わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

小獅子3 その3

2022年06月20日 | 能面

彩色はもっとあと・・と考えていたのだが、彫り上がった5個のお面を眺めていたら「どうせヒマだし時間があるので、暖かい今の時期のうちに色を塗ってしまおうか」という気分になっていた。そのため、数ヶ月ぶりに彩色の用具を取り出し、ひさびさに彩色を始めたところ。

下は小獅子の3個目だ。実は小獅子に色を付けるのは初めて。素彫りが3個になったことで、せめて一個ぐらいは色が付いたお面を・・・という気持ちかな。ただ、写真などを参考にしたものの、参考写真と今回の現物の色は、もちろん違う。これは実際に写真の色と同様の色を自分で作り出すのは、極めて難しい。従って「似た色になってしまう」ことが多く、多くの場面でそれで納得するしかない。

過去にも小獅子と似たようなお面では、今回と似たような色調が多く、それに近い色になってしまったから、まあ、それはそれで良いと考える。これは白い胡粉に黄土色の「金茶」と呼ばれる岩彩を混ぜて作るのだが、その配合率により色味も変化する。

今回は適当な配合率だったものの、見た感じで「まあこんなものかな」程度にした。ただ、この色調のお面は我が家にはたくさんあるので、定番の色かな。

上は、14日から工芸漆による裏の彩色を実施して、煤(すす)による陰影をつける作業を終えて完成したものだ。19日の写真だが、通常は3日程度で終わる彩色が5日もかかった。もっとも、さすがに5個のお面の彩色となれば、もっと多くの日数がかかりそうなものだが、今回は複数のお面に同じ色を塗るなどしたことで、作業日数が減ったと言うのがその理由か。

今回、彩色した5個のお面は上の通り。小獅子のほか孫次郎、乙、大童子、弱法師だが、いずれも彩色の終了・完成は19日になる。ただ、今年1月から素彫りのまま放置していたお面もあり、結果的には半年がかりで完成したお面(弱法師)もあるから、ずいぶん放置していたな・・と。

 

実は、まだ彩色を終えていない大きめの素彫りのお面が5個残っている。これは昨年7月に素彫りが終わっているお面もあるので、もう一年近く彩色を放置していることになる。さて、これらを含めて彩色が終わるのはいつになるのかな・・・

元気なうちに終えて・・と思うものの、胡粉や膠液など彩色の材料は、手持ちのものがなくなったら追加購入・補充はしないという考え。従って、さてさて、あと数個のお面に色が付けば「趣味の能面彫り」はそれでおしまい・・・かもね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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小獅子3 その2

2022年06月06日 | 能面

早くも「小獅子-3」も素彫りが終わった。結果的にはおおむね「3週間ちょっと」で彫り上がったのだが、これは予定外の出来事。本来はせめて4週間程度の作成期間だったが、何でか早くに作業が進んでしまった・・という毎日だったのかな。

さて、下は6月1日の結果だ。この進み具合は8割以上と言っても良いぐらいかな。この段階なら作業も大きく進むという段階ではなく、細かい部分の修正がメインの作業内容だ。もちろん、眼球や口の中、歯の部分もほぼ出来上がっているから、それなりに日数・手間がかかっていることも分かる。

下の写真も同日だが、これは全体が見えるからほぼ出来上がっていることが分かる。ただ表側は出来上がっても裏側の彫り具合が肝心であり、このお面は裏側も深いので大変。しかも材料が良質・・とは言えない部分もあって、切れる彫刻刀ですら思うような方向に彫り進む事も不自由だったところかな。いわゆる「木材の密度」や「逆目」の関係から、手間がかかった・・事も事実なり。

さて、下は4日だ。表面のやすりがけも一応は終了して「素彫りの完成」といえよう。もちろん、裏側も一応はきちんと彫ったつもりだが、実は数日後に見直すと、結構な部分に「彫り残し」を発見する事が多い。そのため、あえてこのお面を見える場所に置きながら、数日を過ごす・・という、最後の手順も必要なのだ。

結果的には5月13日に作業開始から、この4日で作業期間が4週間弱だから、ま「おおむね1ヶ月」というあたり。

下は2個目を並べて写真を撮った。左側が2個目であり昨年12月の仕上がりである。で、右は3個目で今回の仕上がり。こうしてみれば、ほぼ同じ表情であり、さすがに「同一人物が彫れば表情が似る」という現実を見たところかな。

彫る人が変われば同じ型紙でも表情は変わってくる・・事も、長い経験から事実なり。

 

このぐらいなら前回紹介した「製作意欲の減退」という評価は、一時保留でも良いのかな・・と思ったものの、たまたま早めの完成なのかも知れない。また、今後もこの程度の意欲が続くとは限らないから、やっぱり無理をしないと言うところだから「製作意欲の減退」は撤回しない。

で、次の製作時期は、実は不明。小型の材料が2個手元にあるものの、これらを彫るのはいつになるかは分からない。ただ、彩色が済んでいない素彫りのお面が10個も残っており、これについては作業を進めめなければ・・・・

 

しばらく休養をして「彫りたいな」という気分になるまで待つつもりなので、さて、1ヶ月後になるか数ヶ月後になるか、あるいは「彫ることをやめてしまう」事になるのか。     

請うご期待・・だ。

 

 

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