北海道を襲った暴風雪で、痛ましい事故が起こりました。
オホーツク方面で特に強く吹き荒れた風雪は、各所で吹き溜まりをつくり、身動きが取れなくなった車の中での死亡事故や、車から徒歩での避難を試みて力尽きた死亡という、なんともやりきれない事故で、8人が亡くなったとのことでした。
昨日も『風雪に耐える道産子』と書いたものの、ひとたび吹き荒れる風雪の中で、車を運転することがいかに心細いかは、道産子ドライバーならやはり痛切に感じることでしょう。
それにしても、一家四人が車に閉じ込められてなくなった事故は痛ましい限りです。
現場の映像を見る限りでは、防雪柵が切れたところで動けなくなったようにも見えます。
防雪柵は単に雪を防ぐだけではなく、柵が受ける風の力を利用して雪を飛ばすという効果が期待できるのです。
予算上の制約で、風の強い個所に重点的に設置されますが、昨日のように地域全体に暴風が吹き荒れると、ひとたまりもありません。
設置されているところには効果があるものの、ひとたびそれが切れると大変な道路状況の悪化を招きます。
こうした施設の有無が、費用対効果で語られるとしたらなんとも残念でなりません。
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私の経験でも、豪雪の夜道を走った時に、前の車のテールランプが10m話されただけでも見えなくなるようなときがありました。
また暴風雪では、吹き溜まりのために道路の端とセンターラインが分からなくなると、吹き溜まりを避けてつい真ん中を走るようになり、対向車とあやうくぶつかりそうになることが何度かありました。
こんなときに役立つのが、道路の端を教えてくれる矢羽根付きスノーポールです。
知らずに夏の北海道をドライブする本州のドライバーにしてみれば、「見慣れないこれはなんなの?」というところでしょうが、悪天候時のドライブには本当に助かる標示器です。
最近では日中の太陽光で充電して、夜になると点滅してさらに視認性を高めたものも登場しています。
北国の暮らしを安全で豊かなものにするためにも、こうした冬ならではの安全への工夫と努力を積み重ねたいものです。
苦労に課題があれば課題には答えがあるはず。
後世の子孫たちへ安全と安心という財産を残すためにも、地道な努力の継続を続けたいものです。