わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

いかずち その7

2012年07月26日 | 日記・エッセイ・コラム

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今日が「いかずち」の完成だ。前回から目の部分、金色に輝く歯や赤く塗った舌などの口の中の部分の彩色を進めていた。これらに2日ほどがかかったが、一通り出来上がったところで、最後の仕上げに「煤(すす)」を使って陰影を付けたところ。こうすることで立体感が出たように見えるから、これはこれでなかなか良いアイデアであろう。この位置からは見えないが、髪の毛なども書き加えているのだ。ただ、この姿が正解なのか、あるいは本当はもっと細かい細工が必要であったのかは結局不明だった。

色にしても現物の見本はもちろんなく、写真などを参考にして調合したことから、これでよいものかは不明である。がしかし、龍神の姿(と勝手に考えているが)をイメージして彩色をしたから、こんなものかなぁという程度なのだ。実はもっと違った色(龍だから緑がかった色かな?)だった・・・なんて、あとで判明したとしても、これはこれで悪くはないだろう・・・と思う。

図面を始めとする参考資料など、最初からいろいろなものが不十分だったし、勝手に解釈したりした今回の「いかずち」だったが、一応の完成を見たので、まずは一安心だ。ただ、まだ先生にはお披露目していないから先生の講評がちょっと気になるが、出来てしまったのでしょうがない。ま、なんと言われようとも「あ、そうですか」と、無関心を装ってしまおう。

さて、この後は出来上がった黒式尉の髭や眉毛などを作る行程に入るので、馬のしっぽや絹糸を使う作業が待っている。能面作りはまだまだ続くのだ。

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いかずち その6

2012年07月24日 | 日記・エッセイ・コラム

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これは眼球の一部を、真鍮板を細工して眼球の形にしたあと、はめ込んだ姿。このいかずちでは、あえて真鍮版を加工するまでもなく、金色の塗装をしてごまかすことも出来るのだが、先に完成させた仲間が真鍮の目を入れていた。また、参考にしていた写真でも金属の眼球にしていたので、真似をして作ってみたというあたり。

この写真ではよく分からないかも知れないけど、やはり金色でごまかしたものよりはピカピカ光る真鍮製の方が見栄えがする。手間がかかるかもしれなしが、それだけ完成したときにはよく見えるから、これも気合いの入り具合がものを言う部分なのだ。

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で、今日24日の作業結果。下地塗りは昨日から始めており、湿度70%の室内では乾きも遅いものの、少しずつ乾燥具合を見ながら重ね塗りをしていた。ただ、この色が正しいのかは不明。前にも書いたが、先生の彫った見本では彩色をしておらず、参考になる写真も少ないことで、それらしい色に勝手に塗ったというあたりか。もっとも、見本が少なければ自分で塗った色が正解と思えば、それはそれで構わない・・・と勝手に解釈している。

ついでに、同時に彩色を始めている「黒式尉」も紹介しよう。

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こんな具合。この彩色についても、参考としたカラーコピーとは違うのだ。黒式尉だから顔全体が黒いのが正解。ただこの面の場合、真っ黒の顔や違った色で出来上がっているものが多いのも特徴で、先生が作っていた見本も緑っぽい色をしていた。ただ、前に私が作っていた黒式尉は黒が基準だったので、今回は緑を基準に色を作ってみたというところだ。ま、全体に青っぽいのは理由があって、「不動」を作ったときに使っていた青色が余っていたから、それを緑に混ぜたところ、このような色に仕上がったという具合である。

そのあたりが適当と言えば適当。結局は「本面そっくりに作る=写しを彫る」ほどではなく、素人が似たようなものを作る程度の趣味の世界だから、このぐらいで良いという解釈なのだ。

ま、言ってみればいい加減なところでもあるけど、あまりこだわらないことにしようぜ。

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SSDを導入するも

2012年07月21日 | 日記・エッセイ・コラム

6月下旬に「メモリの増設」で快適化を図っていたノートパソコンに、「更に快適になるかも」と思いつつ、最終的な手段としてHDDをSSDに交換する作業を試してみた。交換したSSDは次の商品。ついでに交換作業に必要な2.5インチHDDケースも同時に購入した。

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これらを繋いでノートパソコンに接続し、HDDの中身をそっくりクローンすることで、簡単に全データをSSDに移行できるという。その後、HDDとSSDを差し替えて起動すれば、あーら不思議、全く同じ環境が再現されるという、実に便利なソフトも無償で提供されているらしい。本当かな?

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さて、説明書を読みながらSSDをケースに入れ、USBコネクタをノートパソコンに接続し、指定のソフトを立ち上げつつ作業を開始した。

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見た限りでは順調に進んでいる。このクローン作業はおおむね40分かかって終わり、一旦シャットダウンしたあとHDDとSSDを交換して早速電源投入したところ、ごく当たり前のようにVistaが起動した。「お、すげぇ」

第1段階が無事終了し、起動、シャットダウンも正常に動作したことを確認してから、一応のお約束で、ベンチマークを取ってみたのだが・・・

1 HDDのベンチ結果

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2 SSDのベンチ結果

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と言う結果が出たのだ。確かに数値上はSSDの方が速い。ま、当然と言えば当然だが、よく言われる「かなり速くなる(高速、快速、爆速などの言い方もあるが)」とはちょっと違うのだ。極端に言えばHDDと大して変わりない程度の体感速度だった。一瞬、これは何でかなー?と思う気になったことは事実だから、驚くような大きな変化はなかったと言うことだろう。

さて、原因はおよその予想が付いていたが、結局はノートパソコンの低スペックが災いして、高速デバイスであるSSDの性能を発揮できない事のよるものだろう。

1 CPU:AMD Sempron 3400+ 1.8Ghz

2 Tipset :ATI Radeon Xpress 1100

3 SATA/150 AHCI に対応せず(BIOSでの対応がない。チップセットの制約かな)

と、このあたりがネックになっている気がする。従って、1はまだしも、2と3は致命的な仕様と言わざるを得ない。ま、全部が低スペックだから、そもそもSSDに換装しても期待は出来ないと最初から考えていたものの、もう少し何とかならないものかと思っている。

SSDに換装したあとでの寿命延長の初期設定などは行っているが、所詮ノートパソコンの仕様制約によるデータ転送の規格が古いことから、せっかく高性能のSSDに交換したのに、その恩恵が十分得られなかった。

で、最後の手段としてBIOSを更新してみた。このノートパソコンは2007年夏モデルだが、BIOSが2008年にバージョンアップしていた。それを入れたらもしかしてAHCI対応になっているとか期待していたが、重要な部分での変更はなかった模様である。ただ、SSDに交換した当初はBIOS上では「SATA 接続なし」と表示され、SSDを認識していなかった。しかし実際にVistaが起動していたから、単にSSDの名称が出なかっただけだろうと思う。BIOS更新後はきちんとSATA接続デバイスとしてSSDの名前が出ていたから 、更新作業は意義のあることだったと考えるが。ま、よくある話の一つ。

結論としては、5年前の低スペックのノートパソコンに新規格の高性能デバイスを繋いでも、その恩恵は少ないのだと言う事実を体験した・・・という程度かな。もっとも、これはこれで貴重な経験をしたから全く無駄ではなかったと考えることにして、今後は機能向上に繋がる何か良いアイデアがネット上に載っていないか検索を心がけよう。うーん、なかなか奥が深い。いや単なる自己満足か。

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いかずち その5

2012年07月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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6月下旬から放置していたが、やっと作業を始める。この間は主に黒式尉を彫っていたのでやむを得ないのかな。というわけでいよいよ大詰めに入ることにした。眉毛の部分と口髭の部分の彫刻である。

実はこの部分がよく見えてこないのだ。先生が彫った雷の写真をたくさん撮ってしつこく見ているが、一体何を表しているのか。その図柄を鉛筆で写し取って面に書き込み、考えていたもののよく分からない。で、とにかくそのまま彫ってみようと思い立って進めて見たところ、どうもこの部分は眉毛や口ひげではなく、「うろこ」を表しているのではないかという気になった。

そもそも「いかずち」は雷(かみなり)ではなく龍神のたぐいなのでは・・・と思う。そうすれば、これは龍の頭であり、顔にも鱗があっても当たり前だろう。その鱗を表す部分が今回彫り始めたところになるのかな・・・と考えを進めたら、だんだん納得がいくようになった。

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拡大してみたところ。この小さい三角形の部分がうろこにあたり、それが規則正しく並んでいると見れば、なるほどと思うのでは?で、よく見たら左右の図形がちょっと違うのだ。これは意図的にやったものではなく、彫り上がったら左右が同じではなかった・・・という失敗作だ。

鉛筆で写していたときは左右が同じ図形に見えていた。で、初めは左側から彫り、その後に右側を掘り始めてちょっとしたら、左右の図形が若干違う事に気がついた。が時すでに遅し。もう修正は効かないところまで行き、えーい行ってしまえ!!結局左右の図形が違ったまま完成したのだ。これは頬の部分の鱗も同じ結果になりそうだ。

ということで、今回も気合いが入っていたにもかかわらず、忠実に上手く彫ることが出来ない事になった気がする。どうしてかな。やっぱり歳かな?いや私より年上が上手に彫っているから、年齢で差別をするのではなく「技術の違い」と素直に認めなければ・・・


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黒式尉 その5

2012年07月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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これは6日に撮った写真。すでに一週間も前のことだが、ブログにも書かずにほったらかしにしていたところだ。ちょっと体調を崩して作業を休んでいたためだが、この状態は彩色に入る寸前までに進んでいるので、この状態で壁に掛けて「いかずち」の完成を待って2個同時に彩色を進めようと考えている。

あごの部分を切り離し、紐で押さえているが、これが正解なのだ。よく見れば出来具合も若干雑に見えるが、その通り手抜きの感じがある。これは手抜きと言うよりは気合いが入っていない証拠でもあるので、「気力が衰えた」と言えなくもない。ただ、同時にいかずちも彫っているから、どうしても難しいほうに気合いが入ってしまう。従って、これまでに数個も彫っている「黒式尉」よりも今回が初めての「いかずち」に気合いの大部分が向いてしまい、結局はおじいさんに気が向いていない結果になってしまった。


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