わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

不動6 その2

2016年10月24日 | 能面

上は17日の姿。毛髪の部分を幾らか彫ってみた。ここは一番面倒なところで、線書きをしたところをなぞって彫ったというあたりかな。今のところは単に平面的な彫り方で良いので、取りあえずはそのまま彫り進めている。

本当は、ここは曲面を生かして彫らなければならないところ。まあ、そのあたりは今後、修正をしていくことになるし、その時にうまく曲線になるようにする必要があろう。ただ、その部分がこの能面で一番面倒な場所には違いないことも事実。

上は20日だ。目の形を整えているところ。この部分は過去に失敗をしている。正面から見た線引きに忠実に彫り込んだところ、実は横に伸びている目尻がおかしなところに出現したのだ。従って、その部分に補修材を埋め込んで、彫り直したという過去がある。

今回も含めてその失敗を再現しないように、慎重に目尻を彫った。上の通りでOKである。

さて、頬の部分に穴がある。これは「節穴」だ。材料が安いから、どうしてもひび割れや節穴がある材料を使うことになる。それは承知で材料を入手するので、これはやむを得ない。前にも書いたが、いわゆる「良い材料」は入手が大変なのだ。また、高価だ。良質の檜などは能面材で一個8000円もするので、とても手が出ない。従って安い材料を効率的に、しかも修理しながら使っていくことが必須だ。

売り物ならいざ知らず、単なる趣味で彫るのなら、安い材料で十分。完成しても自宅に飾っているだけだし、人に見せるのは市の文化祭ぐらいか。その程度なら安い材料でも「自己満足」するので良しとしようかな。

そうそう市の文化祭は今週末から始まる。もちろん私も能面を展示するけど、今回はこれまでに彫った「不動」「聖観音」「獅子口」を出そうかな。

上は22日の写真。節穴はきちんと埋め込まれており、口のあたりも幾らか彫りが進んでいる。だいぶ姿も見えており、このあたりまで来ると一安心。今後は本格的に毛髪部分を「曲線を生かして」彫っていく事になる。もちろん裏彫りも2回ほど行っているから、ある程度は材料も軽くなっているところだ。

さて、9日から作業を進めているので、今日までの作業期間は概ね2週間。完成予定は12月末だからまだまだ2ヶ月も先の話。こんな調子でいくと、11月には出来上がってしまいそうだ。これはまずい。もっとのんびりと作業を進めてもいいのだけれど、どうしてもある程度の進む割合が決まっているから、ここまで来ると残り一ヶ月もしないうちに完成してしまう・・・事になる。

と言う具合で、一応は順調に作業が進んでいるという証拠でもあるところ。

 

 


不動6 その1

2016年10月11日 | 能面

少しの間、能面から離れていた。と言っても忘れていたわけではなく、あの獅子口のめんどくさい作業から離れて、若干の息抜きをしていたと言う具合。

で、それが収まったところで、手持ちの材料を眺めていたのだが、どうも、材料に見合った、かつ、今彫ってみたいお面は思いつかずに、やむを得ずまた、手間のかかる「不動」を彫ることにしたという話だ。これだと時間もかかって、ある程度は作業期間も長持ちをするだろう・・・と言う思惑もある。何とかして12月まで、あわよくば大晦日まで素彫りぐらいは持ち越したいものだが・・・・

見本はこれだが、写真のみ。まあいいか。技術でカバーする事にしよう。

1 作業開始 10月9日

2 同上 9日の作業。

3 同上 9日の作業

4 10日の作業

5 11日の作業結果

 

と言う具合で、取りあえずは作業を進めているところだ。今回は、前回の失敗した部分でもある「渦巻き状の毛髪」に注意をしながら、思い込みでのこぎりを使わずに、慎重に彫り進んでいく事にしたい。

とは言いながら、毎回、どこかで失敗をしているから当てにはならないものの、一応は「前回の失敗を修正しながら」老化した脳細胞を活性化しつつ、暇をつぶしていくことになろう。

 

それとは別に、最近は「訪問者」もずいぶんと減ってきているようだ。もちろん、記事そのものに関心がないのはしょうがないとして、自分も単に「記録として書き続ける」程度の認識を持っていれば、何とかこの連載も続けていくことが出来るだろう。。と思っている。

実は、友人もブログを書いているのだが、こっちは景色や花の写真などを丁寧に紹介しており、それを見るのが楽しみだという読者もずいぶん多い気配。もっとも、興味深い記事であれば、訪問する人も増えるというのが実態なら、私のブログは全くの「変な趣味」だから、もしかして敬遠されているのかな?

なーんて。