わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

黒髭 その2

2010年11月27日 | 日記・エッセイ・コラム

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22日にまでにやった作業結果だ。17日に材料を入手してから約1週間(実質5日)だが、あまり進んだ図ではない。とにかく先が長いのだし、急いで作業をする必要もない。また、ついつい気合いが入らないのは前もって分かっていたから、まあこんなものだろう。

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さらに5日ほど経ったところ。なにやらだいぶ進んだ格好だし、何よりも形が見えてきたのだから、進んだのだろう。この辺までくれば作業を進めるにしても、随分とやりやすい。なんと言っても「この辺はこのぐらい彫ってもいいか」の目安が出来ている。だから、ノミの加減もやりやすく、じっくり考える余裕も出来る段階なのだ。

さて、前回彫った黒髭の作業段階も写真に撮ってあるが、どうも今回よりは上手く進んでいるようだ。上手に彫っている。今は前回よりも技術は上がっているはずだから、前よりはもっと上手くいっていると思っていたところ、なんとその逆であった。証拠の写真を下に見せるが、どうだろうか。

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2004年11月27日の作業段階である。今からちょうど6年前だ。これを見ると、上手い具合に要所要所が彫り込まれており、全体的に作業が上手く進んでいることが分かる。この姿がいいのだが、今回は全体像としてみると6年前より劣っていたと言うことになる。うーん、これはどういう事かな。。。

まあいいっか。とにかくあとひと月以上も作業の日程があるから、途中の過程で上手くいっていないとしても気にすることでもないのだろう。

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黒ひげその1

2010年11月18日 | 日記・エッセイ・コラム

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市民文化祭と、地区の文化祭も終わった。この時点で当初の目標にしていた「展示できる程度の作品を作る」作業も、一応終わったと言うことになる。文化祭だから、生徒自身のそれぞれが好きな作品の面を展示したわけで、今年の課題を展示しなければならないと言うことはない。ただ、来年の3月に行われる成果発表会では、今年度の課題を展示しなければならないから、その時は生徒全員が同じ作品を出すことになる。

これまでの目標は「文化祭までに完成」だったので、課題だった「猩々」はほぼ全員が出来上がった。で、次の制作と言うことになり、今年の3個目の課題が「黒髭」になった。黒髭はすでに2003年5月から制作経験があって、図面もあるから、材料さえあればすぐにも入れる課題なのだ。で、昨日、先生から材料を入手し、前に貰った図面を利用しつつ作業に取りかかったという具合である。

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材料を手に入れてすぐに作業開始。自宅ではなく、教室内での作業をまじめにやったことで、上の写真ぐらいまで仕上がった。粗彫りの段階だ。面取から鋸目を入れてノミで大まかに削ったあたりまで約1時間半程度。それで時間切れとなった。

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今日18日の午前中に、顔の形に切り取って見たところ。まだまだ何の面かも分からない状態だ。まあ、ここまで2日だから、作業としては早いほうになる。素彫りの完成目標は12月末のつもりで作業を続ける事になろうが、あまり気負いせずに粛々と彫り進めようかな。。。

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最後の紅葉なのだ

2010年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

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普段は通り過ぎる場所にあった紅葉の図。背景は十和田湖だが、ここ数年通っている十和田湖の紅葉シーズンでは初めて撮ったもの。以前には早春で雪が残る時期に一度撮っていたが、今回は当初予定していた撮影ポイントが、まだ赤くなっておらず、時期が合わずに取り損ねた「紅葉」を、この場所を通過したときに発見して「帰りに撮ろう」と思って、そうしたのだ。

この構図はあまりよろしくない。と、本人も思っている。ただ赤くなった紅葉と湖を入れただけで、たいしておもしろくないし、平凡だ。が、まあ一応この日に撮影に出かけて、他の場所では大きく失望した紅葉の姿を、まがりなりにも見つけて撮ったというあたりか。

今シーズンはこれで出かけるのはおしまいにしたものの、10月第1週から始まった紅葉巡りは、例年、4回は行くが、今年は3回でおしまいである。毎年結構に情報を収集しながら出かけているものの、なかなか惚れ惚れするような見事な紅葉には巡り会っていない。これも普段の精進の悪さの結果だろう。

と言う具合で、いよいよ冬ごもりに入ることにしよう。

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やっと完成

2010年11月03日 | 日記・エッセイ・コラム

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「獅子口」の彩色をした。これは2日に色づけしたもので、元になった獅子口は、なんと去年の12月に下地塗りをしたまま放置していたものだ。従って、ほぼ一年ぶりに登場したことになる。まあ、放置していたと書いたが、きちんとひもを通して、これまで作っていた能面と一緒に壁に下げていたものであり、その辺に放置していたわけではない。

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3日の作業だ。墨を使って眉毛やひげを書き込む。更に煤(すす)を使って目などに陰影を付けてみたところ。それだけでもだいぶ印象が違ってくる。本当はこれに古色を付けるのが正しい方法だが、金色の上にはなかなか古色は乗らないので、いまのところはこれで完成にした。

この金色は、前にも書いたとおり真鍮の粉末であり、基本的には岩絵の具のなかでも金属の部類に入る。そのため、墨で書いているところでもかなりしつこく書き込まなければ、色が定着しない。古色は、色の付いた水をぼかし刷毛で面の表面に振りかける作業なので、この程度では古色が付かないだろうという、安易な考えから、止めることにしたものだ。

更に、金色を塗った後で良く参考書を読むと、下地には焦げ茶色を塗ることになっていた。だが、そこまで気が回らず、下地を胡粉の色である真っ白のまま、金色に仕上げたという馬鹿な話をお知らせしよう。下地に焦げ茶色を塗るのは、表面を布でこすっていくと、金色が剥がれて下地が出るときに、真っ白よりも黒っぽい色の方が見栄えがするということだ。

ほんとうは黒い漆を塗った方が良いのだろうけど、そこまですることのないように、あえて下地に暗い色を付けると言う話・・・と思う。で、結局これまで私が作った「獅子口」は、3面とも真っ白な下地に金色の仕上げをした「インチキ」作品だったのだよ。

と言うオチで、一年がかりで完成した獅子口を紹介します。あーあ10年もやってきた中堅の「能面師」が、また馬鹿なことをしでかしている・・と言う話。

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