わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

鬼 その5

2012年01月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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鬼の最終報告になりそうな図だ。眼球をあけて鼻の穴も作っている。そのほかにも細かいところの修正は行っているが、おおむね仕上げが終わった状態と言えるだろう。このまま彩色に入っても良いが、まだ急ぐ必要もないから、もう少し手元に素彫りのまま置いておき、目に付いた「修正したいところ」をぽちぽちやっていった方が、気も紛れると言うことだろう。

実は、鼻の穴を開けるときに裏も彫っていくのだが、その時にちょっと失敗をして、表面の鼻の付け根(目の間の部分)のところに小さい穴が空いてしまった。これは、鼻の裏を彫るときに鼻の形に彫れば良いところを、正三角形にやや深く彫ってしまった。その結果、鼻筋よりも広く大きめに彫り込んでしまったと言うことで、結果として穴が空いたという話である。いわゆる「彫り(削り)過ぎ」だ。

しょうがないので、当初は「木工パテ」で穴を埋めたのだが、気を取り直し、木くず(鋸くず)と木工用ボンドを混ぜた、いわゆる「修正用材料」を使って、一旦、鼻の穴用に彫った部分を埋めたのだ。この部分はちょうど面の裏側であり、普段は見えないからちょっとぐらい修正してもOKなのである。ちなみに1個目はきちんと鼻の形に裏彫りをしていたので、今回のような不具合は出なかった。いやはや大失敗である。慣れから来る「適当なところ」で作業を行った報いだろう。反省!!

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おまけに、↑で2個を並べたところを紹介する。細かい造作が違っているのは当然として、大筋では似ていると思う。作者が違えば表情も違ってくるという話を何度も書いているが、これを見る限りでは同一人物の作であろうと思えるので、細部の違いを無視すればまずまずの出来であろう。

本来は、彩色が終わった段階で評価するのが良いが、まだ先の話になるから、鬼についての木彫りの報告はこれで終わることにする。

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鬼 その4

2012年01月28日 | 日記・エッセイ・コラム

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「その3」から4日ほどで上の写真になった。かなり進んだ状態である。ま、4日も経っているからこんなものだろうが、前から書いているようにまじめに取り組んでいる証拠でもある。おかげで、腕の痛みや腰の痛みは相変わらずあり、まるで爺のような格好で動き回っているのだ。もっとも、孫もいる本当の爺だから腰が曲がっていても当然で、気にする必要はない。

さて、ここまで来ればほぼ完成寸前であろう。残りは眼球の穴あけや歯の部分の彫り込み程度。裏についてはまだ浅くしか彫っていないが、次の写真ではきちんと深く彫っているのだ。

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↑ これは更に進んだの図。28日の写真だ。歯の部分を彫り込んでいたり、頭部に切れ込みを入れるなど部分的に細かい修正をしているが、大きくは変わっていない。裏彫りも、ここでは見えないものの、きちんと深く彫っている。一個目よりも深く彫ってしまったが、まだ余裕がありそうだ。で、残りは眼球の黒目の部分をくりぬく作業と、鼻の穴を開けるところ。これも一両日ほどあれば終わる作業であり、それからすれば今月中にも素彫りは完成する予定だ。

というところで、この「鬼」の作成は11日の作業開始以来、ひと月もしないで完成することになる。まあ、彩色も入れればもっとかかるのだが、これはまた別の作業なので、あえてその時間を入れてまでカウントする必要はないと思っている。

で、2個の鬼が出来た時点で両方を見比べながら、手抜きの部分や「もっとこうした方が良いかな?」なんて呟いて、一人で作業を続けていることだろうな。まずは小休止と言うところか・・・。

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鬼 その3

2012年01月24日 | 日記・エッセイ・コラム

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少しづつではあるが、中彫りも順調に進んでいる。大筋で形も出来上がっている段階だから、今後は細部の彫り込みを進めていくことになる。ここまで来るのにまだ2週間程度だし、この先は来月の先生の教室まで更に2週間ほどある。材料を手にれたのが11日だから、進み具合としては早いほうだろう。

1個目は、初めての作品と言うこともあって、必要以上にあれこれ考えながら彫り進めていた。それでも素彫りが完成するまでは2ヶ月程度かかっている。今回は2個目だし、いくらか要領も分かってきているから、それよりは進み具合も早い。だから、この調子で進んでいったら恐らくひと月で素彫りが完成する。まあ、それでも良いけど、あまり気合いを入れて作業を行えば、どこかに無理が来てしまうのだが。

実際に、右肩や右腕に痛みがあるのだ。これは明らかに作業のやり過ぎだと思う。毎日でも良いけど、作業時間を減らしてゆっくりすればいいのだが、どうも気になって思わず作業をしてしまうのだ。更に、作業時間が長いことで、座って作業をしている関係か、腰も痛い。腕も腰も痛ければ、通院して治療する必要もあるのだろうけど、以前に通院して良い結果が得られなかったから、整形外科もあまり信用はしていない。

と言うこともあり、痛いながらも作業をしていた方が気が紛れると言う話。

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鬼 その2

2012年01月18日 | 日記・エッセイ・コラム

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前回の紹介からおおむね1週間が経った。この間はほぼ毎日作業を続けていたから進み具合も順調であり、まあこんなものだろうと言うあたりだ。12月に完成した素彫りを横に置き、本物の鬼面を写し取ったカラーコピーを置き、更には先輩の作った鬼面を撮った写真を置きながら、少しでも現物(というよりは本物の鬼面)に近づくべく、いろいろと試行錯誤をしているところ。もちろん、一個目もその気持で彫ってはいるものの、やはり最初はなかなかうまく表現できないから、2個目にはもっと本物に近づけるよう努力をする。

がしかし、こういう日本古来の伝統文化遺産を一個二個程度作ったぐらいでは、とうてい本物には近づけないのも当然であり、それは承知しつつも心を込めて、まじめに作業をする事が要求される・・・と、分かった振りをしながら毎日を過ごしているところだ。

さて、12月に完成した2個の能面は、彩色はまだしていない。あの後すぐにも彩色を始めるような話をしていたが、今は2個目の鬼が完成するまで、彩色はしないかも知れない。ただ、2月中には2個目の鬼も素彫りは完成するだろうから、そのあたりで一挙に3個の彩色を始めるようになるだろう。もっとも、これも急いで行う必要のない作業なので、まあ、もう少し部屋が暖かくなる季節の方が、本当は膠や漆の作業工程は向いているのだけどね。

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鬼 その1

2012年01月12日 | 日記・エッセイ・コラム

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鬼の第2弾だ。1個目の鬼は、昨日、先生の教室で点検して貰い、OKとなった。従って今後は彩色に入ることになる。その前に、頼んでおいた2個目の鬼の材料が手に入ったので、これについて少しだけ作業をしたのが上の写真。1月11日のこと。

材料の左側に一部腐ったところがあって、そこの部分を削ったところだ。ちょっと斜めに切り込んでいるのが分かる。また、ちょっと上の方が大きめだったので、その部分をノコギリで切っていた途中だ。ところが、上の部分の切り口が丸太の時に切ったままになっており、その後、能面の材料として製材所で小さく切り出したときには、その古い切り口のままだった。そのため、作業途中に数本のひび割れが出来てしまった。

本来は、能面材料として大きな部材を切り出すときに、古い切り口部分は捨てて、新しい切り口で作らなければならない。それをやらずに古い切り口のまま数年も放置してあれば、当然としてその切り口から割れ目やひび割れが出来てくるだろう。それをせずに「能面材料」として売る方も売る方だし、それしかないから、それを買うしかない我々も迷惑なのだ。

もっと木目のきれいな、節のない良い材料が欲しいところだが、先生もなかなか手に入らないようで、やむを得ず不満を持ちながら不十分な材料で能面を作成している・・・というあたりか。もっとも、その分安く手に入ると言ってしまえば、文句も言えないのかも知れない。

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今日12日の作業だ。上は鼻の部分を残して削ったの図。

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上は顔の輪郭を丸く削ったの図。左側の削った部分に合わせて、右側も削ったところだが、まだ何の能面を作っているのかは分からない。が、ここに鉛筆か何かで面相を書き込めば、鬼の面だと分かるから、これでよいのだ。

この2個目も急いで作る必要はないので、今回完成した1個目の鬼面と、これも完成した「賢徳」の彩色をしている間に、時間を作って制作をしていくことになる。これで、また午前中の暇な時間を有効に活用する目標が出来たというあたりか。


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