わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

はなこぶあくじょう その1

2010年07月26日 | 日記・エッセイ・コラム

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鼻瘤悪尉。「はなこぶあくじょう」と読む。2003年に第一号を作っているが、それ以来今回は4個目になる。すでに3個も作っているのに今更4個目とはなぜか。

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これが材料なのだが、よく見ると1個の部材ではなく、3個の半端部材をボンドで繋いでいるのが分かる。上中下の3個のうち、上の部材は大きな材料を切り取った残りであり、中と下の部材は半端な丸い材料でしばらく放置していたものを、切って繋いだ物だ。それらを上手く切り取って12cm×10cm×22cmのブロックに仕上げてみた。とにかく、半端なものをボンドでくっつけた材料だから、上手く彫ることが出来るのか分からない。

一応はそれなりの大きさに出来上がったし、つなぎ目もきちんとしたつもりだが、やはりつなぎ目は見えてしまった。が、捨てるほどの材料を繋いだ事で蘇るのなら、試してみようという発想から、出来上がった材料に上手く合いそうな能面を探したところ、この「鼻瘤悪尉」がぴったりだった。

ということで、作業を始めているところ。

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顔の形に切り込んでいるところだ。やはりつなぎ目は見えているが、最後にはパテなどで埋め込むと何とかなりそうである。それが上手くいくかどうか分からないものの、せっかく始めた作業だから無理をしないで少しずつ彫っていくことにした。

その作業があって、猩々の製作時間がいくらか減ったものの、この「鼻瘤悪尉」は本来の課題ではないから慌てる必要もないし、のんびり暇な時間に作業を進めることにする。

本来の課題である「猩々」は、あと少しで出来上がりそうだから、それはそれで作業を進めるので、今回はまったく別な能面を2個同時に進行することになった。が、やはりまったく違う面の作成作業を同時に進めるのは、ちょっと戸惑うことが出て来そうだな。

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猩々 その8

2010年07月26日 | 日記・エッセイ・コラム

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あまり進んでいない気配だ。26日朝のうちに目玉や口の中部分を彫り込んでみたのだが、集中して作業をしていたわけではない。なんやかんやと余計なことがあり、気分が乗らない数日を過ごしていたので、このあたりで終わっている。気合いが入っていればもう完成していたほどの日が過ぎているものの、そこまで行かないまま放置していた。ところが、今改めてよく見たところ、本来丸く開けるようになっていた目玉部分を、四角に開けていた。

この「四角の目玉」は、過去に若女や小面などで使ったものであり、今回の猩々では使わないように見えていたが、カラーコピーの見本ではその部分がはっきりしていなかった。丸く見えている様でもあり、四角でもあり・・ということから四角にしたのだが、先生の作っていた見本では丸い穴になっている。さて、本当はどちらなのかと言うことになれば、先生の見本をまねて作ることにしていたから、丸く穴を開けるのが適当であろう。それを逆らった・・と言うよりも、何となく四角にしてしまった・・と言った方が良いかもしれない。

いずれにしても、すでに四角に開けてしまったからしょうがないし、始めに作った猩々も四角にしたので、「まあいいか」と言うことで誤魔化すことにしよう。

さて、ここ数日はこの作業だけをやっていたわけではない。他にもちょっといたずらを始めていたので、猩々の進捗状況はあまり良くないというあたり。

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猩々 その7

2010年07月15日 | 日記・エッセイ・コラム

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13日の段階だ。9日以降は用事があり、まったく作業はしていなかったから、12日からの作業開始と翌日作業した分の結果である。だいぶ形も見えるようになり、どんな感じの能面を彫っているのかも見当がついてきたはず。それでもまだ、粗彫りがちょっと進んだ状態であろう。このあたりまで行けば、ちょっとの変更で「若女」「十六」などにも移行が可能なあたりである。

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更に進めた状態。今日15日の結果であるが、この2日でだいぶ進んだ感じもする。2日前の状態から寸法を細かく見て行き、それに合わせて微調整をしながら彫り進む作業を行っているところだ。顔全体を整えながら彫刻刀の跡を消すためにサンドペーパーなどを使って表面を滑らかにしているところ。こうすることで各部分の高さがはっきりしてくるので、更に寸法を確認しながら彫っていくことになる。

最初の見本と比べると、まだだいぶ違いがあるのが分かるが、今後はその見本(写真だが)を参考に形作っていく作業を進める事になる。本当は手元に見本の面を置いて、各位置の寸法やかたちを参照しながら彫るのが良い。だが、それがかなわないときには、写真を参考に、想像しながら彫っていくしかないから、そうするのだ。

一番最初に紹介したカラーコピーと、先生が彫った見本を比較した場合、同じではないことに気がつく。これは手作業で美術工芸品などの「もの」を作る場合には大いにあり得ることで、なかなか同じものは作れない。同じ型紙、同じ道具、同じ材料でも出来上がりはそれぞれの作者で違ってくる。もっとも、陶磁器などを大量に作る場合は、手作業でもけっこう形が揃ってくるだろう。が、単品を少数作る場合はまた条件が変わってくると思うから、個人で楽しみながらものづくりをする場合は、見本と違っても何ら不都合はない。かえって個性的だ・・などと評価される(場合もある)。

ということで、見本に似せながら作業を進めている毎日である。

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猩々 その6

2010年07月09日 | 日記・エッセイ・コラム

猩々について新たな展開が始まりました。第一作の「猩々」は失敗に終わったことから、改めて気合いを入れ直し、第2弾の作成に取りかかっています。先日(7日)、能面教室があって、一応完成したものを先生に見てもらったのでしたが、あまり評価はよろしくないようで、出来具合についての評価はなく、ちょっと手直しを指導されたところです。目のアイラインをもう少し太くする事や、酒に酔った顔色を出すために、もっと赤い色にした方が良いというアドバイスを貰ったので、そのうちに修正するつもりです。で、その第2作目については次の通りです。

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これは先生が作成した見本です。私の作ったものとはだいぶ様子が違います。本来はこれを見ながら作業を進めるのが良いのでしたが、そうもいかなかったことから、カラーコピーを見本に作成していました。結果はあの通り。しかし、今回はそうもいきませんから、先生の見本を写真に撮って、それを元に製作にかかったということでした。もちろん細部も参考にするつもりで、いろいろな方向から撮っています。

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8日の段階で、このようになっています。最初に材料を縦45度に鋸を入れて切る方法の第一作と違い、横顔の方向からノミを入れて削り出す方法をとっています。教則本の通りです。この状態から左右の曲面を作るようにノミで彫っていくと次の写真になります。

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9日の様子ですが、粗彫りと言うよりはまだまだ最初の段階で、何が出来るのかは見当もつきません。それでも一応簡単に顔を描いていますので、それ系(女面、優男の面)であろうという程度はわかるでしょう。第一作でも6月11日に発表した「その2」あたりまでは失敗もなく良かったので、作業開始から2週間ほどは失敗に心配することもないから、まだ安心して作業を続ける事が出来ます。なんと言っても作業開始からまだ2日目なのですよ。

というあたりで、第2弾進行中のお知らせでした。

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猩々 その5

2010年07月05日 | 日記・エッセイ・コラム

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失敗したままで、何とか色つけを進めているところだが、あまり出来具合はよろしくない。それでも何とかしなければというつもりもあって彩色を進めてみたのが、上の状態だ。よく見ると表面がざらざらしている。本来は「梨地」のつもりでその手法を使って仕上げを行ってみたが、凹凸が大きすぎる。もっと細かい凹凸なのが本当だが、今回は仕上げのつもりの胡粉が面の表面に上手く乗らなかったことから、まだら模様が出来てしまい、それを隠すために、にかわの薄め液を少なめにした厚手の胡粉を使ったのだ。そうしたところこんな肌になってしまった。ま、それでも眉毛や目元、唇などに彩色したら、何とか見られるようになった(と思う)。

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更に髪の毛を薄く書いて、その状態から古色用の液をぼかし網と筆を使ってまんべんなくかけたところだ。そうすることにより、「酒に酔った妖精」の色合いが出ると思ってやったが、まあその色は出た気がする。

能面の現物を見ることもなく、カラーコピーだけを参照して彫り上げたり彩色を施したりしていたが、出来上がった「猩々」は良い出来とは言いがたいものになってしまった。カラーコピーそのものもあまりきれいではなかったから、色の具合もはっきりしなかった。それに従って髪の毛は薄くしたものの、本当はもっと濃いものだった気もする。こうしてみると、どうも色具合は薄いようだ。濃くすれば印象は変わるだろう。7日は教室があるから、そのときに見本が見られるかも知れない。ただ、修正するにしても上手くいくとは限らないので、そのあたりは当日先生や生徒の意見などを聞きながら考えることにしよう。

で、一応完成したと言うことにしたが、別の材料が手に入ったら、もう一つ作って見た方が良いと思う。出来ればその方向で行きたいものだ。

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