あ、大黒天だ。
前回に紹介した「大黒天」の作業が進んでいる。それを紹介しよう。これは「小町老女」の素彫りが終わって、すぐに始めたものなのだが、この一週間で結構な作業進捗状態になった。そのため、7月を待たずにその様子を、今の段階でお知らせすることにした。
まず、「大黒天3 その1」ということは、過去に2個を彫っていると言うこと。それについて若干の説明をしてみると・・・
上の写真。これは「恵比須・大黒」の写真。この写真はなんと2006年01月に撮ったもの。当時の能面作業は、彩色の工程は行われず、素彫りで完成していた。ただ、せっかくなので、自分でペイントを買って「彩色」もどきを行ったのが上の写真。従って、このお面が出来上がったのは2005年の後半あたりであろう。
2個目の大黒は、下の写真を参考にして彫った。これは今の先生が彫ったらしいが、そうかも。
上のお面を参考に、自分で彫ったのが次の写真だ。
上は、先生のお面を参考に、2015年11月に完成したもの。1個目からおよそ10年も経っている。この時はすでに先生(講師)の交代から5年以上が経っていたので、素彫りから彩色の工程までが一貫して行われていたために、色が付いている。で、3個目が今回である。参考にした写真は、先生が彫ったものだ。
作業開始。6月15日だ。型紙に合わせて切っただけ。
上は17日。周囲をきれいに切り取り、鼻の部分だけ残して表面をいくらか削ったところだ。この高さが基準になる。
上は、17日の作業終了時。このときは目の部分や耳の部分をはっきりさせるために、一気に彫り進んでいくのがよろしい。そうすることで次の作業の目安になる・・と、考えながら、毎日ウオーキングをしています。
さて、上は18日だが、額(ひたい)と頭の烏帽子部分をはっきりとさせることで、あわせて顔の表面の曲面をきれいにしていく。これが大切だ。この辺までなら作業の進み具合も50%だろう。勿論、一度目の裏彫りは終わっているはず。
上は22日だ。顔の表面もそうだが、この4日間で烏帽子部分の整形をしっかりと行ったところ。ここの部分がうまく出来なければ、大黒天のシンボルとは言えないだろう。ここだけでも一日(2時間)以上がかかっているはず。ただ、この4日の間にも裏彫りを2度行っているから、それも含めて作業日数は多かったのかな。完成度は恐らく70%以上かも。
上の写真は23日だから、作業開始からおおむね一週間ちょっと経ったことになる。今日は耳の形を決めて、口の開いている部分の目安を彫ったところだ。これは一気に彫り進めるのではなく、この後の作業がしやすいように、書き込んだ線に添って浅く彫っていく作業。最終的には、その部分を整形しながら、完成を目指す・・という具合。
もともと、この部分は2日程度の作業内容と考えていたのだが、なぜか一日でここまで来てしまった。この調子で行けば、今月中には8割方、いや9割方の作業が終わってしまいそうな気もするが、「そんなに急いでどこに行く」という別な気もするので、少し考えないと・・・ここまでの完成度は8割といっても良いぐらいだ。
次のブログ更新は恐らく、「素彫り完成」になると思うが、それは7月の書き込みまでのお楽しみ。