わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

彩色だ

2008年02月15日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog171

般若も出来上がり、一時的に能面作業は終了した。来月初めには、教室の成果発表会があるが、それまで暇である。だからと言うわけでもないが、今まで作っていた彩色を施していない能面を、そのままにしておくのは忍びないので、色を塗ることにした。

「色を塗る」のではなく、彩色と言うのでそう言っている。その方がかっこいいし、それが正しいからしょうがない。上の写真の左側は「武悪(ぶあく)」で、右の2個(本当は2面と言う)が「賢徳(けんとく)」である。下地胡分を塗ったところ。

Blog172_2 これは、下地胡分の上にそれらしい色を付けたところ。裏側はすでに黒っぽい漆で仕上げているので、これは彩色の第3段階だ。本や写真を見ると、もっと暗い色をしているのだが、この色の上にその暗い部分を表すことで、それらしく見せるしかない。その技法は、一応の手順が本にも書いてあるものの、それに合った岩彩(岩絵の具)の持ち合わせがないので、一般的な水彩絵の具を使って代用することにした。本来であれば、水彩絵の具でも「日本画」で使う絵の具であればもっと良い。が、日本画をたしなんだこともないので持ち合わせもなく、仕方なく娘が中学校で使っていた(と思われる)絵の具を使ったのだ。うーん残念。

Blog173 岩彩の「丹」や絵の具の焦げ茶、茶、墨などを混ぜ合わせて、深みのある暗い赤を出したつもり。が、皿の上で混ぜた色合いと、面の表面に振りかけた後では、どうも色合いが違うのだ。本当はもっとどす黒い赤なのだが、それが出ないうちに終わってしまった。

「振りかけた」というのは、筆(ぼかし筆)を使って、色をぼかし網でこする作業だ。それをすることによって色が霧状に面の上に散って、その色になる。古色を出す作業も同じ要領なので、いつも使う手法だ。

真っ白い胡分の上に振りかけた場合は、作った色が出ると思うが、今回は面の表面がすでに濃い色になっていた。従って少々くらい色を振りかけたところで、本来の色が出なかった可能性がある。あるいは最初から完成した色を作って、下地胡分の段階から染め上げた胡分を使えば、2度手間にならないかも知れないが、それは本来の手法ではない。

Blog174賢徳も、同様の手法で彩色を行っている。面の表面はつるつるではなく、梨肌紋様であるから、あまり光ってはいない。眉毛や髭を面相筆で書き込んでいるが、墨でも薄目の墨だからあまりはっきりとは見えないが、武悪よりはよく見えるから、まだ良いと思う。

武悪はもっと薄い墨で書いた。その上に濃い色を振りかけているから、眉毛や髭があるのかないのか良くくわからない。写真に忠実に書こうと思っても、それはそれ。素人は結局素人なのだから、欲を出して失敗するよりも、適当なところで妥協して、自己満足していれば良いことになる。

これらの作業は12日から初めて、今日15日に完成した。正味4日間だが、みっちりと作業しているわけではなく、一日数時間の作業日程である。

前にも書いたが、座布団に座っての作業ということで、足を組んで数時間もすれば、足がしびれてしまうし、何と言っても膝に悪い。腰も痛くなるし、どう考えても健康的とは言えないから、あまり根を詰めて続けると、腰痛や歩行困難になるから、十分に気を付けよう。

ということで、まだたくさんの彩色が終わっていない能面が、壁に下がっているのだ。これらも少しずつ色を付けて完成品にしなければ、ただの木彫り面になって、眺めていても大いに気になるところだ。

髭の付いた面は、髭を取ってしまわないと作業がやりにくい。これがまた大変な作業なので、とりあえずは髭のない能面から始めなきゃ・・・・次は「黒髭」かな?

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環境整備2

2008年02月11日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog167 今月に入ってから趣味の部屋に取り付けたFFストーブだが、使ってみるとどうも床の付近が寒い。で、室温を測ったところ天井付近は20度で良い具合だったが、床付近が12度から14度ほどだと分かった。また、入り口からすきま風が入っているようで、床付近がスースーする。テレビを見るときや作業をするときは、床に座布団を敷いて座っているので、そのすきま風が直接足に当たり、具合が悪い。

この、すきま風のおかげで、前に使っていたファンヒーターでも一酸化炭素中毒にならずに済んでいたのだが、今となっては大いに気になるところだ。それを解消するべく、また暇つぶしにかかった。

昔使っていた「サーキュレーター」がないか物置を探したが見つからず、新規に買うのも馬鹿げている。廃物利用が出来ないか物置を見渡したところ、扇風機が出てきた。これはずいぶんと昔のもので、もう20年以上も経っているだろう。ただ、完動品だから今回はこれを工夫して利用することにした。

モーター本体と台座部分を分解し、清掃、給油をすると、良い具合に静かな回転でファンが回った。ただ、回転数を強から弱に変えるスイッチ部分があり、線が出ているものの、弱の部分しか使わないので、他の回路は切った。問題はモーター部分の取り付けである。

あれこれ考えて、簡単で十分な強度が得られる取り付け方法を何通りか考えたところ、上の写真の形が簡単ながら十分な強度が得られることが分かった。すぐさま作業にかかる。

例の通り、廃材を使った木工作業だから簡単だ。恐らく、40年以上も前のラワン材(学校の職員室で使っていた教師用机を分解したもの)を探し出し、必要な形に削りだしてモーター本体を固定する。さらに、壁に取り付ける板を付けて、ペイントを塗って完成だ。

これを、すでに取り付けたFFストーブの真上の天井付近にビスで止めて配線をして、完成である。電源を入れると静かに回転した。作業日程は2日である。

おかげで、天井付近に溜まった暖かい空気は攪拌され、天井と床付近を循環することになり床付近の温度も上がった。もっとも、すきま風は相変わらず入ってくるが、直接冷たい風ではなく、いくらか暖かくなっているので、前よりもっと良い環境になった(はず)。

ということで、何かと仕事を探して暇つぶしをしており、充実した日を過ごしているつもりだが、室内作業が多いためか運動不足の感は否めないようで、最近は足腰が弱ってきたな・・と感じる日が多い。もう少し暖かくなってきたら、外での作業を増やしたり、ウォーキングも必要になってくるのかな?なーんて。

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環境整備

2008年02月04日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog165 2月に入っても相変わらず寒さが厳しい。で、ストーブを導入した。実は今までこの部屋には、平成7年に購入した移動式の小型ファンヒーターを使っていた。これは点火をしたときに「ボッ」と音がして、煙が出る代物だったが、その臭いに閉口しつつも我慢をして使っていたのだ。

冬のさなかに窓を閉め切ってファンヒーターを一日中使用するという、一種の自殺行為まがいのことを10年近くやってきた。が、幸いにも窒息するほど、部屋自体が密閉構造でなく、隙間風が入ってきたおかげで、何とか生きながらえてきたのだ。しかし、さすがにこの歳になると元気がなくなってくる。

ちょうど、台所のストーブを交換することになり、必要なくなった上記のストーブを、ストーブ屋に引き取って貰わずに、自分で趣味の部屋に設置して使うことにしたのだ。このストーブもFFタイプではあるが、いわゆるぽポット式というもので、燃焼筒に灯油がぽたぽた落ちていき、それが燃えて後ろのファンで温風を送り出す。

Blog166 このタイプは、煙突と言うより、排気と吸気のパイプが背後に付いており、このため、設置するのには壁に穴を空けなければならない。ストーブ屋は筒状のドリルで一気に空けるのだが、素人は道具がないので、木工用のドリル刃を使って、直径7cmの穴を、部屋の壁と外壁に空けた。

うまい具合に傾斜をつけて排気筒を設置し、ついでに室内用の灯油タンクを別途購入する。ゴムホースを繋いで灯油を給油し、試運転にはいるが、しばらく点火に時間がかかったものの、うまく作動した。

これより前には、外したストーブを分解清掃している。11月頃から使っていたから、燃焼筒の内部には油かすやカーボンが付着しているし、2個ある送風用ファンと吸気ファンを、これも分解し給油して延命を計る作業をした。

このストーブも、ファンヒーター同様に平成7年の購入である。使用13年目に入る暖房機器だが、毎年自分で分解清掃しているので、まだまだ数年は使用に耐えられる(はず)。もっとも、燃焼筒内部の部品は劣化しているので、交換しなければならないが、今すぐでもない。

毎年点検しているから、その様子は分かっているので、あと2~3年のうちには交換することになるかも知れないが。

これらの作業は、本来は資格を持った(整備講習を受けた)専門家がしなければならないのだろうが、みんな自分でやってしまう。彼らが出来ることは私にも出来るし、実際、新しいストーブを取り付けた専門家(ストーブ屋)の要領や手順を見ていると、私より遙かにへたくそなのだ。技術的にも作業内容もイライラすることが多い。とても専門家と言えるレベルではない。その辺の暖房機を売っている店員が取り付けているに過ぎないのだ。

たとえば、ミリ単位できちんと寸法を測って所定の位置に穴を空けたり、水平器(水準器)で水平を取ることもしない。一旦外したネジを付けるときも、タッピングビスのピッチの合わせてはめ込むのではなく、無理矢理ねじ込むなど、基本が出来ていないし、いい加減なのである。したがって、自分で作業をしたほうが遙かに納得できることになる。

ということで、違反かも知れないが、自己責任で今回は取り付け作業を行った。今日現在も順調に稼動しているから、うまくいったと言うことだろう。これで排気ガス(燃焼ガス)による空気の汚れも出ないから、室内は快適になった。

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