北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ラグビー:審判を味方につけるというけれど~最後は誠実と忍耐

2015-10-04 22:49:42 | Weblog

 サモア戦の快勝から一日が経ち、新聞や各種報道はラグビー日本代表チームを絶賛中。

 個人の体格ではサモアが圧倒的に優位に立ちながら、常にパスで回しながら愚直なまでに前へ前へと進む日本代表の力は次第に戦いを優位に進め始めました。

 苦し紛れの反則がペナルティゴールとなってコツコツと日本が得点を重ねる中、次第にサモアチームには全体として統一が取れていないことにいらだつ選手が出てきて、反則を繰り返したり危険な反則が見られるようになり、それを審判も厳しく裁いてくれました。

 スポニチの記事ではこれを「戦略通りに主審を味方につけた」と書きました。


【スポニチ・アネックス「エディーJ快挙!W杯初の大会2勝 主審“味方”にサモア圧倒」】

 …再び新たな歴史を打ち立てた。日本史上初めてのW杯1大会2勝目。そして何より目標の8強の可能性を広げる白星だ。ジョーンズHCも「素晴らしいゲームをできた。サモアを完全にシャットダウンさせ、試合のペースを握れた」と称えた。

 戦略通りに主審を味方につけた。笛を吹いたクレイグ・ジュベール氏は、南アフリカ出身で11年の前回大会決勝を裁いた名審判。リーチ主将が「世界最高の審判の一人。いい印象を与えることが大切」と予告していた通り日本は試合開始から規律を徹底し、逆にハイタックルやオフサイドを繰り返すサモアの印象の悪さを主審に刷り込んだ。

 前半15分、18分とシンビン(一時的退場)を引き出し、相手が13人だった同23分にはペナルティーでスクラムを選択。7人だった相手が形を故意に崩し、認定トライを得てリードを広げた。作戦通りに主審を「16人目の選手」としたことで主導権を掌握。リーチも「フェアに吹いてくれた。練習から規律を守る癖が試合にも出た」と語った。

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「勝利のためには審判を味方につけることだ」という記事は先月に日経が既に書いていましたが、こちらの記事は審判の判定の仕方の説明も加えてより詳しい読みがいのある記事になっています。

【 レフェリーの癖見抜き、16人目の味方に ラグビーW杯 日経15-09-12】

 
 昨日の試合でも、主審が判断しきれなかったことを裏方のTMO(テレビジョンマッチオフィシャル)に確認していて、二つ目のトライとなった山田選手のトライに対して「サイドを割っていないかどうか」をモニターで確認したうえでトライを認定していましたね。

 より公正な情報が入るようにシステムでバックアップしているとはいえ、最後は主審という感情のある人間の判断です。

 「サモアはすぐに反則をするが日本は反則を市内チームだ」という認識が頭の中に生じればやはり日本にとっては有利になったに違いありません。

 審判が見ていなさそうなところでも反則をしないという我慢と忍耐を当たり前にすることこそが、不用意な反則をしないという規律に繋がるチーム作りと試合運びは、とても日本人好みの内容でした。

 「お天道様が見ている」と言われると誰も見ていなくても悪いことができない。それが価値あることなんだ、という姿を目の当たりにして本当に嬉しくなりました。

 勝ち負けの得点ルールの関係でベスト8進出はかなり難しくなったようですが、それでも次の試合に死力を尽くして今大会に爽やかな風を送り込んだチームになってほしいものです。

 これで次回のワールドカップの日本開催は大いに盛り上がることでしょう。生で見に行きたいですねえ。


コメント
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