今日は都市緑化月間を飾る、都市公園全国大会が日比谷公会堂で開催され、出席してきました。
この大会はもう51年も続く伝統ある大会で、主催者は社団法人日本公園緑地協会。全国の都市公園や緑化など緑に関わる団体や地方自治体から多数の関係者が参加して、都市公園・緑化行政に関する意識をさらに高めようというものです。

こういう大会には大抵客寄せの講演会やアトラクションがつき物ですが、今日は三人の著名人による鼎談が催されました。
三人のうち司会・進行を務めるのは涌井史郎さんという方で、造園家から今は桐蔭横浜大学教授となり名古屋で開かれた「愛・地球博」の会場演出総合プロデューサーとしても活躍されました。
今は日曜日の朝8時からTBSテレビ系列で放送されている「サンデーモーニング」でコメンテーターとして登場しています。

次はスポーツキャスターの田中雅美さん。水泳選手としてアトランタ、シドニー、アテネの三つのオリンピックに平泳ぎの日本代表選手として出場。シドニーでは400mメドレーリレーで日本の銅メダルに貢献しました。彼女は北海道生まれだったんですね、知らなかった。
最後は日ハムの元監督で愛称は「親分」といえば、ご存知大沢啓二さん。ガラッパチな話し方でいまだに人気がありますね。
* * * *
このお三方での鼎談ですが、テーマは「キャッチボールのできる公園づくり」。実は今日の司会の涌井さんが中心となって、日本にキャッチボールができる公園を取り戻そう、という運動を行っているのです。
今日は都市公園を作ろう、という大会なのですが、公園を作っても実は管理面でキャッチボールを禁止している公園がほとんどなのではないでしょうか。
それは、ボールがそれると道路に出てしまうような、キャッチボールができるような備えになっていないという設置面での不備もあるでしょうし、むやみにキャッチボールをされると危ない、という管理面での苦情もあるでしょう。しかしそれはまた、公園は本当は利用者のもののはずなのに、利用者同士のコミュニケーションが取れなくて、トラブル調整が利用者間ではできないということに原因があります。
そこで涌井さんたちが中心となって、社団法人全国野球振興会理事長である大沢親分に相談をして、ここの全面的協力の下に「キャッチボールのできる公園づくり推進協議会」という組織を作り、全国でイベントとして公園でキャッチボールをするという運動を展開してきたのです。
平成18~19年度にモデル事業として、全国29箇所の公園で行、全国野球振興会に参加している元プロ野球選手などの力も借りて公園でキャッチボールをして、大好評を得ているのだそう。
実際そうやってやってみると「イベントじゃなくて恒例化して欲しい」という要請が相次いでいるとのことで、いよいよ意を強くしてこれを国民運動に展開したい、とみんな張り切っています。
※ ※ ※ ※
そもそも「キャッチボールをする」という事自体になにかロマンがあります。
大沢親分は「キャッチボールというのは、相手が受けやすくて投げやすいところにこちらが投げる練習なんだ。俺なんか野球と出会わなかったら、本物のオヤブンになる素質があったね」と会場を笑わせました。
涌井さんからは「今は子供達の中から三つのま(間)が無くなったように思います。それは、時間、仲間、そして空間の三つです。特に父親とのコミュニケーションを取る上でキャッチボールというのは良いですよね」という発言。

田中さんからは「私たちが子供の時もまだ友達は家の外にいました。私もシドニーの時に調子のピークを持って行けなくて個人では記録が全く出なかったのですが、メドレーでは助け合って銅メダルが取れました。そういう仲間を作ると言うことの大切さを伝えたいです」と語られました。

どうでしょう、公園でキャッチボールをして心が通う時間を過ごしてみてはいかがですか。
※ ※ ※ ※
佐藤倫朗著「いつもキャッチボールが教えてくれた」(東洋経済新報社)にはこんな一節がありました。
『日本では野球ほど普及したスポーツはないかも知れない。しかし、一般に普及しているのはキャッチボールというべきだ。これはもはや野球から独立して別種の国民スポーツと見るべきではなかろうか(坂口安吾/作家)』
この大会はもう51年も続く伝統ある大会で、主催者は社団法人日本公園緑地協会。全国の都市公園や緑化など緑に関わる団体や地方自治体から多数の関係者が参加して、都市公園・緑化行政に関する意識をさらに高めようというものです。

こういう大会には大抵客寄せの講演会やアトラクションがつき物ですが、今日は三人の著名人による鼎談が催されました。
三人のうち司会・進行を務めるのは涌井史郎さんという方で、造園家から今は桐蔭横浜大学教授となり名古屋で開かれた「愛・地球博」の会場演出総合プロデューサーとしても活躍されました。
今は日曜日の朝8時からTBSテレビ系列で放送されている「サンデーモーニング」でコメンテーターとして登場しています。

次はスポーツキャスターの田中雅美さん。水泳選手としてアトランタ、シドニー、アテネの三つのオリンピックに平泳ぎの日本代表選手として出場。シドニーでは400mメドレーリレーで日本の銅メダルに貢献しました。彼女は北海道生まれだったんですね、知らなかった。
最後は日ハムの元監督で愛称は「親分」といえば、ご存知大沢啓二さん。ガラッパチな話し方でいまだに人気がありますね。
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このお三方での鼎談ですが、テーマは「キャッチボールのできる公園づくり」。実は今日の司会の涌井さんが中心となって、日本にキャッチボールができる公園を取り戻そう、という運動を行っているのです。
今日は都市公園を作ろう、という大会なのですが、公園を作っても実は管理面でキャッチボールを禁止している公園がほとんどなのではないでしょうか。
それは、ボールがそれると道路に出てしまうような、キャッチボールができるような備えになっていないという設置面での不備もあるでしょうし、むやみにキャッチボールをされると危ない、という管理面での苦情もあるでしょう。しかしそれはまた、公園は本当は利用者のもののはずなのに、利用者同士のコミュニケーションが取れなくて、トラブル調整が利用者間ではできないということに原因があります。
そこで涌井さんたちが中心となって、社団法人全国野球振興会理事長である大沢親分に相談をして、ここの全面的協力の下に「キャッチボールのできる公園づくり推進協議会」という組織を作り、全国でイベントとして公園でキャッチボールをするという運動を展開してきたのです。
平成18~19年度にモデル事業として、全国29箇所の公園で行、全国野球振興会に参加している元プロ野球選手などの力も借りて公園でキャッチボールをして、大好評を得ているのだそう。
実際そうやってやってみると「イベントじゃなくて恒例化して欲しい」という要請が相次いでいるとのことで、いよいよ意を強くしてこれを国民運動に展開したい、とみんな張り切っています。
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そもそも「キャッチボールをする」という事自体になにかロマンがあります。
大沢親分は「キャッチボールというのは、相手が受けやすくて投げやすいところにこちらが投げる練習なんだ。俺なんか野球と出会わなかったら、本物のオヤブンになる素質があったね」と会場を笑わせました。

涌井さんからは「今は子供達の中から三つのま(間)が無くなったように思います。それは、時間、仲間、そして空間の三つです。特に父親とのコミュニケーションを取る上でキャッチボールというのは良いですよね」という発言。

田中さんからは「私たちが子供の時もまだ友達は家の外にいました。私もシドニーの時に調子のピークを持って行けなくて個人では記録が全く出なかったのですが、メドレーでは助け合って銅メダルが取れました。そういう仲間を作ると言うことの大切さを伝えたいです」と語られました。

どうでしょう、公園でキャッチボールをして心が通う時間を過ごしてみてはいかがですか。
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佐藤倫朗著「いつもキャッチボールが教えてくれた」(東洋経済新報社)にはこんな一節がありました。
『日本では野球ほど普及したスポーツはないかも知れない。しかし、一般に普及しているのはキャッチボールというべきだ。これはもはや野球から独立して別種の国民スポーツと見るべきではなかろうか(坂口安吾/作家)』