わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

敦盛 その2

2019年03月24日 | 能面

今のところは順調であろう。がしかし、このところ急に肩(首回り)が痛んでおり、要治療の域に入っているとも言えそう。ただ、この、急に痛くなった理由がよく分からないのだが、ある日から急に痛みが増えた・・というよりは首が良く回らなくなったとも言える。もっとも、首が回らない症状はずいぶんと前からあって、これは認識していたから慌てる必要もない。ま、近所の整形外科の診察券もあるから、必要なら行くとしよう。

で、敦盛の作業は、首周りや肩が痛いくせに毎日やっている。従って「順調に進んでいる」のが実態だ。高齢者の時間つぶしの理由もある。

上は17日。前回の写真が16日だから、一日でこのぐらい進んでいるのだ。初心者なら数日はかかるほどの作業内容と出来具合だろう。がしかし、私は自称「能面師」だ。そのため、このたぐいのお面の種類は女面、少年の面、青年の面などを含めても、30個以上も彫っている。なので、比較的簡単に時間を掛けずに彫り上げていくことができる・・という、つまらない自己満足の自慢話。

上は20日だが、鼻の部分や口の中を形を整えている段階。もちろん裏彫りも進めているから、表面的な表情の変化は少ない。ここまで来れば大部分が見えているから、その後の作業もしやすいと言えよう。ただ、左右の形の細かい部分がうまく再現できていないから、それを修正しつつ、形を整えていく作業に意外と時間がかかっているところかな。

で、上は今日24日だ。ただ3日前あたりからは、例の通りヤスリがけを行っているから表面は滑らかであり、更にその上に120番の紙やすりで磨いていたので、上の状態。

この段階でも細かい修正や裏彫りの3回目などを行っており、いよいよ今週中にも素彫りが出来上がりそうな気配。まあ、これは当初からの予定だから、「予定通り」かな。

今後の予定は、4月からは彩色に入ろうと思う。すでに「小尉」の素彫りが3個あり、「敦盛」が出来れば素彫りが4個になる。もっとも、素彫りのままのお面を放置して、新たに別のお面を彫り進んでいてもかまわないが、うん、もちょっと様子を見ようかな。

 

 

 

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敦盛 その1

2019年03月16日 | 能面

今月2回目の書き込みであり、タイトルも変わっている。これまでならすでに素彫りが出来上がっている「小尉」の彩色が始まっていてもおかしくない時期なのだが、なぜか、別のお面を掘り出した。もっとも、今の時期はまだ部屋の温度も低いので、膠(にかわ)を使った作業には適していない事も理由の一つ。

今回は、「敦盛(あつもり)」だ。これに決めたのは13日に行った能面塾の壁に展示してあったお面を見て、「あれ、これまだ彫っていなかったのかな」と、本気に思ったところ。で、過去に彫ったタイトル集を見ても、ない。あれ!  である。おかしいとは思いながらも「まあいいっか」程度の認識で、次に彫るお面を決めたという具合。

さて、家に帰ってきてこのお面の写真を検索し、実物大に印刷してそれを元に図面・型紙を自作したのだが、どうも納得がいかない。で、この「敦盛」によく似ている別の写真もたくさん発見したために、これはなんだろう・・ということになり、改めて検索した。

結果は「敦盛」は「十六(じゅうろく)」と同じお面であることを発見したところ。このお面の説明では、いわゆる「平敦盛」が16歳の時に、初めて戦に参加したことから、敦盛が別名「十六」と称された・・・らしい。従って敦盛と十六は同じお面である。詳しい説明はネット上にあるから、関心のある方は検索してください。

で、この十六だが、実はすでに自分で彫っていた。しかも2009年7月と12月に2個も彫っていたのだ。なんと10年前だ。まあ、それはそれとして、せっかく今回決めたのだから、このまま作業を進めることにしよう。

今回ネット検索で発見した「敦盛」が下の写真。単に個人的に利用し、参考にする写真という位置づけと判断して、著作権などの個人権利等は対象外として頂きたいです。

下が自分で彫った「十六」だ。2009年7月の作成だが、若干上の参考写真と表情は違っているものの、この十六が敦盛だと言っても間違いではない。

前置きが長くなったが、今回は見本の写真を参考に、敦盛として彫っていくことになる。ただ、写真を参考にして自作した型紙と、元々手元にあった十六の型紙では、各位置の寸法が違っているので、原則、見本写真を元にするものの、作業途中で自作のお面(十六)を参考にする場面もあるだろうから、その結果、同じお面が出来上がるとは限らない。

上と下の写真は作業開始の15日。自作型紙を材料の上に載せてみた。その後、丸鋸を使って顔の表面の左右を切り取ったところだ。

下は16日の作業だ。顔の輪郭を切り取り、表面の一部を削ったところ。

今後の作業は、一般的な女面や若い男のお面と同じ工程で進んでいくから、これもまた早い段階で素彫りが終わる可能性がある。恐らく今月中にはほぼ素彫りが最終段階にまで行くぐらいの速度になるだろうから、それも仕方がないかな。

 

 

 

 

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小尉2 その3

2019年03月01日 | 能面

前回の更新アップからほぼ2週間。作業もかなり進んでいるはずだが、どうも見た目はそれほど変化が進んでいないようだ。ただ、これも細かい作業が必要とする工程に加え、2個を同時に進めていることが、その原因でもある。従って、これまでのようにお面1個だけを重点的に作業を進めているときとは違い、その進み具合はこれまでの半分と考えた方が良いのかな。

で、同時に2個を彫っていた状況を紹介すると、次の通り。

上は22日の写真。口の部分を裏側まで彫ったところだ。この部分の作業も、実は大変である。ノコで切り込みを入れた部分を裏側まで貫通させるのだが、これが意外と手間のかかる作業。彫刻刀を使って表面からと裏側から慎重に彫り進めるのだが、結構厚さがあって、なかなか貫通しない。ドリルなどを使って強引に貫通させると、周囲がひび割れてしまうのだ。従って彫刻刀を使いつつ、慎重に掘り進むしかない。

この作業で2日程度がかかったとしても、2個なら4日の作業工程だ。もしかしてもっとかかっているかも。

上は26日だ。このときは耳を彫っている。この部分でも一箇所の耳で1日以上(約2時間)程度はかかっているはず。この段階まで行くためには、計4個の耳だから、まあ3日以上はかかっていると思う。もちろん、その部分以外でも気がついたときには細かい修正をするから、余計に時間もかかるのだ。

それらを含めて、荒いやすりがけを終えた部分に、120番程度の紙やすりできれいに磨いたところが上の写真だ。これは3月1日だが、もちろん、裏側もほぼ最終段階まで彫り上がっているから、その部分でもそれなりの時間がかかっているところだ。

上の写真は同じ3月1日である。左右の小尉もほぼ同じ程度の仕上がりであり、この段階で9割の完成度といえよう。この後は額(ひたい)のしわ、頬(ほほ)のしわ、あごひげの穴の位置などを作成すると、素彫り完成になる。それにはあと少しの時間がかかるが、ここまで来れば一安心だろう。

高齢者講習の能面教室は2月で終わっている。ただ、先生が行っている能面塾は13日にあり、まだ2週間ほど先だ。この能面塾の同僚が同じ小尉を彫っているから、その時まで素彫りを完成させて「見せ合う」つもりだ。

というあたりで、休息に入ろうかな。

 

 

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