わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

不動7 その1

2018年11月26日 | 能面

いやいや、またまた頑張っていますけど、ま、これが日常ならばやむを得ないというあたりです。この、午前中の能面製作はいわゆる「日常」の一部であることで、これをしなければ一日が長く、しかも充実しない日常になります。これも「毎日のウオーキング」とセットになっていますので、どちらかが欠けた場合は、「何かが足りないな」という気持ちになって、寝起きの具合が悪いところですね。

と、前置きはこのぐらいにして、次の能面製作について紹介します。下が見本の写真です。

課題は「不動(ふどう)」です。このお面はすでに6個は彫っています。下と同じものが4個、三井美術館所蔵の不動が1個、そして先生が彫った不動を参考にしたものが1個です。従って、今回に彫る不動が7個目になりますけど、今回の参考写真の不動がお気に入りですから、それを彫るという、ごく単純な理由でもあります。

下が材料に図面を載せただけの姿。これは作業開始ではなく、単に材料と図面を合わせてみただけなので、様子見の状態です。これが20日です。

いよいよ作業開始。21日だが、裏の一部はすでに切り取っている。裏彫りの初期段階でもある。この部分は丸鋸を使った作業なので、材料表面が平らの状態のほうが安定して作業が出来る。この手順としては材料がぐらぐらするよりは、はるかに安全だ。その後に表面の部分の切り取りが始まり、本格的な作業開始となる。

さて、この材料はもともと高さが足りないので、鼻のてっぺん部分に材料を継ぎ足して、高さを稼ぐ・・という非常手段を使った。その作業途中の図でもある。ただ、本当は表面を切り取る前に部分的な補充をした方が良かったかな・・という反省がある。ま、しかし、切ってしまったからしょうがない。本当は材料の時点で十分な高さがあった方がよろしいのは言うまでもない。

下は22日の姿。この状態を見ただけなら作業がけっこう進んでいるように見えるが、実は1日しか経っていないのだ。ずいぶんと時間もかかった?  と思いきや、一応は一日の作業時間は2時間が限度であるから、その程度の間にここまで進んだと言う具合。

 

もともと、このお面は手間がかかるから、せめて12月いっぱいまで持って欲しいと思って決めたもの理由の一つ。そのため、余り頑張る必要はないけど、たとえ1日2時間の作業でもついつい進む部場合があり、要注意だ。調節しながら作業を進めようかな。

 

 

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曲見 その3

2018年11月25日 | 能面

曲見(しゃくみ)の素彫りの完成だ。下は19日だが、目のまぶたに妙なものが見える。実はこれは、裏彫りの最後をやっていたら、表側にあった「まぶたの2重」部分が欠けてしまったのだ。これは初めての経験。

この部分は最後の仕上げの時に彫っていたのだが、その後に裏彫りをやった結果でもある。もちろん、まぶた部分は弱い場所でもあり、慎重に仕上げていたことも事実。ただ、余り深く考えないまま裏彫りの最終段階を行った結果、この弱いまぶた部分に力が入り、欠けてしまったようだ。そこを修正したのが下の写真なので、ちょっと残念でもある。

下がまぶたの欠損を起こした裏彫りの結果だ。特に変なところはないのだが、ノミの跡目を生かした(?)のがここ最近の裏彫りの傾向だ。ただ、この模様はあまりみんなに評価されていない気配も見えるのだが、まあ、本人が納得していればOkであろう・・・

で、出来上がったのが下の写真。20日だが、まあ、こんなものかな。ただ、能面教室の同僚には若干評価が低い様子。それでも、一応の出来具合なので、自分的にはまずまずである。うんうん。

ということで、能面教室の今年度2個目の課題はすでに終わった。また、毎年3月に行われるハズの「成果発表会」は、公会堂が改修中のために「中止」の気配なので、「曲見」の発表もない模様。

このお面の彩色は、あと1個を彫ったあとで、まとめて3個を同時に行う予定。従って次のお面を彫ることにしなければ・・・・ということから、次の課題はいろいろ考えた末、「不動」にすることに決めた。もちろん、それなりの材料は14日に仕入れている。

次回からは「不動7」の作業を書くとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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曲見 その2

2018年11月17日 | 能面

作業はどんどん進んでいる。8日から始まっているのですでに一週間は過ぎたのだが、この程度ではまだまだ大まかな形が見えている程度が普通。それがなんと、もうすでにほぼ出来上がってしまったので、若干「速い」のを通り越しているかも知れない。

上は15日の結果。これは素彫りの完成度としては8割程度だろう。これでおおむね一週間だから、ましてや裏彫りもほぼ出来上がっているのだ。従って、この後の作業はやすりがけで全体をきれいに滑らかにすること。それが下の写真だ。

今日は17日なのだが、ほぼ出来上がったとも言える。今後は目の中、口の中、えくぼ(?)などを彫っていけば、素彫りが完成してしまう。

来週の水曜日は能面教室だが、順調に行くとあと3日間は作業日が残っているので、ほぼ出来上がっているはず。もちろん、裏彫りも出来上がっているから、「作業開始から2週間を待たずに素彫りの完成」になるので、これはこれで「まあいいっか」だろう。

いわば、数多くを彫ってきた女面での作業手順や要領などを熟知している現実が功を奏している・・とも言えるが、まあ、それでも毎回図面や参考写真はきちんと見て、寸法の確認などをすることには変わりはない。

ということで、21日頃には一応は素彫りの完成としよう。

 

 

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曲見 その1

2018年11月11日 | 能面

今月から新しいお面の製作が始まった。課題は「曲見(しゃくみ)」だ。初めて彫る女面だが、これまで彫ってきた多くの女面と同じに見える。

曲見とは「深井(ふかい)よりやや老けたシャクレた顔立ちの寂しい表情の面」と言うことになっている。従って、そのように彫る必要があろう。曲見の原型は「深井」ということだが、前に彫った深井は型紙もなく、写真だけだったので、余り参考にはならない。

今回の曲見の寸法を見たところ、詳しい型紙が残っていた「若女」に似ており、これを使えば輪切りになった3次元の型紙が使えそうだ。従ってそれを取り出し、今回は活用することにした。もっとも、曲見も女面だから、基本的には女面に共通する寸法、形になっているので、まあ、彫りやすいとも言える。

これが見本の写真。これを参考に彫り進めていくことになる。寸法も形も多くの女面に共通する部分が多く、どんどん進めていくことが出来そうだ。

上は作業開始から数時間が経ったころ。8日だ。顔の表面を切り取り、丸い形にしたところ。

上は9日だ。額部分や口の下などを残して、いくらか切り取った場面だ。

上は10日だが、9日から比べて見てもずいぶんと作業が進んでいるように見える。特に基準となる目の周りが出来ており、それに続いて鼻の形、頬部分もそれなりに判別出来る程度に彫り上がっている。全体的な顔立ちも判断できるというあたりだろう。

で、今日11日の出来具合だ。大筋では10日と比べても大きな変化はないように見えるが、実は別途用意した若女の3次元型紙と合わせつつ彫っているので、けっこう良いところに来ているのだ。従って、頭部(額(ひたい)部分の形や目の位置などは、ほぼこのままになる。

このあたりまでの造作では、小面、若女、増髪などを含む若い女面と、深井などの年増の女面との差はほとんどない。すでに女面は10数個以上も彫っているから要領も手順もお手のものなので、かなりの短期間で素掘りが終わりそうだ。

ということから、このまま行けば今月中には素彫りも終わる勢いである。

 

 

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蛇4 その4

2018年11月11日 | 能面

さて、蛇(じゃ)だが、一応の素彫りは出来た。まあ、予定よりは若干の遅れがあったものの、これも想定内であろう。あえて急ぐ予定もないし、無理をして彫る必要もないから、その都度の進み具合で期限も変化する。もちろん、真鍮製の眼球の製作でも2日がかりだし、これもきちんと目の中にはめ込む時も結構大変な作業なのだ。で、一応の完成は11月8日としよう。

ただ、よく見れば牙の先っぽはいくらか丸いまま。角(つの)もボンドで固定しているわけではなく、単に差し込んだまま。このあたりの手抜きは彩色段階に入った時点で、きちんとするつもりなので、あえてそのままにしている。

この、蛇の彩色は素掘りが3個程度に溜まったら、始めようと考えている。で、今はこの蛇が1個だけなので、今後に彫って行くであろう2個のお面が出来上がるのは、早くとも、もしかして12月いっぱいかかりそうだし、あるいは1月かな。

実は、いま新しい課題のお面を彫っているところ。作業開始からまだ数日しか経っていないが、結構出来てきたところだ。それは次のブログで紹介しよう。

 

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