わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

生成 その8

2012年09月29日 | 能面

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「生成」の一個目が完成してから、ちょっと暇になっていた。で見回すと能面の材料が一個あった。寸法を測るとなんとちょうど生成りと同じ。ただ、穴は空いていないがが節があり、工作にはちょっと具合が悪い。もっとも、具合が悪いから先生からタダでもらった材料だから文句を言う筋合いではない。節穴は細工をすれば何とかなるのは過去にも経験しているから、今回もその例にならい、補修をするつもり。

で、この材料を使って二個目の「生成」を作ることにして作業を始めた。作業開始は21日で、上の写真も21日。一気にここまで進めている。気合いが入っている証拠だ。

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更に進んで25日が上の写真。初日から少しづつ作業を進めているが、あまり進歩はない。気合いが入っている割には進まないけど、一応毎日を作業日としてやっているからまあいいか。

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29日になるとかなり進んだ状態になった。角も見えてきたし目のあたりも見えてきた。口の周りも一応形作っているから、それなりに顔つきも判別がついてきたあたりだろう。節穴は正面から見て右側の角の下あたり。ちょうど側面に穴が見えたから、例の「木くずとも木工用ボンド」の補修材で埋めている。

また、一個目は図面がはっきりしなかったので、数値も近い値でごまかしていたために、見本の面と比べても形が若干違っていた。で、今回は図面に忠実に再現しようと思い、図面上ではよく見えない数値も周囲の形に見合うように決めながら、彫り進んでいる。だから、今回はより見本に近い形で完成するに違いない。また、彩色でも失敗した一個目を教訓にして、更に工夫をしようと思っている。

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生成 その7

2012年09月20日 | 日記・エッセイ・コラム

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真鍮の眼球を入れているが、下地塗りをしているからよく見えない。また、あごには突起物を埋め込んだ。これがなんなのかはよく分からないのだが、見本にはあるのだ。もっとも、見本はもっと低い突起物になっているが、先生に聞いても「胡粉を盛り上げている」という話だけでよく分からない。で、私は細い丸棒を1mmほどに切って先端を丸くしたものをボンドで貼り付けたのだ。そのため、妙に出っ張ってしまった。

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上の段階から更に彩色を進めているところ。ほとんど完成している状態だが細部の仕上げがまだ出来ていない。実は鼻のてっぺんには黒の工芸漆を塗っている。これは、表面の彩色がはがれても、下地に黒い色が残っているから、いかにも「古くなって塗装が剥げ落ちた」状態を表すための細工なのだ。本来は肌色の胡粉で隠れるはずだったが、これがきれいに出来なくて縞模様が残ってしまった。で、鼻のてっぺんあたりが雨漏りにあったようになり、醜いまま残ったのだ。これは残念。

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これが完成した姿。上の状態から目の周囲、口の中などにすすを塗りつけて陰影を作り、古さを表したつもり。本当はこのあとに「古色」を施すのだが、それをする前にすでに古めかしさがちょっと出ていたから、今のところは古色の作業はしないで様子を見ている。それにしても鼻のてっぺんの部分が色違いになってしまったのが惜しい気もする。何とか修正できないものかな?

ということで、一応不完全ながら完成したので、次の作業日には持って行き、先生に評価をして貰う事になる。結局、作業時間は約一ヶ月半程度に落ち着いた。ま、一個目だから上手くは出来ないが2個目は上手に作ろうかな。その2個目は明日以降に作業を始める段取りだ。

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生成 その6

2012年09月15日 | 日記・エッセイ・コラム

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すでに前回から一週間上も経っているのだが、この間ちょっとした用事があって留守にしていた。従って作業も途切れていたのだが、昨日14日あたりで素彫りも終わった状態になって、一段落したところである。細かいところは見本とはちょっと違ってしまった部分もあり、納得する出来具合ではない。だが、これも「手作り」という便利な言葉を使って未熟な腕前をごまかす手法はこれまでと同様で、まあ逃げていると言えばその通りだろう。

このあとは目玉の中に真鍮の光り物をはめ込む作業がある。今日の作業がその目玉作りであり、完成したから、明日以降はそれをはめ込むことになる。素彫りを見て分かるように、目玉はまぶたが覆いかぶさった状態で彫られているから、そこに丸い真鍮版をはめ込むのはちょっと大変なのだ。表面からカパッとはめ込むのではなく、斜めにしながら慎重に差し込むようにして入れる事になるから、無理をするとまぶた部分が割れてしまう。

いかずちの時も結構大変だったが、この時はまぶた部分は厚く作られていたから丈夫だったものの、今回はまぶたが薄く、今にも欠けそうな作りになっている。慎重に作業を進めているものの要注意な事には変わりはない。

ということで、眼球が入ったら次は彩色に入ることになる。10月10日まで出来ればいいから時間はまだまだあり、慌てずに色を考えながら完成を目指すことになるのだ。

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生成 その5

2012年09月02日 | 日記・エッセイ・コラム

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だいぶ出来上がった様子。このぐらいになればあとは楽だ。形も見えてきており、細かい修正部分に入っても良いぐらいの段階だ。目のあたりは形を付ける程度に手を加えているところ。口の中は一応気をつけながら彫り込んでいるつもりなので、牙なども上手く位置関係を保ちつつ、形を整えるところまで来た。ただ、早い段階で牙を完成させてしまうと、そもそもが細い部品なので、裏彫りをするときにノミを使うから、力がかかって折れてしまうことも考えられる。

実際に裏彫りをしたとき、下唇の頂点部分が2カ所割れてしまった。ここも薄い部分だったので一応は気をつけていたのだが、どうもあたり具合が悪かったらしく、割れた部分が落ちていた。幸いにその部分は見つかり、すぐに木工用ボンドで補修したものの、牙に注意しながら唇を破損してしまうと言う失態を犯したのである。

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唇を壊したが、修復をして全体に紙ヤスリをかけたところ。9月2日の段階だが目の部分も一段階彫り込んでいる。口の中も舌の奥部分を裏側に通しており全体像もはっきり見えてきた。今後は見本を参考に細かいところの修正をすることになる。眼球の部分と口の中、歯の部分などをきちんと彫っていけば、おおむね素彫りは完成することになる。

彫り始めておよそ3週間が過ぎたところだから、進み具合としては早いほうであろう。この残暑の中で作業をすること自体が大変な時期に、飽きもせず毎日こつこつと本当に汗をかいて彫り進んでいるが、何かを目標にして過ごせることは良いことだと思わなければならないだろう。更に言えば、完成まであとひと月ほどを予定しているから、まだまだ楽しみは続くのだ。

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