北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

市の保有資産はどうなるのか

2011-02-18 23:34:51 | Weblog
 市が抱える資産や財産をどのように把握して、将来の経営に備えるかという勉強会が始まっています。

 市民の要望に応える形で施設を作るのは良いけれど、それが将来のいつ頃にどれくらい修繕費がかかり、いつまで使えるのか。

 またその施設からどれくらいの収入を得ることができるのか。こうしたことをある程度緻密に把握しておかないと、人口減少による経済の縮小によって、将来の収入では維持管理ができないおそれがあるのです。

 地方自治体には国からの地方交付税という形で富の再配分がありますが、それの根拠となる重要な指数の一つが人口そのもの。たくさんの市民がいるからこそたくさんの補助もあるのです。

 ということは人口が減ることで国からのお金も減り、今現在の収入構造を維持することも難しくなるとことが予想されます。

 それなのに、昔ながらの施設をそのまま抱えていたのでは到底管理することすらおぼつかなくなります。

 建築の担当者が試算したところでは、市営住宅では年間20万円の家賃が収入としてあるものの、維持管理のためには一戸あたり180万円がかかるのだそう。

 ということは9年以内に維持管理が出るようだと赤字。おまけに、この試算には最後の取り壊しにかかるお金は含まれていないとのこと。

 市営住宅は現行制度の住宅政策の元では、持てば持つほど赤字になるという収支構造が明らかです。

 だからといって全てを止めてしまうわけにもいかないわけで、ではどの程度までをどのようにして整備して維持して行くのか、これからにむけて適切なあり方は何なのか、といったことを真剣に議論して行かなくてはなりません。

 並行して進めていたコンパクトシティの議論も、まずは担当の各課から出てきた考えが収斂しつつあるようです。

 まだ市内部での勉強程度の成果をどこまでを市民の皆さんに公開すべきだろうか、という議論もありますが、私はできるだけ今の現状を広く公開して議論を湧き起こした方がよいのではないか、と言う考え方。

 様々な前提や条件の下での試算なども多いことから、数字を出したりすると一人歩きされたり、誤解を生むのではないかという不安もありますが、それを越えて市民と意見交換がをするのが生涯学習だし、誠実な議論の投げかけには誠実に応じていただけるという期待も持っています。

 春先からはいろいろと面白いネタで、水面に石を投げるような議論を進めたいものです。

    ※    ※    ※    ※

 明日19日の午後には京都の某大学で人づくり研修にかかる講演を依頼されていて、今日は最終の飛行機で東京までやってきました。

 明日の朝の新幹線で京都へ行ってきます。

 さてさて、どうなりますやら。
コメント
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