わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

獅子口5 その1

2016年07月29日 | 能面

腕時計の作業も一段落して、前のブログでは、次の能面製作は8月以降になりそうだという予測をしていた。がしかし、能面に関してはちょっと休憩しており、間が開いたのこともあって、前倒しをして作業を進める事にする。

で、次の課題は「獅子口」に決めた。この手の能面はずいぶん前(2002/2)に一個目を作っており、それ以降にもこれまで4個を作っている。この4個目は2011年2月から作業を始めているが、それ以降、大物は彫っていない。従って、5年の歳月を経て今回、再び大物に挑戦することにした。

見本はこれだ。

この見本は、実は今の能面塾の先生の先生、いわゆる先生の師匠が彫ったもの。それを先生が独立する記念に師匠から頂いた・・と言う話だが、まあその辺の事情は良く分からない。

さて、この獅子口はサイズが大きいので、手持ちの材料が小さいことから少しはみ出す。先生は「縮尺を小さくして、材料に合う程度の大きさで彫ったら?」と言ったが、サイズが大きいことが、この能面の特徴でもある。従って、手持ち材料からはみ出すところには補助材料を足して、実物大のまま彫り、その勇姿を表現しようと思ったところだ。

これがその第一段階だ。7月28日だ。縦の長さは何とか間に合ったが、横幅が180mmになるように左右に補助材を足して、木工用ボンドで止めている姿。ただ、高さ(厚さ)も足りないので、鼻のてっぺん部分にも補助材を足すことになる。ただ、ここはある程度、彫りが進んで鼻の部分が見えてきたら、その時に必要な部材を足すことにしよう。

29日になって、補助材も乾燥したので、材料の上に図面を載せてみた。今回は、図面と言うよりは見本を写真に撮り、実物大に印刷したものを切り取って、それを図面代わりにする。従って、きちんとした見本があったことから、あらゆる方向から写真を撮っているので、今後彫り進む場合もその写真(画像)を参考に、彫っていく事になろう。もちろん、目の前に実物があり、それを見ながら彫れば一番良いのだが、この獅子口は先生の貴重な財産だから、勝手に持ち出すことは出来ない。

取りあえずは図面を材料に転写し、その通りに切り取ったところ。まだ作業開始の1日目だから、こんなものか。継ぎ足した材料は顎のえら部分と耳の部分にあたる。また、鼻のてっぺんは、ここから概ね3cm程度の材料を継ぎ足して整形すれば、何とかなりそうだ。

と言うことで、明日からは夏休みで孫達が遊びに来るから、のんびりと能面を彫っている訳にもいかないだろう。それを見込んで、今のうちに「獅子口5」の第一弾を紹介すれば、8月はちょっと遅れても言い訳が立つ・・・・

 

 

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腕時計修理の顛末記

2016年07月26日 | 能面

腕時計を修理したという話は、すでに紹介しています。ただ、修理と言うには大げさな内容でしたが、一応は普段にも使える程度に修復したという具合です。

最後に手を付けた腕時計は、結構難易度の高い作業を行い、二次電池交換を行ってムーブメント自体は稼働状態まで復帰したのですけど、最後のガラズ蓋を取り付ける過程で大失敗をし、パッキンを破損してしまいました。結果としてパッキンなしではガラス蓋がすぐに外れる状態となり、日常的に腕にはめて使う事が出来ませんでしたね。

さて、その後は単に腕時計を机に置き、眺めている時期もありました。また、ガラス蓋周囲にセロテープで固定し、外れないように細工をして数日間、腕にはめていたこともありました。ただ、その後に、もしかして「補修部品としてパッキンが存在するのではないか」と考え、ネット検索を始めたという具合です。結果、時計のパーツを取り扱っている専門店あり、意を決してメールで在庫確認をしたのですけど、「現時点での入手は不可能」との返事。うーん残念。

http://item.rakuten.co.jp/watchparts-okayama/plustic-pakkin?scid=af_pc_etc&sc2id=5445696

それで終わらないのが暇をもて余している爺さん。さあ、何をしたか。

まずは破損したというパッキンは、下の写真の白い、丸い部分。直径およそ33mmの円形です。厚さは1mm程かな。材質はウレタンのようでした。これはまだ破損していないときの写真です。これがつぶれて、切れてしまったと言う事です。

さて、この部分を何らかの手段で復活させるのですけど、この円形の同じパッキンは手に入らないから、他の手段を使う必要があります。で、しばらくはそれに使えそうな材料を探していましたが、見つからない。一時的には軟質プラスチックの板を、薄くカッターで切り取ってそれらしい形に成型し、はめ込んだりしながら様子を見ていたのですが、どうもきちんと収まらない。いわゆるガラス蓋とケースが密着しないで、隙間が空いてしまう、あるいは厚みが障害となってきちんとはまらない。これは失敗しました。

次に行ったのは、下の写真です。輪っかになっているのは、薄いクリアファイルを幅1mm以下に細く切り取った部品。それをセロテープで留めて輪っかにしました。これで代用してみたところ、一応はガラス蓋とケースはきちんとはまった・・と思われる。ただ、実物よりは薄いので、ガラス蓋とケースの間にはわずかながら隙間があり、ガラス蓋はくるくると回る事が分かりました。これでは腕にはめて使った場合、すぐにガラス蓋が取れてしまいます。これではまずい。

で、この状態を「固定する」必要があります。そこで登場したのがなんと瞬間接着剤。

実はこのアイデアは、前に友人が言い出した話ですけど、最後の手段の一つとして考えていました。腕時計の部品を固定するのに、瞬間接着剤はタブーでしょう。本来は禁じ手ですが、最後の手段なら有りかな・・・でしたね。二度と分解修理はやらないという条件なら、この方法もあります。「次に故障したら捨ててしまう」事が条件ですけど、ここ数週間、様々な手段を使って試行錯誤を行った結果として、最後の手段を使うしかないという結論に達したという具合ですね。

これらの材料を使い、ガラス蓋の周囲にクリアファイルで作った輪っか(パッキン)をはめ込み、更にガラス蓋とケースの接触面の周囲に、ごくわずかに瞬間接着剤を12カ所(時刻表示の位置あたり)盛り上げ、きちんとはめ込んだ状態で、下の自作の固定用具を使って一晩置いて、様子を見たところです。

上の用具は、2個に分割している茶色の木材の間に、腕時計を挟み込んでネジで押さえ、ガラス蓋とケースを固定し接着剤が乾燥するまで待つという使い方です。

結果的には下の写真の通り。

一応は、ガラス蓋とケースの隙間は、わずかですけど確認されます。ただ、この程度の隙間なら、水気や汗、ゴミなども侵入しないと考えています。また、使い方にもこれまで以上に気をつけて、洗顔や手を洗うなどの時には腕時計を外すなどに注意をして、日常的に使用したいと思います。

最後に、上の3個の腕時計はかなり長い期間、恐らく15年間ほどは止まったまま放置されていましたが、今は現役復帰です。これらは全部クオーツ時計であることから、余り狂わずに意外と正しい時刻を刻んでいます。もちろん、一番大切な機械時計は、今のところ毎日ねじを巻いて、別途保管しています。この機械時計は、今回点検し、分解修理をしたことから、今後は数年間あるいは10年ほどは動くでしょうから、「遺品」の資格は十分です・・・・かな。

これで腕時計の修理に関するつぶやきは、全部終わりました。

能面作成に関する紹介は、8月頃から・・・かな。

ではごきげんよう。

 

 

 

 

 

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不動5 その6

2016年07月07日 | 能面

予定より早めに真鍮製の眼球が出来た。能面のおもて側は3日あたりにはほぼ出来上がっていたので、それ以降は眼球の作成を進めていたところ。この程度の小型眼球であれば半日で出来上がる。従って、4日には作業が始まっていたと思うので、その時には完成していたハズ。

眼球をはめ込んで様子を見つつ、紙やすりを使いながら表面を滑らかにする作業は、5日まで続けていたところ。で、能面教室が昨日6日にあったので、その時の作業は裏彫りの仕上げだ。

今日は7日で七夕でもある。まあ、この七夕行事は能面とは関係がないものの、いつもラジオを聞きながら作業を行っているために、それに関する番組もあって「ああそうだな」となる。もちろん裏彫りも終わったし、最後の仕上げも終わったと言うことにして、今日で素彫りは完成となる。

予定にしていた13日を待たずに出来上がったので、この状態のまま13日にある「能面塾」に持参して、先生の評価を得ようと思っている。まあ、昨日あった能面教室でも同じ先生に見てもらったが、指摘は受けなかった。ということで、次の段階は彩色だが、これは今のところ予定は立っていない。と言うのも、最近は2個同時の彩色を進めており、素彫りがまだ1個しか手元にない事と、次の能面が出来る予定も今のところ「不明」なので・・・

 

腕時計修理のその後だが、これまで放置して動いていなかった3個の腕時計が全部稼働している。もちろん、腕時計修理のきっかけを作った「高級機械時計?(下の写真)」の修理も終わり、結果的に計4個の腕時計が動いているところ。もっとも、必要な腕時計は一個で間に合うのだが、まあこの際やむを得ない事だろう。

上の腕時計は西暦2000年を記念する2000個限定の製品であり、裏側にロット番号(製造番号)が彫られているもの。すでに16年も前の製品ではあるが、2度の分解修理を経て今も順調に稼働している。

 

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不動5 その5

2016年07月01日 | 能面

昨日は予想外のブログを上げたが、今回は元に戻って能面だ。

上の写真は7月1日に撮ったが、ほぼ全容が見えた状態で、素彫りの完成度は9割と言っても良いぐらい。頭の毛髪部分や耳付近の垂れ下がった毛髪も、取りあえずはスジを入れて形を整えているところ。もちろんこれで毛髪の作業は完成ではない。一応の形の目安を付けた程度の彫り込みであり、この状態から更に深く彫って、もっとくっきりと毛髪が判別出来るようにする必要がある。

口の中は牙、歯、舌などの形を作っているが、ここもまだ完成ではない。早めに「きれいにする」と、他の部分を彫っている段階で欠けたりする場合もあり、細かい部分は最後に作業をした方が良い。実際に、前から見て左側の下の牙が他の作業中に先端が欠けたのだ。これはまずい。今のところはうまい具合に修正してごまかしているが、大きく欠けたら「補修剤」を使って差し歯にするなど、歯医者まがいの治療をする事になる。

裏彫りはだいぶ出来上がっているが、まだ最終的な段階ではない。もう一段階深く掘って、面全体を薄くすることになるが、これは最終的な作業になると思う。それこそ、今月の能面教室が6日だから、その日の作業内容として裏彫りをすると良いのかな。で、眼球部分の真鍮製の黒目なども付けた完成の姿は、13日に予定されている「能面塾」あたりを目標にしたい。

 

 

 

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