素彫りを終えたつもり。今日は26日だが、昨日の「能面教室」と、今日の午前中に幾らか作業を進めて、ほぼ完成したという具合だ。この部分は目の中に黒目を入れたり、まぶたを二重にしたり、歯の部分を彫った、あるいは頬にえくぼがあるので、それを彫ったりしたというあたり。
ただ、全般的に見ても参考にしたカラーコピーと同じではない。従って「えびす顔」になったかは、今の段階ではちょっと不明だ。彩色が終わって、それを見た結果で判断するしかないと思うが、まあその時はすでに遅し・・・でもある。
素彫りの段階では、途中まで「えびす顔」に見えたが、こうして終わってみるとちょっと感じが違うので、これはどうしたのかな・・的な部分でもある。特に、黒目を開けた時点で「目つきが悪くなった」気配もあり、この部分で失敗したのかな。ただ、この後の彩色で幾らかは変わると思うから、それを期待するとしよう。
さて、彩色に備えて裏側には目止めを塗っている。水に溶かした「砥の粉」だが、せっかくの裏塗りが染み込んで、きれいに仕上がらない状態を防ぐという役目を持っている。ただ、これまでの経験では、やっぱり部分的に染み込んで、きれいに仕上がらない事も事実。これはやむを得ないと考えているが、ただ、これをやらないと、もっとひどい染み込みが出来てしまうことも多いのだ。
ということで、恐らく明日から工芸漆を使った裏塗りを行い、一晩おいてから、表面に「胡粉」を使った彩色を始めることになろう。これは、孫次郎と恵比須の同時進行になる予定。