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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

フィットネスセンター廃止問題討論会

2012-02-04 23:48:02 | Weblog
 北海道新聞釧路市社主催によるMOOの中にあるフィットネスセンター廃止問題についての討論会が「交流プラザさいわい」において開催されました。

 フィットネスセンターについては、12月議会において市側から今年度末をもって廃止するという条例案を提案しましたが、議会においてこれが否決されました。

 市側が提案した条例案が否決されたのは昭和50年以来ということで、議会が市の提案を追認するだけの機関ではないことを示した、とされる一方で、市側の廃止提案の是非、ならびに議会判断の是非なども話題になっています。

 そうしたことを受けて、北海道新聞社が主催という形でフィットネスセンターを廃止するという立場と、これを保存したいという立場の合計4名による討論会が開催されたものです。

 会場は椅子席で定員は120名くらいと見受けました。事前の整理券は170枚ほどが配布されたとのことでしたが、実際には約100名程度の参加と見受けました。正確な数字は北海道新聞社さんの方で発表されるでしょう。



   【掲載許可を道新さんからいただいています】
   【また他の三名のお顔にはボカシをいれさせていただいています】


 討論会の発言者は、廃止已む無しという立場で、私と一昨年8月に開催された事業仕分けにおいてフィットネスセンターを「廃止」と結論付けた仕分け人の一人の小池さん、また廃止しないでほしい、という立場では、「フィットネスセンターの存続を求める会」代表の大友さん、そして「釧路の町の活性化を考える会」代表代行の君ヶ袋(きみがふくろ)さんの四名。

 さらに、議会での審議経過などを報告するという立場で市議会の黒木議長も登壇されました。

 司会は北海道新聞社釧路支社の武野報道部長さんです。


    ※     ※     ※     ※     ※ 


 さて、フィットネスセンターを巡る議論の発端は一昨年八月に行われた事業仕分けとされていることから、まずは仕分け人の小池さんに発言の口火を切っていただきました。

 小池さんの主張は、「廃止かどうかの判断は難しいが、利用者が少ない施設での税金の投入については考える必要があるのではないか」というもの。

 これを受けた形で私からの発言となりました。

 実際、この議論の発端は事業仕分けとされていますが、市側としては仕分け作業で「廃止」とされたから廃止ありきで議論を進めてきたというわけではありません。

 市長から「今年度末を持って施設を廃止したい」という意向が表明されたのは昨年の6月議会の冒頭のことでした。

 この間約9ヶ月間は市側でも、仕分けでの廃止の意味を考えた時に、利用者増や料金値上げ、さらには管理費支出の抑制などによって年間7千万円とされる収支差、つまり市からの持ち出し分を少なくできないのか、という検討を進めてきたものです。

 特に、この間二つの利用者団体からは5千名に及ぶ存続希望の署名提出や、一定の値上げも考えると言ったやりとりがあり、それらも考慮した検討作業が進められたのです。

 しかしながら、値上げを考えたとしても利用者の減少などもあるだろうから収支差は大幅に改善しないことや、プールの設備関係機材の老朽化と改修に1億7千万円と試算される多額の経費がかかりそうなこと、さらに指定管理者との契約期間の三年が今年で満了するということなどの要素が重なったのが今年度ということでした。

 そのため市としては最終的に、お金をかけて改修を行い、さらに市の予算を投入して維持し続ける行政的な必要性に鑑みた時に、今年度を持って廃止することも已むを得ないという総合的判断に立たざるを得なかったものです。

 この市側の判断に対しては、利用者二団体から「膝の弱った高齢者にとっては体に一番良いのが流水プールである」、「プールを利用することで医療費などの抑制につながっている」、「存続を求めた署名の重み」などが訴えられました。

 また、当然ながら「議会が否決したことの重みを受け止めるべき」という主張もあります。


 ここで市議会の黒木議長から市議会内部での議論の数々や、廃止すべきではないという反対討論の内容、廃止已む無しという賛成討論を報告していただきました。


    ※     ※     ※     ※     ※


 私には、こうした廃止論議の背景となっている市の財政状況についても発言の機会をいただきました。

 基本的には、人口減少と少子・高齢化、経済の低迷が続いていること、などが市財政を年々歳々苦しくさせていることが根源なのですが、市税などによる収入が年々減少していることに反して施設の維持費や福祉などに充てるための義務的経費は年々増加の一途をたどっています。

 これに対処する方向としては二つあって、①人口増加や経済振興に向ける努力をする、②人口減少や景気低迷を前提としてそれでもやれる体質に改善する、ということが考えられます。

 市としては後者に立った現実的な都市経営を進めるべきという立場であり、今後も市内部の改善努力や事務事業の見直し、などを進めてゆかなくてはなりません。

 また、こうした動きを少しでも先んじて取り組むことが後代の行財政に効果をもたらすという立場で、これからも市民の皆さんに訴えかけていきたいと思います。


    ※     ※     ※     ※     ※


 フィットネスセンターがあれば、利用者の健康にも観光客へのサービスにもつながるという思いは、今日のパネラー全員で共有できる考えだと思います。

 しかし問題は、現在のそしてこれからの釧路市がこれをこのまま維持してゆけるのかどうか、維持すべきかどうか、という経営判断なのではないか、と思うわけで、今日のような機会を通じて、利用者とだけではなく、市民全体の議論となることを望みたいと思います。

 北海道新聞の紙面では、火曜日に議論全体を大きく記事にするそうですのでぜひこちらもお読みになってください。


 今日のような機会を作っていただいた北海道新聞社の皆様、また討論会に参加していただいた三名の皆様、そして会場にお越しいただいた皆様に感謝申し上げます。

 ありがとうございました。

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デレッキはどこに

2012-02-04 23:45:34 | Weblog
 


今日から始まった釧路ふゆまつり。


 国際交流センター前の広場を会場にして、雪像や氷像が作られ、屋台なども出て賑やかに開かれています。

 市内の様々な団体による各種の展示コーナーもあって、市の博物館でも冬の生活文化展示をしていました。

 昔のストーブがあって、石炭を焚いて暖房をしていた時代の懐かしい思い出がよみがえりました。


   【おお、懐かしいですね】


 ストーブ周りの小物として、石炭入れと十能が置いてありました…が、デレッキが見当たりません。


   【火ばさみと十能だけ?】


 石炭ストーブにデレッキがないとは信じられません。

「これって、デレッキはないんですか?」と担当の方に訊いてみると、「ああ、すみません、デレッキが手に入っていないんです」とのこと。

「デレッキがないとなんだか締まりませんねえ」
「だれかに寄付していただけると良いのですが」


 …とまあ、そんなわけで、もしこれをお読みの方で家にもう使わなくなったデレッキがあって寄付しても良いという方は、ぜひ釧路市立博物館までご連絡ください。

 






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