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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

『かまいたち』の思い出

2007-01-20 23:57:34 | Weblog
 今日と明日は大学入試の共通一次試験。天気が荒れないことを祈ります。

【寒過ぎもせず】
 例年になく今年は暖冬の北海道。

 年を越してからも冷え込みも弱く、日中の晴れ間で道路の雪や氷も融けがちです。こんな北海道の冬は本当に珍しいのです。

 日々の天気や気温には波があるもので、「平年」というのは過去の平均に過ぎません。

 冬にも暖かい日があったり冷え込みが厳しい日もあるもので、日単位では季節の変化を捉えるのは難しいものです。

 しかしそれが2週間くらいの期間を空けてみると、なんとなく季節の動きが分かるもので、一年を二十四の区分に分けたものが二十四節気というわけ。

 今日は大寒。旧暦では十二月の丑の月の中気だそうで、一年で一番厳しい寒さが襲ってくる頃のはず。

 その波が上手にはずれて天気が崩れないでいて欲しいのが受験生の心情でしょう。今年はなんとか天も味方してくれたのでしょうか、あとは自分の日頃の勉強の成果を発揮するだけです。

 
 大寒と 敵(かたき)のごとく
         対(むか)ひたり   富安風生

    *   *   *   * 

 そういえば、「鎌鼬」と書いて「かまいたち」と読むのですが、これも俳句の世界では冬の季語。

 以前掛川にいたときに、真冬に仲間とサイクリングをしたことがありました。
 そのときにある神社へ立ち寄ってお参りをした後、記帳をするつもりでお宮に置かれていたノートを開いてみたら、そこには『山田、田中…』などと名字だけが粗雑に書かれていたのでした。

 私は内心、(ふむ!最近の若いモンは記帳の仕方も知らん!記帳というのは住所と名前を正しく書くものなのに!)と憤慨して、きちんと自分の住所と名前を正確に書き込んだのでした。

 そうして丁寧にそのノートを閉じてよく見ると、ノートの表紙には『掃除当番』と書かれてありました。

 単に境内の掃除の奉仕に来た人がその証に名前を書き記したノートだったのですが、てっきり記帳のためのノートだと勘違いをしたのでした。

 そのあまりの思いこみの落差に思わずわたしは「はっはっはっは…!」と転げ回って大笑いをしたのでした。

 突然私が大声を上げて転げ回っている様子を見た仲間のS君は、その真相を知った後で、「いや、あのときは何事が起こったのか、と驚きました。私はてっきり『かまいたち』に襲われたんだと思いましたよ」とこっそりと教えてくれました。

 私はそこで『かまいたち』が出てくる唐突さにも笑ったのですが、同時にその瞬間にS君の幼心に『かまいたち』が生きていた掛川という土地がらを興味深く、面白いと思ったのでした。

 今では懐かしい掛川の思い出の一つです。掛川にまだ『かまいたち』は生きていますか?

 
 三人の 一人こけたり
      鎌鼬(かまいたち)  池内たかし
 
コメント (4)
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