わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

地蔵 その3

2014年02月27日 | 能面

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手の部分が欠けていた地蔵だったが、どうにか手を付けてみたところ。これで見た目はお地蔵さんになったから具合が良い。ただ、手の形も写真とはちょっと違う。このあたりは本当に細かい作業なのだが、腕も悪いしまだそれほど手の込んだ彫り込みも出来ないから、「似ている」程度で勘弁して欲しい。

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さて、お地蔵さんもただ突っ立っているのでは具合が悪い。また、写真にもあるように台に立っているから、それも作らなければならないのだ。そんなわけで、能面を作った余りの材料を探したところ、まあ適当なものが見つかった。ただ、寸法は違うがこれはやむを得ない。それで、写真とは少し違うものの、それらしいものを作ってみる。

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半分出来上がった「台」に、お地蔵さんを乗せてみた。こんな様子で何とかごまかしているが、なんと言っても能面以外では初めての木像なので、要領が分からないというあたりだろう。

今後は、この「台」をきれいに完成させて、更にもう一枚の板が一番下に付くのだ(写真参照)。この板も、能面の材料の余りを探して作ることになるから、大きさが合わないかも知れない。

ま、そこは適当に処理をして、見た目をごまかすことも必要だろう。また、このお地蔵さんはもともと色が付いていない。きれいな材料で彫っているのならまだしも、今回は中ほどに接合した部分がすっかり見えている。従ってこのままでは見た目も悪いし、この部分を隠すために何とかした方がよいと思う。強いて言えば、色を付けてごまかすという手口か。

ま、このあたりは今後の課題として考えることにしつつ、2月も終わろうとしている。

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地蔵 その2

2014年02月18日 | 能面

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10日頃の姿。たもとや足回りを彫ってみたのだが、何となくイメージが出てきた感じがしたので、うまくいっているのかな・・・なんて思いつつ、進めているところだ。

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更に進めている。14日に撮っているが、衣の具合も見えているので、ずいぶんとお地蔵さんらしく見えてくるところか。

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頭の形も整え、衣の「ひだ」の部分もちょっとだけ彫ってみた。また、足の部分も形を作って、それらしくしてみたところ。ここで全体像を見てみると、頭の大きさや肩の流れ具合と比べて、足の部分が小さくなっていた。これは不注意にのこぎりを入れてしまい、結果的に彫りすぎた状態になっている。この部分は修正が効かないので、やむを得ずこのままにするしかない。


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17日の段階では、紙ヤスリで一応きれいにしたところだ。全体的にはこのまま進めるしかないが、この後は衣部分の細かい修正とか顔造りをすることになる。

前にも書いたように、手の部分が欠けている。これはしょうがないところなので、別の部材を使い、手の部分だけ作って取り付けることになろう。

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地蔵 その1

2014年02月09日 | 能面

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さて、今回は趣を変えて能面以外のものに挑戦してみることにした。と言っても、本格的に製作をするのではなく、試しに「出来るかな?」程度の考えなので、暇に任せて進めてみたい。

なお、上の写真は新聞広告などにも出てくる地蔵さんで、かわいいから見本にしてみた。

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さて、材料だ。地蔵の見本写真の材料は、本格的な材料だろう。「つげ」まで行かないかも知れないが、売り物でもあることからかなり高級品と思われる。年輪もきめ細かいし、細工に向いているようにも見える。こんな高級な材料は、当地では手に入らないので、持ち合わせの材料を利用してみる。といっても、今回は「狐」に使った材料の余りをボンドで接着し、仏像の形にのこぎりで切ったという、いわば「いい加減な材料」であることには変わりはない。

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まずは頭の部分を形作ってみた。しかし、だ。早速にひび割れが発生し、急遽、木工用ボンドで補修をしている姿。もちろん材料の中央には継ぎ目も見えているし、縦方向にはたくさんのひび割れがあるという、3流品にも満たない「余った材料」なのだ。

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更に進めた状態。頭部分を丸く彫って、肩から腕の部分が想像できるように切ってみたところ。ただ、この地蔵さんは、正面図は写真が参考になるものの、横の姿が分からないのだ。従って、背中から手先までの形が分からない。当然、横向き側の寸法も分からないので、この材料で間に合うのかが分からないという具合。

それでも、想像を膨らませて見れば、どうも手先部分が足りない気がする。いわゆる「厚さ」が足りないのだ。そのため、手の部分を後から付け足して、それを補うことになろう。

と言う具合で、「この程度であれば自分でも彫れそうだ」といった、安易な考えから始めた地蔵さんの彫刻は、どうも難儀なことになりそうなのだ。



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狐 その7

2014年02月01日 | 能面

もっと時間がかかると思っていた狐だが、努力の結果(?)1月中に完成した。その過程。

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上は、顎の部分をつなぎ合わせる仕掛けだ。結局、先生が作った狐と同様に、下顎に軸受けを取り付け、頭部分にはそれを受けるための仕掛けを作った。それの一部に穴を開けてピンで止め、可動出来るようにする。また、ピンは固定せず差し込んだだけにして、ピンを抜けば簡単に頭部と下顎が外れるようにした。これはわざと口部分が動くようにしたためだ。

下塗りの段階が下の写真。

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↓ 表面を「きつね色」にしたところ。この色を作るのも、実は大変なのだ。手持ちの色に「きつね色」などない。また、真っ白な胡粉に混ぜて作る必要があるために、乾いた時の色を想像して慎重に色作りをする必要がある。

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そんなこんなと苦労しながら作った色を塗り、更に目の中、歯(牙)の周囲に墨を使って、いかにも「それらしく」仕上げたのが下の写真だ。最後に、表面に毛並みを書き加えて完成となる。
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狸から始まって、猿、狐と作ってきたが、やっとこれで完成した。いわゆる「獣シリーズ」と仲間内で呼び合っていたものが出来上がったのだ。
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昨年9月11日、「狸」の作成から始まった「獣シリーズ」がようやく完成したのが、今年1月31日になる。4ヶ月もかかったのかと言われれば、そうではない。その間にはこの獣シリーズの他にも「中将」「武悪」「喝食」を作っているのだ。もっとも、喝食はまだ中彫りの段階だが、他の面はすべて彩色まで完成している。

このことから、この4ヶ月で5個の能面が完成し、1個が作業中なのだ。これは大変なことだろう。一年間で2個の完成を目安にしている「能面教室」の事を考えれば、好きな趣味といえども多すぎる気もするが、さてどうかな。

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姫猿 その4

2014年02月01日 | 能面

久しく放置していた猿(実際は姫猿)の彩色が終わったので紹介する。

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顔の色を全体に塗った状態。この色そのものは見本のカラーコピーや先生の作った猿を参考にしつつ、作り上げている。ただ、実際にその色かどうかはよく分からないから、「似ている色」という分類にして作業を進めているのだ。作ったときは合っていると思いながら調合するけど、作っているときの色と、乾燥したときの色が違うから、色作りは本当に難しいと思う。

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はじめの写真から更に彩色を進めていったところ。目の周囲は赤い色になっており、これを施してみたが、ちょっと塗りすぎた感じがする。頭部の毛の境目まで赤くしたが、実はこの部分は肌色だったのだ。従って、頭部の毛と赤く塗った部分の間には、肌色の部分が残っていなければならない。これを間違って、全部赤くしてしまった。

これは元には戻らないので、このまま作業を続けた結果、上の写真のようになったという具合。もっとも、これでも一応は「姫猿」に見えるから、結果オーライという事にしよう。

そういうわけで、これで姫猿は完成した。裏側には2014年1月31日の日づけを書き込んだ。

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