わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

恐山だ

2008年09月30日 | 日記・エッセイ・コラム

Osore_39 ここは死者の霊が集まるという霊場である。日本三大霊場の一つであり、本州最北端下北半島の地にあり、「霊場恐山」として知られている。

北のはずれにあることから、あまり一般的ではないが、信ずるものは遠くも近くも関係ない。7月の大祭典、10月の秋詣りには全国から信者(とは限らないが)が集まって賑わいを見せる。特に「イタコ」は有名で、多くの人が涙を流す姿を毎年テレビで見ている。

Osore_35 恐山は山門から本堂までの伽藍よりも、その左側に広がる火山灰(火山礫か)の丘が有名で、そこに点在する石塔や石仏などに風車がからからと回っている姿が、いかにも黄泉の国の風情があり、霊場の要にもなっている。ここを巡って、死者と語らい、想いをはせる事で、死者の魂に接する事が出来るという。

この現世とは違う風景を通して死者の魂と通じ合い、心に安らぎを与えて貰ったことで、現世に戻り、再び生の道を歩むという繰り返しが人生となるのだ。

Osore_85 極楽浜と言われる湖を背中に、地蔵菩薩が鎮座している。火山ガスが噴出する岩肌の一帯は地獄と呼ばれるのに対し、湖の浜は極楽といわれる。

この宇曽利湖は硫黄分が多く、長い間生き物はいないと言われていたが、調査の結果。近年になって「うぐい」が生息している事が判明した。強い硫黄の臭う湖に、なぜ淡水魚が生息していたのかよく分からないが、長い時間をかけて異質の水に耐えてきたのかも知れない。


記念貨幣

2008年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog263 これは「地方自治法施行60周年記念」の貨幣だ。額面は1000円。もちろん通常のお金として流通するものだが、これは6000円で購入したものだから、使うわけにはいかない。

これは第1回目の北海道の銘があり、8月に入手した。こんな要領で全国の都道府県のものが発行される計画だ。いま、第2回目で京都府のものが発表されている。私は申し込んでいるが、まだ当選したような連絡はないから、抽選に外れたかも知れない。

これらは銀貨である。いわゆる1000円銀貨だ。我が国の1000円は紙幣だから、硬貨に1000円のものはないので、特別に作られた「記念硬貨」なのである。しかも、色が付いている特別のものだ。

Blog141 これも2007年発行の色が付いている記念硬貨である。額面は1000円だが、これも販売価格は6000円だったかな?ユニバーサル技能五輪国際大会の記念硬貨で、抽選で当選した人にだけ販売される貴重品なのだ。

実は当県で国体が開かれた記念に、色の付いた記念貨幣が販売された。もちろん抽選であったが、応募したものの外れてしまった。大変残念だった。

これまで記念硬貨はいろいろな種類が発売されてきた。100円硬貨や500円硬貨などはおなじみだろう。1000円、5000円、1万円などもあるが、現物を見たところ銀貨であった。更に、5万円と10万円の記念硬貨があったが、さすがにこれは金貨だ。

昭和61年に発行された「天皇在位60年」の記念金貨は10万円金貨だった。これが大騒ぎになった。偽物が出回ったのだ。なぜ偽物が出回ったのか。知っている人は知っているのだが、そう、本物と同じ材質で出来ていた。

この金貨は、4万円相当の金と他の化合金属で出来ており、材料代を含めても4万円程度の価値しかない貨幣だったのに、額面が10万円になっていた。4万円分の本物の金を使い、手間賃をかけて5万円で偽物が出来たとしても、10万円の額面であることから、10万円以上で流通し、売買されたのだ。したがって、たとえ偽物でも1個で5万円の利益が出た。

100個で500万円、1000個で5千万円の利益だ。1万個なら5億円の利益が出ただろう。これは偽金造りグループにはおいしい話だ・・・ということで、すぐにも偽物が出回る事になり、大騒ぎになったということである。

さて、これらの記念硬貨は使うために集めているわけではない。もっとも、いよいよ金に困ってきたら使うかも知れないが、その時は質屋にでも持って行って額面以上の金額で交換して貰う事になろう。そうならないためにも質素に生活しなければね。

記念貨幣に関心のない人には「何を馬鹿なことに金を使って」と思うだろうが、ある面、趣味的なところもあるので、関心のない人にはその心理は、恐らく分からないであろう。


おおべしみ-3

2008年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog262 「おおべしみ」も仕上げの段階に入ってきた。これは、だいぶ彫り込みも進んでいる状態で、光を当てながら彫り残しや彫刻刀の彫り後などを見ながら、平らに、かつ平滑にしていく作業をやっている段階である。従って、形はほとんど出来上がっている場面だ。

この辺までくれば、当然形もはっきりしてくるので、いかめしい表情も見えてくるから、なるほどこんな形かと思ってくる。鼻の穴の節もあまり気にならなくなってきた。ただ、その部分は堅く、作業が大変だった事には変わりはない。

裏彫りはまだ出来ていないが、いくらか彫っているからその分軽くなり、作業をするのにも都合がよいことで、より進んだかも知れない。今後は表面をもっときれいにした後、裏彫りに入る事になる。

裏を彫るのを遅くしているのは、先に裏を彫ってしまうと、表面を深く彫ったときに裏まで通り抜けてしまうからだ。実際に穴を開けてしまった生徒はたくさんいる。この場合、先に裏の方を深く彫りすぎて、そのまま表面を夢中になって彫っていったところ、穴が開いたと言う事。だから、加減をしながら彫っているにもかかわらず・・・と、穴を開けた本人は言うのだが、ついつい力が入ってしまうのだろう。

幸いにも私はまだ穴を開けた事はないが、これはあまり早くに裏彫りをしていないからであって、上手という事ではない。

9月の第2週頃から作業を始めた「おおべしみ」だが、以外と早めに進んでいる。実質、2週間以上も毎日2時間以上は作業をしているから当たり前かも知れないが、それにしても飽きもせずにやっているものだと我ながら関心をしているところだ。この調子でいけばあと1週間もすれば完成するかも知れない。そうすれば、だいたい1ヶ月で仕上がって行く事になる。たいした進み具合には違いないね。その分、両方の腕や肩が筋肉痛で痛いし、座っての作業だから尻も痛いのだ。年寄りにはいささかきついが、好きな事だから続くのだろう。

次は、彩色が始まったら紹介するので、それまで楽しみに・・・ん?なに?別に楽しくはない?

そうか、それはそれでしょうがない。趣味の世界は結局、自己満足の世界なのだから。


おおべしみ-2

2008年09月22日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog260 18日の作業過程だ。作業開始から約1週間ほどだが、毎日作業をしている証である。前にも書いてあるとおり、毎日午前中は作業をするようにしているのでここまで進んだという事。目玉などは紙ヤスリで磨いており、完成したかのように見えるものの、実はまだいいかげんな状態で、単に分かりやすいから磨いているだけ。

鼻の左側に節(ふし)が見える。通常、代金を払って購入する材料には節は入っていない。これは知人から貰ったものだから、適当に節が入っていたり木目が良くない材料なのだ。それでもタダで貰ったから文句は言えないので、それを承知で目立たない場所に節が来るように木取りを決めていたにもかかわらず、鼻の穴に節が来てしまった。

まあ、これはしょうがない。材料を上下逆さまにしても、今度は目玉の部分に節が来るだろう。そっちの方が困るのだ。裏返しはどうか?これは切り出した方向からして、最初から出来なかった。

Blog261 22日までの作業経過。額の切り込みや鼻の彫り込み、口やアゴの部分などに細工を入れている。で、概ねの形が見えてきた段階である。ここまでくると荒堀りも一段落だから、今後は中堀り作業というより細部の作業に入る事になる。

図面や写真を見比べて寸法を確かめ、それに合わせて細部の彫り込みを入れるので、細かい作業だから面の表情に大きな変化は見られない。裏彫りもやっていないから、材料も重いし大変だ。これは早めにしなければ。

ということで、これからはのんびりと時間をかけて、しかも庭の草取りなども行いながら進めていく予定になっているため、仕上げは10月に入ってしまうだろう。もっとも、別に急いでいるわけではないので構わない。

さすがに10月に入ると、教室の生徒も「乙」が完成するから、その後に別の面を作る行程が待っているはずだ。個人的には2個の違う面を同時進行で作る作業は好まないから、それまでには「おおべしみ」の彫りを終わらせなければならない。もっとも、今の進み具合なら、それまでにはまあ何とかなるだろうと思う。


おおべしみ-1

2008年09月14日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog258_2 「乙」が完成して少しの間、午前中に暇が出来ていた。その時間をほかの作業などに有効に使っておらず、いささかぼーっと過ごす事が何日か続いていた。それでも時間がつぶれるのだが、それではあまりにも馬鹿になる気がして、物置に余っていた材料を取り出し、あれこれ考えていたところだ。

これまで買っていたDVDを、5.1CHの大画面で見ても良かったが、見るだけでは脳みそに活性化が及ばない気もして、結局、何かをしていなければ時間がもったいないし、あまりたくさんの自由時間があるわけでもないし(このあたりが微妙で、作業が出来る体力と気力などのことを指す)、物作りを始める事にした。

今回は「おおべしみ」だ。この能面は大型の部類に入る。縦22cm横17cm厚さ12cmほどであるが、この面を作るのははじめてではない。2004年9月に1個目をつくり、その後、2006年には2個目を作っている。2個目は水性塗料で彩色をしており、今も玄関に飾っている。

1個目はこの3月に胡粉で彩色を施しており、これも趣味の部屋に飾っているから、今回は3個目になる。この材料は、知人から貰ったひば丸太の切れ端を、面の大きさに割って物置に置いていたものだ。その丸太の片割れは、すでに「般若」として8月に完成している。

Blog259 前回彩色したもの。完成予想でもある。上の写真は作業開始から2回目ほどの進捗状態である。まだまだ何の面かもよく分からないけど、そのうちに分かってくるのだ。もっとも、完成予想図も出したからばれてしまったが、これから毎日、しこしこと作業をする事になる。

実は庭の草取りや、私有地の草刈りもしなければならない。特に庭の草取りが始まると、1週間もかかりそうなのだ。前回の草取りは8月に始めたが、その後天気が悪く、全部終わらないうちに中断したままになっている。それをやりつつ木工作業を進める事になるし、またしばらくは定時的な作業日程が始まるから、それはそれで気晴らしにもなるだろう。更に今月は、陶芸クラブの旅行や町内会の旅行も参加希望を出しており、それらも消化しなければならない。

ということで、あえて忙しい状況を作っているが、何となくテレビを見て時間を過ごすのは性に合わないのかも知れないね。