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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

土門拳 「古寺巡礼展」 ~ 釧路芸術館で今日から

2012-01-24 23:45:31 | Weblog
 道立釧路芸術館で今日から「土門拳の古寺巡礼展」が始まりました。

 土門拳さんと言えば戦前戦後にかけて幅広い社会のテーマについて写真を撮り続けた日本写真史における巨匠のひとりです。

 特に、奈良の室生寺に感銘を受けてからの寺や仏像を集めた「古寺巡礼シリーズ」は彼の生涯を貫くテーマとなり、多くの日本人の心を捕らえました。

 所期の写真はモノクロによるもので、ライティングの妙一つで仏像たちの魅力を存分に引き出しています。

 開会式典には土門の出生地山形県酒田市にある土門拳美術館館長で土門拳さんの御長女である池田真魚(いけだまお)さんもお祝いに加わってくださりました。

 真魚さんは、「私は土門のことをほとんど知りません。ただ作品に関しては一番のファンだと思っています。どうかこの機会に土門の作品をご覧になってください」とお祝いを述べてくださいました。

 
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 釧路は漁業の町でお寺はそれなりに多いのですが、古寺や仏像となるとあまり馴染みがありません。

 しかしかつて奈良や京都を旅行して歩いた時に廻った仏像などを見ると懐かしく、かつまた芸術的に切り出された表情をみると心に染み入るものがあります。

 仏像は大体四種類に分類されると聞きました。

 悟りを開いた「如来」、釈迦如来や大日如来、薬師如来などご本尊に多くありますね。

 次が、悟りに至る途中に修行中の「菩薩」、弥勒菩薩、観音菩薩、地蔵菩薩、勢至菩薩など、衆生を助けてくれるありがたい存在です。

 次に、仏を守る「天部」、毘沙門天(多聞天)、広目天、増長天、持国天は四天王と言われます。

 最後に、仏教への帰依を促すための如来の変化とも言われる「明王」の四種類です。仏教の教えに従わない衆生に対して憤怒の形相をして迫ります。

 こうしたことを少し頭に入れながら見るだけで、各時代の仏像もまた違って見えてくるかもしれませんね。


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 釧路は自然環境や動植物相が豊かなので、そういう方面を題材とした写真家の皆さんも多くおられることと思いますが、自然の光だけではなく、意図したライティングによる映像美の極みを観ておくことはとても有意義だと思います。

 展覧会は道立釧路芸術館で、今日から3月25日までの開催です。

 釧路は質の高い展覧会が多いので、しっかりと観ておきたいものですね。 

【土門拳 「古寺巡礼」展】
 http://bit.ly/zhm9hQ
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