わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

天狗 その1

2015年11月30日 | 能面

今回の課題は「天狗」だ。

この写真は、実はテレビ番組の中に出ていたものを録画したもの。これを写真に撮って見本にしたという具合。また、この天狗の場面が実に10数秒しか紹介されていないために、この位置と若干の変化したところしか見られないのだ。もちろん横側から撮った画像はない。

天狗そのものは全国各地にたくさんあるらしい。ネットで調べてもたくさん出て来るのだが、なかなか気に入ったものはない。それで、たまたま録画していた番組の中に出てきた天狗の面を見たときに「いつか彫ってみたいものだ」と思っていた天狗が、上の写真。もっと詳しく言えば、関東にある寺の一つで「高尾山薬王院」の扁額に乗っかっている天狗である。

この天狗であれば、過去に彫っていた能面の中にも、似たようなお面がある。であれば、私にも彫れるに違いない・・・と言うことから決めたのだが、なんと言っても見本や型紙、図面のたぐいが全くないのだ。そもそも、縦横の大きさや各部位の高さなど、全く分からないと言うのが実情。

従って、今回は手持ちの材料の大きさの範囲で寸法を決め、それを元に型紙を自作することにした。で、書き上げたのが下の写真の正面から見た図面。上の写真と似ているかは別として、頑張って書き上げたが、まあこの程度か。一応、材料もそれに合わせて切断したところ。

一般的な能面材の大きさだから、たて210mm、横150mm、高さ(厚さ)はまだ決めていないが、材料の厚さが100mmある。なんと言っても天狗だから、鼻の長さが長ければ、その分は厚くなるものの、他の部分の一応の目安は80mm程度にするつもり。

と言うことで、昨日のうちには正面図も完成し、それが出来た事から、それを元に今日30日から本格的な作業を開始したところだ。

今回の課題では、立体図がないことで作業はかなり面倒になりそうだ。写真を参考にしたとしても一気に彫ることは出来ないと思うので、少しずつ時間をかけて彫り進むことになるだろう。もっとも、わざわざめんどくさい課題を選び、作業をやり、時間をかけて完成させることが目的のようなものだから、それはそれで良しとする。

さあ、頑張ろうか。

 

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大黒2 その7

2015年11月23日 | 能面

大黒様も出来上がった。「不動」と同時進行で行ってきた彩色も、今日23日で終わりだ。眉毛や目の中の黒い部分、また髭のたぐいを墨で書き込んで、最後に陰影を付けるための「古色」を施して終わる。

完成したものと、先生が作った大黒とは、当然として出来具合や形が違う。だが、これはこれで全く同じものを作る必要はない・・・と言う身勝手な持論を振りかざして、この大黒様が自分の作品集の仲間に新しく加わった。

これは、前に作っていた「恵比寿」と、今回作った「大黒」を並べてみたところ。一応は「七福神」の仲間ではあるが、余り可愛い顔とは言えない出来具合だ。ただ、七福神そのものも本来は「可愛い」ワケでもないだろうから、これはこれで良しとしよう。ただ、今後、残った5人の神様を作るのかと言えば、恐らくないと思うので、このシリーズはこれでおしまい。

もともとは、年末に完成をして「福を呼ぶ」はずだったのだが、もう出来てしまった。あと一ヶ月ほどは間があるものの、おめでたいことには違いないから、これはこれで「前もって福が来た」と思えば良い。

で、次からの教室での作業は無くなったので、他の生徒が作った大黒にケチをつけたりしながら暇をつぶすことになる。あるいは、特別に材料を手に入れて、別の課題を彫ることも出来る気もするから、そのあたりは柔軟に行動をしよう。

 

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不動 その9

2015年11月23日 | 能面

完成した「不動4」だ。本来は「朱色」だったはずの髪の毛が、何やら赤毛になってしまった。これは手持ちの色が不足しており、やむを得ずにこんな色になったという言い訳でもあり、ちょっと不本意なところ。が、出来てしまったものはしょうがない。このような不動もあると言うことで、今回は自己満足をしなければ・・・ということにしておこう。

ところで、能面塾の課題は自分で決めることが出来る。ただ、私も結構な種類の能面を作っていることもあり、先生が持っている見本となる能面も、だんだんと少なくなってきた気配もあるところだ。従って、次に作る課題は、今のところ決めていない。

取りあえずは、若干大きめの材料を持っているから、それに見合った、大きめの能面を作ることになりそうだ。この場合、これまで作ってきた能面の中でも、数の少ないものを選ぶことになると思うのだが、さて、何を作ることになるのかな?

 

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大黒 その6

2015年11月20日 | 能面

不動と同じように、彩色をはじめている。裏の彩色はすでに終わっており、表の方を手がけているところ。彩色の時期は同じなので、不動と大黒を2個を同時に進めている。

これは今日20日の段階だ。これを見る限りでは、もうすでに完成しているかのように見えるが、あと少し手を加える必要がある。この後は、黒色を使って眉毛、目の中、歯の部分に手を加えれば、一応は完成するだろう。これも細かい作業ではあるものの、気合いを入れて、細い「面相筆」のお世話になる必要がある。最後は古色を使って陰影を付け、完成だ。

これらの「不動」と「大黒」も、作業もやっと終盤になってきたが、今月中には2個ともに完成するだろう。ただ、前にも書いたように「大黒」は能面教室の課題だ。2月末まで完成すればOKなのに、すでに出来上がってしまった。これが実に具合が悪いことになる。

今後、年度末まで6回開かれる予定になっている「能面教室」では、私はその時間には何も作業をすることがなくなった・・・ということになったのだ。

さて、どうしようかな。

 

 

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不動 その8

2015年11月20日 | 能面

16日頃から彩色を始めた。上の写真は17日のものだが、これは表側。裏側にも黒い工芸漆を塗っており、一日ぐらいは裏側の乾燥をしなければならない。で、翌日に表を塗り始めたという具合だ。これは下地塗りということだから、胡粉の白色だけで良い。

その後、顔の表面の色を作って、それを塗り、勢いで髪の毛の色まで調合して色づけをした。さて、一晩おいて18日にしみじみと見ていたのだが、どうも色具合がおかしい。本当は「橙色」いわゆる「朱色」を塗るつもりでいたはずだが、これは朱色ではない。

もともと写真の色は全体に暗いから、鮮やかさはない。そのため、朱色と言っても全くの朱色ではないことは最初から分かっていた。が、それにしてもこの色は「紫色」に近いから、許容範囲を超えている気がして、結局、19日になってから、はがしてしまった。それが上の写真だ。

で、20日になって色を作り直し、彩色をしたのが下の写真。

実は、この色は「紫色」になった時にも作っていた色。これに、「ちょっと明るいかな」と考えて、顔の表面に塗った青色をませたのだ。そうしたら「紫色」になってしまったと言う具合。ただ、初めはこの紫色でも「写真に近いかな」と思っていたが、一晩おいてよく見たら、やっぱり具合が悪いと思えるようになったということか。

さて、この鮮やかな色は、よく見れば「朱色」でもない気がする。ただ、手持ちの色を調合したらこんな色になったというあたり。本当は、純粋な「朱色」があれば良かったのだが、そう都合が良いとは限らないのが自作の面倒なところ。

この髪の部分は、前回作った「不動3」では「金色」だった。そのため、今回はわざわざ「成田山新勝寺」にある不動さんの画像を探して、この色にしたといういきさつもあって、ちょっとこだわった部分でもある。

まあ、参考にした写真とは、今の段階では若干イメージが違っているものの、今後は幾らか暗さを加えたり陰影を作ったりして、見やすい顔の表面にすることになる。

 

 

 

 

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