少し飲み会が続いてきました。ブログのアップが遅くなりすみません。
今日は
■NPOとの連携調査
■「○○」なき「××」 の2本です。
【NPOとの連携調査】
当課の調査で、我々が作り管理している社会資本はNPOなど地域の力といかに連携できるか、というテーマに取り組んでいる。
我々は道路や河川などの社会資本を作り、それらの維持や管理という切り口で社会に対して広い公益を生み出したいと常に考えている。しかし昨今は各種の事業でも整備率が上がったことで、かつてのように何もなかったところが突然にして良くなったような目立った事業効果を示すことが難しくなりつつある。
世の中というものは一番欲しいところには関心が向くものの、要求度合いが下がってくるとそれほど強い関心を持ち続けてはもらえなくなるものだ。
一方で住民の側でも地域を良好な環境に保つためにもっと社会参加をしたいという動きはあって、その最も顕著な活動例がNPO団体の台頭なのだろう。
私はNPOにも二種類あって、一つ目はボランティア活動が法人格を持ってより後半に活動範囲を広げるというもので、二つ目は会社のような営利団体が非営利活動という分野で社会貢献をしようというものだ、と思っている。
日本の場合は圧倒的に前者が多くて、やりたいことは熱く持っているのだがいかんせん稼ぎ方や力を求めているところと接点の持ち方が分からずに苦労していることが多い。逆に後者の場合は稼ぎ方を知っていたり本体からの支援も受けやすく、運営も上手に行えているように見受けられる。
そんな中で我々のような公的施設の管理者は管理費を下げるような圧力を常に感じていて、ともするとNPO団体を意欲が高くて安価な都合の良い労働力のような誤った見方をしがちである。
そしてそのために双方の思惑の違いでかみ合わないという場面も多いようだ。
お互いの意識がまだ低いと言ってしまえばそれまでだが、だからこそそのような無益な状況を改善する必要があるだろう。
今回の調査では、アンケートやヒアリング調査で双方の思惑の違いを明らかにして互いが求める方向性が一致するような要素を探ってみたいと考えている。
既に上手な関係を構築している好例もあるだろうし、一方でやはりうまくいっていない例も多いだろう。それらにある違いを浮き彫りにしてみたいものだ。また同時にこの調査によって地方の部局でのNPO団体等との関係性の構築にも役立てたいという目論見もある。
どちらかというと我々職員の側にも今まで市民団体などとはまともに付き合う機会や必要性があまりなかったのではなかろうか。農業事業のように事前の地域の合意がなければ事業自体が出来ないようなものの方が例外で、そういう能力は要求されていなかったのかも知れない。
今回調査にアドバイスをいただいている道内では最もNPOに関わっておられるS先生によると、「これからは役所の職員に要求されるのは組織内、そして住民も含めた対外的な高度なマネジメント能力で、それ以外の単純な労働はどんどんアウトソーシングが進むように思われます」ということだから恐ろしい。
マネジメント能力こそが職員に求められる最大の能力と言うことになる時代が来るのだろうか。
※ ※ ※ ※
S先生によると「役所とNPOの連携と一口で言いますが、NPOには既存の行政に不満があるためにNPO活動をしているという例も多いですからね(笑)」とのこと。
しかしそれならばやはりそういう団体とのチャンネルの持ち方、情報伝達関係の持ち方が大事になってくるのであって、批判的な団体には目を向けずにすまされるわけではないだろう。
S先生は「私はNPO活動というものは、社会に対する責任を持つ市民を作り上げる運動であると思っています。この活動を通じて社会に対して無関心ではなくなり自立できる市民になれるのだと思っています」ともおっしゃった。
さて、市民が自分の外に関心を持ってくれることで我々の仕事がさらに公益を増すためにはどのような課題があるだろうか。なかなか興味深いものがある。
■「○○」なき「××」
職場のOB先輩が訪ねてきて、「先日ある人と小松さんの噂をしていましてね…」という。
「なんです、それは」
「いやね、小松さんが掛川で報徳を勉強されて『経済なき道徳は寝言、道徳なき経済は犯罪だ』と言っていたでしょう」
「ええ」
「そうしたらその相手の人が『産業なき科学は趣味、科学なき産業は詐欺』とおっしゃったんですよ。これって面白くありませんか」
「へえ、なるほど。面白いですね」
「でしょう?それをお伝えしたくてね」
なかなか面白い表現に出会った。少し勉強を重ねてみることにしますか。
今日は
■NPOとの連携調査
■「○○」なき「××」 の2本です。
【NPOとの連携調査】
当課の調査で、我々が作り管理している社会資本はNPOなど地域の力といかに連携できるか、というテーマに取り組んでいる。
我々は道路や河川などの社会資本を作り、それらの維持や管理という切り口で社会に対して広い公益を生み出したいと常に考えている。しかし昨今は各種の事業でも整備率が上がったことで、かつてのように何もなかったところが突然にして良くなったような目立った事業効果を示すことが難しくなりつつある。
世の中というものは一番欲しいところには関心が向くものの、要求度合いが下がってくるとそれほど強い関心を持ち続けてはもらえなくなるものだ。
一方で住民の側でも地域を良好な環境に保つためにもっと社会参加をしたいという動きはあって、その最も顕著な活動例がNPO団体の台頭なのだろう。
私はNPOにも二種類あって、一つ目はボランティア活動が法人格を持ってより後半に活動範囲を広げるというもので、二つ目は会社のような営利団体が非営利活動という分野で社会貢献をしようというものだ、と思っている。
日本の場合は圧倒的に前者が多くて、やりたいことは熱く持っているのだがいかんせん稼ぎ方や力を求めているところと接点の持ち方が分からずに苦労していることが多い。逆に後者の場合は稼ぎ方を知っていたり本体からの支援も受けやすく、運営も上手に行えているように見受けられる。
そんな中で我々のような公的施設の管理者は管理費を下げるような圧力を常に感じていて、ともするとNPO団体を意欲が高くて安価な都合の良い労働力のような誤った見方をしがちである。
そしてそのために双方の思惑の違いでかみ合わないという場面も多いようだ。
お互いの意識がまだ低いと言ってしまえばそれまでだが、だからこそそのような無益な状況を改善する必要があるだろう。
今回の調査では、アンケートやヒアリング調査で双方の思惑の違いを明らかにして互いが求める方向性が一致するような要素を探ってみたいと考えている。
既に上手な関係を構築している好例もあるだろうし、一方でやはりうまくいっていない例も多いだろう。それらにある違いを浮き彫りにしてみたいものだ。また同時にこの調査によって地方の部局でのNPO団体等との関係性の構築にも役立てたいという目論見もある。
どちらかというと我々職員の側にも今まで市民団体などとはまともに付き合う機会や必要性があまりなかったのではなかろうか。農業事業のように事前の地域の合意がなければ事業自体が出来ないようなものの方が例外で、そういう能力は要求されていなかったのかも知れない。
今回調査にアドバイスをいただいている道内では最もNPOに関わっておられるS先生によると、「これからは役所の職員に要求されるのは組織内、そして住民も含めた対外的な高度なマネジメント能力で、それ以外の単純な労働はどんどんアウトソーシングが進むように思われます」ということだから恐ろしい。
マネジメント能力こそが職員に求められる最大の能力と言うことになる時代が来るのだろうか。
※ ※ ※ ※
S先生によると「役所とNPOの連携と一口で言いますが、NPOには既存の行政に不満があるためにNPO活動をしているという例も多いですからね(笑)」とのこと。
しかしそれならばやはりそういう団体とのチャンネルの持ち方、情報伝達関係の持ち方が大事になってくるのであって、批判的な団体には目を向けずにすまされるわけではないだろう。
S先生は「私はNPO活動というものは、社会に対する責任を持つ市民を作り上げる運動であると思っています。この活動を通じて社会に対して無関心ではなくなり自立できる市民になれるのだと思っています」ともおっしゃった。
さて、市民が自分の外に関心を持ってくれることで我々の仕事がさらに公益を増すためにはどのような課題があるだろうか。なかなか興味深いものがある。
■「○○」なき「××」
職場のOB先輩が訪ねてきて、「先日ある人と小松さんの噂をしていましてね…」という。
「なんです、それは」
「いやね、小松さんが掛川で報徳を勉強されて『経済なき道徳は寝言、道徳なき経済は犯罪だ』と言っていたでしょう」
「ええ」
「そうしたらその相手の人が『産業なき科学は趣味、科学なき産業は詐欺』とおっしゃったんですよ。これって面白くありませんか」
「へえ、なるほど。面白いですね」
「でしょう?それをお伝えしたくてね」
なかなか面白い表現に出会った。少し勉強を重ねてみることにしますか。