「生成」が完成して休む間のなく、次の課題が決まった。蛇である。これは「へび」ではなく「じゃ」と読むようだ。なんでも女面から生成りになり、般若になって更に蛇にたどり着くと、これが本成りとなるらしい。女が嫉妬に狂って生成りから般若で終わりかと思いきや、更に怨念を持つと蛇になる・・・
解説はさておき、24日に材料を入手したから早速作業開始だ。
これが今回の見本のカラーコピーだ。これを目指して彫り上げることになるが、今回もまた詳細な図面がなく、一応の寸法が書き込まれた正面と横の「型紙」があるだけ。従って、このカラーコピーとわずかな図面をもとに、これまでの経験と感覚を発揮して完成に近づけることになる。だから、完成したと言っても「似たものが出来る」という程度であるから、特に期待はしていない。
今日26日までの作業でここまで進んでいる。ただ、今回手に入れた材料が、これまで使っていた「ヒバ材」ではなく、何かよく分からないものだった。ここまで彫ってみたものの何かしっくりとしない。よく切れる彫刻刀で削っても、上手く切れないのだ。刃先がなにか木目に引っかかるようだし、年輪の幅が広いところでは2cmもある。しかも柔らかい。まるで「桐の木」のような材質で、かんなを使おうとしてもすぱっと切れない。だから能面などの細かい細工には向かない材質だ。今回はそこまで分からずに買ってしまったが、今後はこの手の材料は断って、出来るだけ「ヒバ材」を使うことにしよう。ただ、先生も「良い材料がだんだん手に入りにくくなってきた」とは言っていたので、今後がちょっと心配だが・・・