さて、タイトルからして「能面」とは全く関係が無い模様だが。
今回は、本来の趣味の一部を垣間見て貰おうという設定だが、結構大変な作業になったりする。と言うのも、技術的な作業が発生してしまい、一時はうーんと唸ったものの、結果的には単なる暇つぶしのような話だから、それほど重要ではない。
まずは、前に使っていたノートパソコンが何台かある。もちろんメインで使っているパソコンは自分で部品を集めて組み立てた、いわゆる自作のデスクトップであるが、放置しているノートパソコンでも、時には電源を入れて「使える状態」にしておく方がよろしい。そのため、定期的(と言っても数ヶ月あるいは1年以上も放置)に電源を入れ、気合いを入れておいた方が「可動部分のある機械のたぐい」には良いことなのだ。
と言う事から、今回目に付いたノートパソコン「SONY PCG-F75/BP」に電源コネクターを接続して、おもむろにスイッチを押す。BIOS画面やロゴマークが表示され、起動したか・・と思いきや、白黒画面で左上にバーが表示、点滅したまま前に進まない。いわゆる「止まった」のである。で、そのまましばらく観察していると、黒い画面上には「OSがありません」的な説明文が表示され、そこでストップした。このパソコンはたしか、数ヶ月前にはうまい具合に起動していたはず。それが動かなくなっていた。あれれ!!だ。
そもそもOSがないということは、OSが入っているハードディスクにアクセスしていないと言うことだし、それもファイルを読めないのではなく、ハードディスク本体すらBIOSから認識されていないと言うことだろう。そんな意味のメッセージがいろいろ表示されていた。で、幸いにもCDーRとFDDが使える様子だったから、まずはFDDを利用してDOSモードでFDISKを実行。この結果はソフトからハードディスクにアクセスできないと言う話。更には、CDーRを使ってLinux のubuntu-ja-16.04を起動し、HDDをチェックするものの、HDDへはアクセスできない状況を確認した。
他にも様々な手段を使ってHDDに対するソフト的なアクセスを試みたものの、やっぱりダメだった。結果的には「Cドライブがない」状態になった事から、機械的あるいはソフト的に内蔵のHDDが壊れたという結論に達したと言うあたりだろう。当初はHDDの回転部分が固まって円盤が回らないのかな・・なんて思ったが。
そこで、これの解決策は一つ。HDDの交換である。さて、ここで問題は、この古いタイプのHDDが手元にはない。従って、どっかから手に入れる必要があるのだが、まさか遠く離れたパーツ販売店に行って中古のHDDを探すのも馬鹿げている。また、そこまで気合いを入れて実行するほど、このノートパソコンは必要ではない。
ということで、このままFDDを使って、単にMS-DOSで遊ぶだけにしようか・・・と考えて、周囲を見渡したところ、なんと変なものを発見した。「SONY HDD PHOTO STORAGE HDPS-M40」と称する、いわゆる写真データを保存するためのストレージである。これはずいぶん前に一眼デジカメを使っていた頃に、屋外で大量に写真を撮ったとき、カメラのメモリがいっぱいになっても、このストレージにデータを保存しておけば、たくさんの写真が撮れる・・という外部保存用に使う写真用品なのだ。
当時のカメラメモリは128MB、256MBとかいう単位であり、すぐにいっぱいになる。そのためにデータを外部に保存できる保存用品が販売され、その一つが上記の機材だ。これは内部に40GBのHDDが使われているから、もしかしたらこれを解体しHDDだけを取り出して再利用すると、もしかしてノートパソコンも復旧するのでは・・・
さて、これ以降は写真を添えて説明しよう。
これが今回、改造したノートパソコン「SONY PCG-F75/BP」。右側だ。DOS画面ではきちんと表示しているから、基本的な機能はOKだ。で、左側も古いノートパソコンで、こっちはなんとNEC PC9821 NX だ。知る人は知る往年の名機。恐らく20年も前の製品かな。ただ、見たとおりHDDもきちんと動作して起動し、DOS画面であるものの、それなりに使えそう・・・さすが品質は優秀であり、やっぱりNECだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/ad/31fbee01c2f7c8809226960758b787b8.jpg)
ノートパソコンのキーボード部分を上側に持ち上げると、その下にHDDが収納されていた。中央部分だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/7c/6ec204be54fd4133c1f1738e9d032e53.jpg)
取り外した内蔵HDD。東芝製で2.5インチ。容量は30GBだ。見た目はまだ使えそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/cc/0649d52ed9eb8fce253e47fcf45828c6.jpg)
これは、写真用に買ったストレージ。内部には2.5インチ 容量が40GBのHDDが入っているはず。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/5f/97b37ee96a2e03465cac4cb19bb9f81c.jpg)
これが内部に入っていたHDD。日立製で2.5インチ、容量は40GBなので、規格がちょっと合わないかも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/26/d1ddea82810c877247a2aa4c759a1b39.jpg)
左がノートパソコンに入っていたもの。、右がストレージに入っていたもの。
もちろん、形や大きさ、コネクタ形状は同じであり、接続は可能だった。特に、最近のものと比べてコネクタ形状が旧式なので、まさしく今回の交換作業にはうってつけだ。VeryGoodだぞ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/1b/aeb115c12a3a48193bc8d2ef773249e9.jpg)
HDDを入れ替えて電源を入れ、BIOSから認識されたことで、始めはWindows2000を新規インストールしようと試みたものの、なぜか途中でストップした。これまで新規フォーマットしたHDDには何度もインストール作業は行ってきたが、今回は途中で止まり、その理由は良く分からないので、いったん中止した。もしかして、HDDをきちんとまっさらにして新規にパーテーションを切り、きちんとフォーマットが出来ていなかった、あるいは容量の違いなど、その理由は色々ありそうだ。本来はその作業はOSのインストール手順から実行できるのだが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/a8/d80266211c3db51c188000b4636855ce.jpg)
で、次は正規のリカバリディスクを利用し、購入時の初期設定への回復を試みたところ。なにやら、うまい具合に進んでいるようにも見える。この時点でパーテーション設定やフォーマット作業などもほぼ自動的に各種の作業が実行されている。それでこそリカバリーディスクの利点だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/33/149468cd9fd0a8b5e18cdf16e63e10fb.jpg)
そして、次の画面が表示され、概ねインストール及び回復操作は終わった気配だ。心配していたHDD容量の違いも何とか乗り越えたようだが、結果としてCドライブ6GBとDドライブ30GBが出来上がった模様だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/c7/1e3fc1493e441163a122836d031ad069.jpg)
最後に、下の画面が表示され、リカバリディスクからの回復が終了したらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/3a/3a993aeac2740318198c7e219efc1a70.jpg)
この後、何度か電源の入れ、切り、WindowsMEの起動、終了などを繰り返してみたが、一応はきちんと動作することを確認した。また、翌日も同様の操作を繰り返しているが、今のところは初期状態のままで様子を見ているところである。
このあと、修理したノートパソコンを利用する予定はない。前には、このパソコンにWindows2000 をインストールして仕事に使っていた時期もあったが、それもあったことで、試しに新規インストールをやってみたと言う具合だ。
さて、分解したストレージは廃棄処分になる。もっとも、これまでは単にデータの保存用として持っていたが、カメラ用のメモリも16GB32GBなどの大容量が登場しているし、外付けHDDも余っているから、ストレージはお役御免なのだ。
こうしてみれば、我が国有数の有名なメーカー品でも、しばらく放置していたらすぐさま起動する製品、故障する製品などがある事が分かる、もっとも、両メーカーも品質管理はきちんとしているだろうし、VAIO Noteに搭載されていたHDDメーカーは、今でも信頼ある東芝製である。従って「どこどこのメーカーの品質管理が悪い」と言う事では無く、特に可動部分のあるHDDなどは、たまたま当たりが悪かったと思う方が正解かな?
と言う具合で、久々に昔の趣味を思い出し、MSーDOSなどの入力を震える指先でしたところだ。