わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

鼻瘤悪尉その4

2009年03月03日 | 日記・エッセイ・コラム

Hanakobu09鼻瘤悪尉その4ともなると、もうこのぐらいになっている。前回報告してからまだ一週間も経っていないのだが、毎日のようにマメに彫っていれば、おのずと作業も進んでしまう。

ということで、前回より進んだ状態である。よくみると、ほぼ出来上がっているようにも見えるが、その通り。表側としてはこのあたりで出来上がったと言っても良いぐらいだ。

眉毛の部分をきれいに整形して、眼球に黒目の部分の穴を5mm程彫り込んだところだ。歯の部分も彫ったから、一応は歯に見えていると思う。で、全体的に眺めると、ほぼ出来上がった状態まで作業が進んでしまった。作業を始めてからちょうど一ヶ月ぐらい経ったあたりで、このぐらいまで進んだと言うことになる。まずまずの進み具合で、一安心だ。ただ、細かいところで修正の必要があるから、完成ではない。

さて、裏側は前に紹介した(?)ままの状態であり、とりあえず浅く彫っているが、この能面は彫りが深いので裏彫りもかなり深く彫る必要がある。とにかく表(おもて)を先に彫ってしまわなければ、裏彫りも進まないのだ。今後はこの裏彫りを進めることになるが、これも意外に大変で、ノミを使ったり大型の彫刻刀で力まかせに彫り進んでいかなければならない。

それでなくても2時間弱程度ではあるが、毎日の作業で、肩や腕、手首、肘などに負担がかかっているから、あちこち痛い。その状態から更に力を入れる裏彫り作業が待っているから、本当はあまりやりたくはないが、そうも行かない。やるしかないのである。

2週間ぐらい前だったか、「人間国宝」(だったと思ったが)の刀匠が、弟子も取らずに(本当は独立して出て行った)一人で日本刀を作っている番組を見た。たたらを作る段階から銑鉄を鍛える段階、刀身を作る段階から仕上げまですべて一人で作業をしていた。これは大変な作業である。それを一人でこなしている姿から見れば、私のやっている面打ち作業なんて屁みたいなものだろう。

もっとも、比べること自体がおこがましいから黙っているが、我が国の伝統技術を守り伝えると言うことは、実は大変なことなのだ。なーんちゃって。

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