わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

蛇 5 その3

2019年11月30日 | 能面

ほぼ出来上がったお面の紹介です。

素彫りはちょっと前に出来上がったのだが、角(つの)や真鍮製の眼球を作る作業があり、それらの作業を終えたのが29日だ。作業開始が5日あたりだから、おおむね1ヶ月弱での素彫りの完成であり、まずまずの日数だろう。本当は「彩色」を終えたところが実際の完成だけど、数個の素彫りが溜まったところで彩色を行っている昨今だから、今回も素彫りの完成でOKということにしようかな。

上は25日だ。前回に紹介した写真が20日ごろだから、5日も経っている。それでも各部分の細部修正などに時間がかかり、何とかここまできた。ただ、あごの部分、角(つの)の取り付け位置などはまだ彫っていないものの、ほぼ出来上がっているのが分かる。

上は般若と蛇の角(つの)である。26日の写真だが、実は般若にもまだ角を接着していない。この部分は、彩色を行う寸前に、きちんと接着するつもり。そのため、恐らく次の課題の「生成り」が出来上がったあたりに取り付けるはずだから、来年1月頃になりそうかな。

上は29日だ。28日から真鍮製の眼球を作り出し、目に合わせて整形をして黒目部分に穴を開け、接着剤を付けて固定している姿だ。

曲面に仕上げた眼球部分に、曲面に成形した真鍮製眼球をはめ込むのは、実は大変な作業である。まず、眼球の形に合わせて真鍮板をたたき込み、同じ形状にする必要がある。それを奥まった眼球部分にはめ込むのだが、まぶたがせり出しており、かつ奥目なので、表面からすっぽりとは行かない。そこを0.1mm単位で切り取り、削り、何とかごまかして形を会わせ、かつ、黒目部分に穴を開け、きっちりと収まる形に仕上げる。そこに接着剤を付けてお面に固定するのだ。その結果が下の写真だ。

上は29日だが、角の取り付けを除いて完成である。自分では5個目の作品なのでうまく出来上がったはずだが、まあ、こんなものだろう。ただ、過去の蛇を見比べると、この5個目は若干の手抜きが見えるぞ。これも根性が足りなくなっている証拠なのかな・・・であろう・・・と。

上はおまけの写真。般若も蛇も、まだ角は付いていないが、理由は前述の通りだ。

 

ということで、次の課題は決まっているし、材料も27日に入手したから、12月からは5個目の「生成り(なまなり)」の製作に入ることになる。

 

 

 

 

 

 

 

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蛇5 その2

2019年11月20日 | 能面

前回から数日が経ったものの、作業は毎日実施している。ただ、かなか作業がはかどらない。もっとも、般若を含めて、このタイプのお面は手間がかかる割には進み具合は遅いのが一般的だ。その理由は顔の表面の凹凸が大きく、形を整えるのが大変なのだ。特に口の中は歯や牙、奥につな繋がった舌の部分などの造作が複雑で、慎重にならざるを得ない。それが、時間がかかる理由でもある。

ま、それを承知で、あえて面倒なお面を彫っているのだから、それはそれで楽しむことにしなければ、だんだんと嫌気が出てくるから要注意でもある。

とは言いながら、前回の般若では3週間ちょっと程度で素彫りが出来上がっているから、他人から見れば「早い」という評価だろう。

上は17日だ。前回からここまで来るのに一週間以上もかかっている。もちろん裏彫りもやってはいるが、主に表面の造作に日数を掛けている。かけていると言うより作業が細かいので、「かかってしまった」というのが実態だろう。この時点では、まだ舌の奥側は、裏には貫通していない。

歯や牙の形を整えつつ、舌の部分を奥(裏側と言った方が良いかな)へ貫通させる作業も、これまた大変で、これだけで数日がかかっているところだ。裏側の彫り加減を見ながら、舌の部分の深さなどの加減を見る必要もあるなど、ま、大変な作業には違いない・・・

上は今日20日。鼻の形、眉毛のしわ、眼球の穴などを彫りながら、課題でもあった舌の奥側をお面の裏側に貫通させている。この大変な作業もおおむね終わったことで、今後は歯の並びや牙の整形などに手を掛ける余裕が出来たところだ。うんうん。

上も今日20日の写真だが、目尻の切れ込みや鼻の穴、口の中の仕上がりが見える。今後は歯の部分などの細かい修正をする事になるが、おおむね8割程度の進み具合であろう。ここまで来れば大いに安心できるので、慌てずに、体調を考えながら無理をしない・・・

なんて書けば、いかにも体調不良のように見えるものの、実は決して「健康体」ではなく、腰は痛い、肩は痛い、立ち上がるときには踏ん張って、気力を充実しつつ、毎日を過ごしているというあたりかな。

その体調(身体のあちこちが痛い)は前から気がついていた事も事実。そのため、これまでは「一日の作業時間は2時間限度」という決まりも、若干短縮しているところだ。

今のところは整形外科に通院していないものの、逆に「整体」などの方が良いかも・・と考えるようになってきた。ただ、ネット情報などを検索すると、必ずしも整体が有効であるという事でもなさそうで、結局は自分に合った体調管理を探し出す時期でなのかな。

 

 

 

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蛇 5 その1

2019年11月11日 | 能面

タイトルは「蛇(じゃ)」に変わった。前回の「般若」のときは、最長11月13日あたりで素彫りの完成と書いたのだが、意外と早めに作業が進み、11月1日には真鍮製眼球をはめ込んだ素彫りが完成した。従ってそれ以降は「市民文化祭」などに協力したりしたので、能面作業は一時休憩の状態。

で、文化祭最終日には、先生から材料を入手して、次の課題に挑戦したところ。

今顔の題材は「蛇」になったのだが、これは鬼神面のグループでもあり、それに従ったところ、この蛇に決まったという具合。更には、この後の課題も決まっており「生成り」にするつもり。

このグループは単純で、女性のお面の怨念の強さからくる作品らしい。いわゆる、一般的な「般若」は中間の位置づけ。実は、本来は女面から変化するらしいのだ、一番目は「生成り」2番目が「般若」3番目が「蛇」というお面に変遷(変化)する。そのため、般若が完成したのなら、残るは生成りと蛇である。その中から「蛇」を選んだだけなので、順当な選択であろう。

前置きが余計だが、とりあえずは次の課題に取り組んでいるところ。下の写真が見本だ。すでにこれまで4個を彫っているから、作業は容易だろう。

4個目の蛇が下の写真。2019年1月4日の完成写真だ。ということで、今年2個目の蛇と言うことになる。

下は作業開始の5日。ざっくりと電気鋸で切り取ったところだ。これも高齢化に伴い、少しでも楽に作業を進める手順が、この電気鋸を使った手法でもある。通常の手持ちノコなら、これだけで一日が終わる。

下は6日。周囲をきれいにして、表面の凹凸部分を切り取っていく。

いよいよ本格的な作業に入る。下は7日の結果だが、すでに5個目だから、手順も完璧・・と思いきや、毎回難しい。型紙と見比べて慎重に図面を転記し、それの沿って切り取っていくだけの作業と言ってしまえば、身もふたもない。その作業に注意力を集中して、それが楽しいと思うことが必要なので、努めてそうなるように気合いを入れいている毎日でもある。

下はいよいよ口部分の造作に入る。8日だが、ここが一番手間のかかる部分で、大切でもある部分。この部分が上手に出来れば「うまく出来た」という評価にもなる・・はず。だが、よく見ると、どうもちょっと形が違う気がしたのだが・・・

下は11日だが、その間には裏彫りをしていたから、表面は余り変化していない。さらには口の部分がおかしいので、それを考えたりしていたところ、ついつい時間が経ったという部分もあるかも?

上の口の形を見れば、正しい形に修正されたことが分かる。これも、すぐに出来上がったのではなく、何度も「何かおかしいな」と考えながら、自分の完成品や写真をしつこく点検して、やっと仕上がったというあたりだろう。このあたりに「作業手順の理解の低下」も見られる。これも、高齢化のなせる技かもしれないな。

 

というところで、新しい課題も順調に進んでいるところだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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