさんは宍喰の宿に入る直前に出会って遍路宿情報を渡しました。大阪府から来た女性二人は一昨日仏海庵の少し手前で追い抜きました。その時は３人だったのですが、一人は岬のホテルに泊まって朝一の高速バスで帰ったと知らされたのは昨日津照寺の本堂の前でのことでした。その時はまだ当日の宿は決まっていなくて浜吉屋に泊まるつもりだと言っていました。もう一人は佐藤さん。四国に入る前から判っていました。
 ナジャさんは勧められて近くの温泉施設でゆっくり、戻って来たのは７時半、残りの４人はすでに食事を終え、女性二人はすでに寝室へ、ぼくと佐藤さんは食堂で何することなく待っていました。そこからおかみさんの通訳を介しながら宴は盛り上がっていくのでした。
 彼女は宍喰からぼくと同じペースで歩いていることからして相当な健脚です。でも、薬王寺からはずっと舗装道でさすがに３５㎞を超えるとひどい顔をして歩いていると豊かな表情に身振りを加えて話します。チャーミングだし見ているだけで楽しくなってきます。温泉で出会った室戸の英語の先生に夕食を招待されて２７番をお参りしたあとは車で室戸まで逆戻り、また送ってもらって美園でもう一泊。

６日目＝抜きつ抜かれつ

　１５時５０分、田野駅の近くにある旅の宿美園に到着しました。いろいろ書きたいことはあるのですが、２日前に英語の遍路宿情報を渡した外国人女性が同宿で１０時前まで話し込んで、しかも相部屋なのでスタンドで書いている状況。Ｅテレで学んだドゥ ユー マインド イフ アイ テイク ユア フォト？はきっちり使えたことだけは報告しておきます。

５日目＝室戸は快晴

　１５時０３分、室戸岬の近くにあるうまめの木に到着しました。室戸では今まで４回雨にあっていて、それぞれ今なお忘れられないくらいの厳しい体験だっただけに今日の日和はうれしいものでした。佐喜浜のスーパーで昼食、１時間近く休んでのんびりしたのにこの時間。室戸岬の観光案内所に立ち寄って時間をつぶしたくらいです。案内所は４年前の別格巡りのときにお茶のお接待を受けたのですが、今日再び入ってみると一人の女性がすかさずそのことを尋ねてくれました。４年前ほんの２０分ほど接しただけなのに、ほんとに即でした。ちなみにぼくは顔まではさすがに覚えていませんでした。キャンディーを二つ差し出してくれました。
今日の同宿はお遍路さんではなく一般観光客、若夫婦と２才くらいの男の子でした。珍しく一言も発することなく黙々と豪華料理を堪能しました。本日の天ぷらは飛び魚とマンボウ、もちろん亀の手も出てきました。
　うまめの木は位置的にどうしても歩き遍路にはまりにくく、評価の高い遍路宿でありながら、それ以外の客が多くなってしまうという、少し残念な感じもする遍路宿なのです。
　今日出会った歩き遍路さんは７人、うち２人が逆打ちでした。

４日目＝３日連続の

。１６時３０分、宍喰の民宿えびすに到着しました。今日の行程はすごく変則的で不得意な携帯メールでは伝えきれません。何しろ今日も佐藤さんと同宿、そしてもう一人のお遍路さんは２年前８８番の門前の民宿で同宿だった土井さんでまたも３人で２０時半まで話し込んでしまいました。土井さんと佐藤さんはこの遍路に出る前メールのやり取りはあったようですがこの日ここで会えるとは思っていなくて正にびっくりポンのひとときでした。土井さんは明日甲浦まで歩いて一旦区切ります。続きは５月の連休の後１０日くらいかけて足摺の手前まで歩く予定。
　昨日書き忘れていたこと、府中から中田まで電車に乗っているとき途中の阿波富田駅でｍａｃｈａｎが乗り込んできてまた熱々コーヒーのお接待をしてくれました。筋肉痛だというブログをみて湿布も持って来てくれました、さらにおにぎりに手まり寿司、みかん、チョコ、チーズ。本当に本当にうれしいお接待でした。ちゃんとしっかり歩いてお参りしないことには、と真剣に思います。
　昨日出会った歩き遍路さんは１４人、そして今日はほとんど明後日の方角の道を歩いたのでたったの３人、でもそのうちの一人は若い外国人女性、英語の遍路宿情報を渡したらとても喜んでくれました。
　明日は５日目にして初めて山のない１日です。歩きを存分に楽しむ１日にしたいです

３日目＝連日の登山

　１６時５０分、平等寺横の山茶花に到着しました。もう少し早く着くつもりだったのですが太龍寺の下りにいわや道を歩いたので２０分遅くなりました。来年からはいつもの道を下ることにします。毎回歩きたいと言う人もいるのですが、後半の３分の１は二度と歩きたくない道です。鶴林寺を下ったすぐ後にあの急降下はいただけない。
　すねの筋肉痛は金子やの手前あたりで大分良くなって鶴林寺の登りはベストより１分早く太龍寺の登りも１分早く着きました。下りもタイムはでなかったもののいつものように大胆な動きも出るようになりました。何より一度も転がされることなく１７時までに宿に入れたのですからこれ以上のことはありません。
　夕食では１６ヵ月ぶりに佐藤さんと再会、同宿方々を含め大いに盛り上がりました。遍路宿情報は２枚しか残っていなくて女将さんにコピーをお願いしたら快く引き受けてくれました。その中にぼくのブロクを見てくれている男性がいて、いろんな質問を受けたりしました。彼は仕事をしているので区切り専門ですがもう８巡もしています。ある意味ぼくなんかよりよほど熱心でお遍路が大好きなのだと思います。

２日目＝寒中登山

　１６時２５分、井戸寺門前のおんやど松本屋に到着しました。予定どおりｍａｃｈａｎが待っていてくれて熱いコーヒーを入れてくれました。自宅から８㎞自転車をこいでのお接待です。ありがたいです。
　神山からのバスでは外国人お遍路さんといっしょでした。少し日本語がわかったので英語の遍路宿情報を渡しました。彼は時々野宿もするつもりだと言ったので、かなり役立つと思います。２日目にして百点をいただきました。
　今日出会った歩き遍路さんは２９人、そのうち１０人が逆打ち、焼山寺から大日寺の間で逆打ちの人に会った覚えが今までなかったのでちょっとびっくりです。
足の裏はほとんど問題ないのですがすねの筋肉がかなり痛んで思ったような歩きができません。平地は全く問題ないのですが急な下りになるとおそるおそるになってしまいます。

慌ただしい初日

１６時２２分、本日の宿、しげる旅館に到着しました。高速バスの始発が鳴門西に到着するのが８時５０分、それで吉野川を越えるのはやはりしんどいです。今回は４番からお参りを始めたのですが、それでも７ヵ所で２時間近くかかってしまうのでゆっくり休憩を取れません。お参りしている時間が休憩時間ですぐ次の札所を目指してしまいます。それに加えてタイムメモの記入に撮影に歩き遍路さんのカウント、忙しすぎて何をしているんだろうと我ながら呆れてしまいます。決して褒められた歩き方ではありません。明日は６時前から歩き始めるのでゆっくり休憩時間を取ります。今日出会った歩き遍路さんは１９人、予想より少し少ない感じでした。

宿の予約完了

３月２４日　しげる旅館　　　　　　３４．０ｋｍ
　　２５日　おんやど松本屋　　　３８．４ｋｍ　　バス
　　２６日　山茶花　　　　　　　　　４０．７ｋｍ　　電車
　　２７日　民宿えびす　　　　　　４２．７ｋｍ　　電車
　　２８日　うまめの木　　　　　 　４１．３ｋｍ　　
　　２９日　旅の宿美園　　　　　　３９．２ｋｍ
　　３０日　かがみ宿　　　　　　 　３８．６ｋｍ
　　３１日　えび庄　　　　　　　　　４１．３ｋｍ
４月　１日　民宿みっちゃん　　　４０．９ｋｍ
　　　２日　民宿たかはま　　　 　４１．１ｋｍ　　電車Ｘ２
　　　３日　久百々　　　　　　　　　３３．０ｋｍ
　　　４日　ロッジカメリア　　　 　４３．７ｋｍ
　　　５日　米屋旅館　　　　　　 　３７．８ｋｍ
　　　６日　三好旅館　　　　　　 　３６．０ｋｍ　　バス
　　　７日　民宿兵頭　　　　　　 　３９．６ｋｍ　　バス
　　　８日　たちばな旅館　　　　　４２．２ｋｍ　　電車
　　　９日　桃李庵　　　　　　　　　４２．０ｋｍ
　　１０日　松山ユースホステル　３３．４ｋｍ
　　１１日　シクロの家　　　　　　　３７．５ｋｍ　　電車
　　１２日　ビジネス旅館小松　　 ４１．１ｋｍ　　電車
　　１３日　松屋旅館　　　　　　　　３８．８ｋｍ　　電車
　　１４日　民宿岡田　　　　　　　　３２．０ｋｍ
　　１５日　善根宿うたんぐら　　　３９．４ｋｍ　　電車
　　１６日　善根宿うたんぐら　　　４０．３ｋｍ　　電車
　　１７日　ビジネス旅館三鈴　　 ３９．７ｋｍ
　　１８日　民宿八十窪　　　　　　 ４１．０ｋｍ
　　１９日　　　　　　　　　　　　　　　４０．１ｋｍ　　電車
　　　　　　　　　　　　　　　　計　１０５５．８ｋｍ
　完了と書きましたが、うたんぐらと三鈴はまだ入れていません。四国に入ってから入れると初めから決めていました。まだテレホンカードが２枚残っているので。予約を入れる前の最終の予定から６つの宿の変更を余儀なくされました。２つは満室で、あとの４つはどうやら廃業か休業のようでした。

宿の予約 ４

　３月３１日から４月８日までと最終日の宿の予約を入れました。なずなが満室でみっちゃん民宿に変更、今年もスカイラインを歩くことになってしまいました。その翌日に予定していた内田屋さんが廃業（電話番号が使われていない）で民宿たかはまに変更しました。それ以外は予定通り受けてもらえました。ただまだ確定していない１２日と１３日の宿は両方とも営業していなくてこれから考え直します。

放射冷却

　今朝の姫路の最低気温は０．４℃、何とか冬日にはなりませんでしたが土曜から月曜は０℃の予報が出ています。ただしその頃はぼくは暖かい四国にいるので関係ありません。四国の予報を確認すると４～６℃高くなっています。そして、美波町を歩いている日曜だけ雨マークが出ています。４日目は最初の５日間の中では降られても構わない１日なので問題ありません。昨年強風と雨で大変な目にあった室戸岬への道も曇り時々晴れの予報、昨年とは大部違った立ち上がりになりそうです。

徳島は雨なし

　週間予報では４日目まで雨マークはありません。焼山寺も鶴林寺も太龍寺も雨がなくて安心してそれなりのスピードで下ることができます。転がるのは大体下り坂。

週間予報

　旅立ちまで６日となって出発日の予報が出ました。
　昨年は初日から室戸岬まで毎日雨。４月１日から１４日までの１４日のうち１１日雨が降るという見事なまでの菜種梅雨だったのですが、ぼくが出る２週間前の３月２０日からは９日連続でいい天気が続いていました。今年の出発は昨年より１０日早くしたので、昨年のような天気の流れを期待したいものです。
　今日は本番の荷物で１３ｋｍほど歩いてきました。荷物にも大分慣れつつありますが、まだちょっとしんどさが残ります。

彼岸の入り

　今日の姫路の最低気温は２．６℃、最高気温は１９．３℃。朝はちょっとひんやりでしたがお昼は十分すぎるくらい暖かくなって、子規の句がぴたりと当てはまるという感じではないのですが、昨日の最低気温は０．５℃だったのでやはり今年もと少し嬉しくなりました。１日くらいのずれは誤差の範囲内。
　今日は４回目の宿の予約、雲辺寺手前の民宿岡田についに泊まれることになりました。この遍路宿を知らないと赤札としてはちょっと恥ずかしいし引け目を感じるところもあったので、胸をなで下ろしているところです。もう１軒はかがみ宿（英語の地図ではやど、となっていますが、じゅくが正解）、比較的新しい宿で、２７番神峯寺を出て３１ｋｍの地点、香我美駅の３００ｍほど手前、国道沿いにあります。遍路道からは少しはずれることになるのですが、今年はなはり線の駅めぐりをするのでちょうど都合がいい。昔の地図には載っていなかったし遍路道を少しはずれるので電話で細かく説明してくれました。看板も小さくて普通の民家なので迷う人が多かったのかもしれません。ガソリンスタンドの向かいです、ととても判りやすい説明を受けました。

クールダウン

　昨日の２０ｋｍで肩の周りと背筋の下の部分と脛の筋肉に張りが出たので今日は荷物はなしで１３ｋｍほど歩いてきました。後半の時速は６．８３ｋｍ、やっぱり荷物がないと自由自在という感じが大分あります。振り出しが軽くてスムース、ほとんど意識なしに足が出ていくという理想に近い歩きができています。