わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

生成り3 その2

2016年03月23日 | 能面

上は3月18日。一日で角を含めてここまで進んだ。ずいぶんと気合いが入っているようにも見えるが、その通りでもある。特に、角部分は、前方に傾斜している部分なども含めてきちんと寸法を決めている。その通りにのこぎりで切り出し、位置を決めた。その他の部分は普通の能面と同様だから、まあ彫りやすい。

上は20日の結果。このあたりになれば全体の形も見えてくるし、作業の進め具合もわかってくるので、これまた仕事がはかどるという具合だ。また、毎日が特に用もないから、暇なときには面を眺めて次の手順を考えたりしているところ。

22日になると上のようになった。これはずいぶんと進んだところ。もちろん、裏彫りはすでに3ステージに入っており、裏の仕上げ一歩手間の状態。これ以上裏側を彫り過ぎると、表面を深く彫った場合に穴が開くことにもなりそうだ。

ここまで来るのに、ほぼ一週間しか経っていない。前回の生成りも早かったが、これほどではない。どうしてこれほど早いのか・・一応は毎日2時間ほど彫ってはいるけど、実はそれ以外にもちょっとづつ若干時間をかけて小さな修正をしているのだ。また、自分で作った見本もあって、参考になる資料が整っているという部分もある。そのために、従来は早くて一ヶ月かかった作業も、なぜか順調に進むという具合。

ただ、早いのはいいが、その分右腕や肩に無理がかかり、かつ痛みが残って、具合が悪いところでもある。これには気をつけなければダメだから、単に喜んでばかりはいられない。

というあたりで、ちょっと休憩。

 

 

 

 

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生成り3 その1

2016年03月18日 | 能面

「蛇3」の素掘りが完成して間もないのに、すでに次の課題の作成が進んでいる。物は前回紹介した「生成り(なまなり)}だ。これは「般若」になる前の嫉妬に満ちた女性の顔。

そもそも、「般若」は嫉妬に狂った女性の顔である。角が生えて恐ろしい表情をしている。これが度が過ぎて嫉妬に狂ってくると「蛇」になるらしい。その「般若」になる前の嫉妬心をむき出しにした表情が「生成り」だろう。従って、女性が嫉妬に狂ってくると「生成り」。次に「般若」そして最後には「蛇」になって、おしまいには男は蛇に食い殺されてしまう・・・という筋書きなのだ。

従って、男は夢々女を騙したり、嘘をついたり邪険に扱ったりしてはならない!!

前置きはさておき、今回の課題も過去に2個を彫っている。また、一応図面も有り、自分で彫った見本もあるから、前回の「蛇3」と同様に彫りやすいと考える。

 

上は先生の彫った見本。これを元に私が彫ったのが下の写真だ。

一応はそれなりに出来上がっており、見本としても十分だろう。今回もこれを参考に作業を進めて行くことになる。特徴は、嫉妬に狂って伸び始めた「角」が、まだ生えそろわないあたりや、恨めしそうに見ている眼の具合を表現するところ。

「般若」や「蛇」では、別材料で角部分を作っていた。今回は能面材にそのまま形成する形になるので、その部分をきちんと採寸し、間違わないようにしなければならない。また、顎部分には小さい球状の出っ張りが多く見える。これは後で小さい部材を付け加えることにする。前回では細く削った木片を、その大きさに作って張り付けた。今回も同様な作業をする。

材料に図面を当てたところ。これを元に切り出していくのだが、この手順は毎回同じだ。

角部分を考えて、今の段階では上の方を残しておく。これは、実は昨日17日の作業だ。今日は18日だから昨日以降の作業はまだ進んでいない。まあ、慌てる必要もないし、今回もじっくりと時間をかけて、かつ、暇つぶしの要領で作業を進めて行こうか。

 

 

 

 

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蛇3 その5

2016年03月15日 | 能面

今日15日で、一応の素彫りを終わることにしよう。それぞれの場所はきちんと紙やすりで磨いて、前に買ったルーペを使いながら細かい部分の修正を行っている。見たとおりの場所には、割れ目の修正も盛大に見えるが、まあこれはやむを得ないとして、彩色をきちんとすることにより、この部分も消える・・・はず。

ただ、全体的に見ても「図面」や「見本」と比較しても、必ずしも同じに出来上がったとは言いがたい。しょせんは「手彫り」だから、同じものが出来る事自体が不思議。それでも、まあこの程度であれば、後は何とか彩色などでごまかして、見た目を良くするテクニックを使う事になる。

ところで、この時期は室内も大変乾燥しているのだ。一応は12月に「加湿器」を買っているから、それを毎日使いつつ、作業を行っているものの、この材料には間に合わないのか、若干のひび割れも発生している。もちろん、大きなひび割れはすでに修理をしているが、細いひび割れが出来つつあるのも事実。

まあ、今更ぼやいても始まらないけど、この状態のまま更に次の課題「生成り(なまなり)」が完成するまで彩色もしないで放置することになる。恐らくは4月一杯をかけて「生成り」を彫るから、あと1ヶ月以上は放置することになるだろう。もしかして、ひび割れが拡大するかも。

と言うことから、次の課題はすでに決まっている。もちろん材料も入手しているので、近々には作業を始める事になろう。

 

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蛇3 その3

2016年03月10日 | 能面

これまで紹介した写真には、材料に割れ目が出来ていた。これは最初から割れ目があったのだが、後で補修をしつつ彫っていこうと考えていたところ。その部分が上の写真だ。これは3月2日に補修材を埋め込んで、幾日か経った後の姿。右側に大きく傷があるのが見える。

本来は割れ目や節(ふし)がある材料を使う場合、顔の表面ではなく裏側に向くようにする。そうすることで裏彫り過程で節が削り取られたり、割れ目が見えなくなる場合がある。今回、割れ目が表面に来たのは、実は「節」と「割れ目」が表側と裏側に有り、節を削り取る方を優先して、これを裏側に持って行った。結果的に裏側の節は削り取られたが、割れ目が表面に来たという話。

割れ目の処理方法としては、単に木工用ボンドを割れ目に流し込む場合と、割れ目に添って数ミリ単位で彫り込み、その部分に鋸くずとボンドを混ぜた「補修材」を埋め込む方法がある。今回は補修材を使う方法を用いたが、そうすることで接合部分が滑らかになる場合が多い。

単に割れ目にボンドを流し込んだ場合には、その割れ目がきちんと埋まらずそのまま表面に残る場合も多く、従って、面倒でも補修材を使う方法が良い。ただ、それでも埋めた内部にわずかな空洞が出来る事もあって、微妙なところ。

10日の段階だ。眼球の黒目も出来て、口の内部も歯、牙、舌の造作なども一応出来上がっている。もちろん仕上げ彫りの段階でもあるから、注意をしながら細かい作業を進めているところだ。ここまで来ればほぼ8割ほどの完成と言えよう。裏彫りも第3段階が終わり、すでに角も出来ているので、最終的な仕上げ彫りに向けて、表面を紙やすりで滑らかにしつつ、細部の修正作業に入ることになる。

この、上の段階を、昨日9日に能面塾の先生に見て貰ったから、あとは完成しても見て貰う必要はない。同時に次の課題の材料も仕入れてきたから、ひとまず4月いっぱいまでは作業が出来る環境が整ったと言う具合だ。

 

 

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蛇3 その2

2016年03月01日 | 能面

2~3日前に作った「角(つの)」と、だいぶ出来上がった蛇である。前回でもかなりの形が見えていたが、今回はずいぶんとはっきりしている段階だ。ここまで来れば今後の彫る手順も判断できるから、やり易い。

部分的に拡大したところ。こうすると出来具合もはっきり見えてくるので、まずは一安心だ。更には「裏彫り」も今日3月1日には第2段階まで進んだので、全体にだいぶ軽くなってきた。

まだ2週間前の作業開始日から見ても、この姿は早いと言えよう。最初に書いたように、今回の作業は参考にしたカラーコピー、型紙(図面)、自分が彫った実物見本などが揃っており、比較的容易な環境にあった。だから早いというわけではないにしても、新しい挑戦とは違って3個目の作品でも有り、作業の進み具合も予想が出来たなど、全体的に好都合だったという具合。

今後は細かい修正が続くから、能面の表情には大きな変化はないはず。だから、頻繁にブログの更新をすることは少なくなるかも知れないが、まあ、順調に進むことでしょう。

 

さて、今週は「市議会議員」の選挙戦中でもある。家の前を選挙カーが走っており賑やかだ。実は私も(候補者当人ではないが)若干首を突っ込んでおり、経過を気にしている。ただ、高齢者のすることは限られているから、なるようにしかならない・・・というのが永年関わってきた感想でもある。

 

 

 

 

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