わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

小面 その6

2011年07月31日 | 日記・エッセイ・コラム

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汚くなっていた顔の表面は上の通り。30日付けで紹介していた真っ白い顔の表面が、古色をかけたところ、上のようになってしまった。これはまずい!と思いつつも唇に朱を入れて様子をうかがっていたところだ。それにしてもちょっと汚い。若い女性の顔としたら可哀想でもある。

で、とりあえず彩色を進めて眺めていたものの、過去の自作の小面と比べてもきれいだとはいえなかった。が、このまま彩色を進めて、どうしても具合が悪かったら、色を塗り直しても良いかと考えながら作業を進めて、一応は「完成」にすることにした。

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完成した姿だ。全体に汚いように見えるが、もともと古色は「古さを出す手法」だ。作りたての色鮮やかな完成品を、いかにも100年前に作った能面のように見せるために使う手段だから、汚くて当然・・・と考えれば気も楽になる。過去の昨例でも、古色で色を付けた場合は、時間が経つほど色あせてくる傾向にある。だから、今回の小面も、何年か経てば色白になってくる・・・と言う理屈になる。

なんだかんだと理由を付けて自分の失敗を正当化しているが、こんな小面があっても良いかなと思いながら、今回は31日を持って完成としよう。これは8月3日にある能面教室で披露して、先生や他の生徒から講評をもらうことになる。

さて、もう一つの「中将」は同じく汚くなった状態で放置している。これは8月10日に予定されている先生主宰の教室に持参して、厳しい講評をしてもらうことになろう。もしかして、こっちこそ彩色をはがして大きく修正することになるかもしれない。これもやむを得ないか。。。

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小面 その5

2011年07月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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7月22日には上のようになっていた。素彫りが終わったのは16日頃だったが、その後に彩色を始めていたものの、最初は裏側を工芸漆で塗っていたから、表側はその後の作業だ。顔の表面に胡粉を膠でといたものを数回に分けて塗っていくことで、表面に真っ白な下地が出来る。更に仕上げ塗りをしたところが上の写真で、見た目はきれいに仕上がっている。(ように見える)。まあ普通はこのぐらいになっていれば素人細工としてはOKだろう。

今回、古色をこれ以降の段階にやってみた。今までは彩色や化粧(目の周りや唇の色など)が全部終わったあとに、古色を施して古めかしい状態を作り出していたが、それらが終わらないうちの表面が白いままに古色をやったらどんな風になるのかを試してみたのだ。ところが、古色(夜叉の実を煮詰めたもの)が古かったのか、色が黒ずんでいたために汚い顔になってしまった。で、ちょっと汚いので見せるわけにもいかずに、このまま彩色を進めようと考えて、様子を見ているところだ。

また、実は仕上げの色は真っ白ではなく、薄い黄土色を混ぜた胡粉を使うようになっている。これを守らずに真っ白のままに古色をかけてしまったために、見本の色とは若干違った顔色になってしまった。このあたりも、ちょっと失敗したかな・・と思っている。

ということで、本来なら紙ヤスリでもう一度彩色をはがして塗り直した方が良いのだが、まだ迷っているところ。急いでいる作業でもないし暇つぶしだから、ちょっとの間放置している・・と言うところだろう。

7月末には完成という目標は今のところ反故にしてしまったが、能面教室の他の生徒もまだここまで進んでいないだろうから、まだまだ余裕だ。

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小面 その4

2011年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

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小面も素彫りが終わった課程である。まだ、歯の部分の細部が終わっていないが、このところは20日にある公民館講座の時に手を加えることにしているから、そのままだ。ただ、終盤は中将と同時に進めていたので前回紹介したときとはそれほど変化はない。これも想定の範囲だから良しとすることにしよう。

今後は、20日の教室が終わった時点で彩色に入るつもりだ。そのときは中将も同時に彩色を進める気でいるから、2個同時進行での彩色になる。胡粉をつくったり面の裏にうるしを塗ったりの作業は一個でも二個でも手間は同じだから、かえって都合がいいのだ。

ということで、今後は彩色が進んだ状態をお知らせできるだろう。色のついた能面はやっぱり良いのである。


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中将 その4

2011年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

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いよいよ素彫りが終えた状態。細かいところはまだ修正は出来るが、おおむねこのまま彩色に入っても良いぐらいの場面になってきたところだ。表情などには見本とは若干違うところも見られるものの、素人の作業だからこんなものだろう。今後、彩色に入っていけば、また違う表情になるかもしれないので、このあたりで素彫りは終わったと見ている。

作業開始からおよそ一ヶ月経ったが、別の能面も手がけているから期間としては早い方かもしれない。先生の主宰する教室への参加は、いまのところ月一度であり、次が8月10日にある。それまでに彩色を始めてもいいのか本来は先生に聞いた方がいいのだが、この先まだ随分と間が開くので、勝手に始めることになるだろう。もしかして先生に嫌みを言われるかもしれないが、小面の彩色も始まるから同時に進めた方が何かと都合がよいのである。


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中将 その3

2011年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム

ひさびさの「中将」登場である。

少しの間、小面の製作に重点を置いていたが、一段落したことで中将に戻ってきた。なんと言っても「小面」は7月からの課題であり、今週6日が第一回目の集まりなのだ。そのときに完成品を持って行けば、さすがにいささか具合が悪い・・と言う考えから、8割方出来上がった小面は、作業を一時中断し、中将の方を手がけることにした・・・と言う具合である。

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前回紹介した段階から、さらに細部を掘り進めている。目の部分の修正や額にくぼみを入れて、困っている表情を表わすなどしつつ、サンドペーパーで顔の表面をなめらかにして、出来具合を見たりしているところ。7月1日の段階だ。

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それを更に進めたのが上の写真。これは5日までの作業である。鼻の穴や口元の造作など、また、全体的にサンドペーパーでなめらかにしながら、顔の全体像を見極める。教教則本に載っている写真や、手持ちの図面の寸法などを詳しく照合しながら作業を進めていたが、なかなかその通りにはならないのが手作りの難しさであろう。一部で寸法が狂っているところもあったのだね。まあいいっか、はい。

この面の特徴は「気弱な表情」だけど、これまで作ってきた面はみんな元気な顔立ちだったから、今回はなかなかそれが表現できないのだ。まあそれでも一応は見本の写真に近づいてきたのは確かだから、良しとしようかな。これも特別、完成の期限があるわけではないから、そう慌てることはない。だが、おおむねひと月に一度の教室がある日は来週の13日だし、それまでにはかなりの完成度になるのは間違いない。

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