わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

獅子口5 その5

2016年08月27日 | 能面

前回から一週間ほどが経ったのだが、進み具合は上の程度。もっとも、これはきれいに紙やすりをかけて仕上げた段階だけれども、それでも前回からほぼ一週間ほどもかかった姿だ。

27日の段階では、もちろん口の中の造作が終わり、耳の形の仕上げ、眼球の穴開けなどを行って、ほぼ完成した形まで持って行った結果だ。こうしてみるとなかなか良い面構えをしている・・・と見ている。ただ、24日に先生の主宰する能面塾で、おなじ獅子口を彫っている先輩の出来具合を見たら、とても比べものにならない程の差が付いていた。

まず、先生が持っている見本とほぼ忠実な形で彫られていた。と言う事は、この先輩は先生の師匠にも匹敵するほどの技術があると言うことだ。また、私が嫌っている顔の周囲の飾り部分も、実に忠実に彫っていた。もちろん、私が今彫っている獅子口も見てもらったが、何やら都合が悪くなってしまうほど、出来上がり具合に差がありすぎて、「いや、まいったな」である。

まあ、先輩の出来具合はそれとして、自分の獅子口と比較してもしょうがない。従って、それは「今、先輩が彫っている獅子口」と割り切って、自分はそれと同じものを彫る必要もない・・・いや、そこまでの技術は持ち合わせていない・・・と言うあたりだろう。うん、うん。

上は全体の姿。同じ27日の写真だ。よく見ると、先般、補修した割れ目のほかに、数カ所のひび割れが出来ていた部分にも補修作業を行い、乾燥させて整形した部分が見える。これで、ほとんどのひび割れは修正したから、この後はその部分にも細かい模様を彫り込むことになる。実は、この補修した部分の細かい彫り込みは、出来ればやりたくない。と言うのも、ボンドと鋸屑の混合材料がっちりと乾燥するには、かなりの期間がかかるのだ。のっぺりした部分の補修ならこの方法でも良いが、「数日でそこを細工をする」には具合が悪いのだ。

 

そんなこんなで、取りあえずは「顔の表面の模様」に手を付ける前の段階という位置づけで、あと数日は細かい修正をする事になるだろう。模様は9月に入ってからになるかな?

 

 

 

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獅子口5 その4

2016年08月21日 | 能面

さて、うるさい孫連中も帰って、じっくりと作業が出来る環境になった。それからほぼ一週間ほど経ったのだが、なかなか大変な作業が続いているところ。口の中の作業だが、前から言っていたように困難な作業であることには違いない。

全体的には、その形が見えているので、作業としては口の内部の一部分に集中している形になっており、気合いを入れながら毎日を過ごしていると言うあたりかな。で、それが大変でもある。ただ、実はもっと大変な作業が予定されているから、この程度で元気が無くなっているわけにはいかないところだ。これは「顔の周囲の彫刻部分」だ。

最初に見てもらった参考写真を見ると、その大変さが分かる。それを思えば、今から憂鬱になりそうな気がする。これらの作業を含めて「完成は9月いっぱいか、それ以降」と予測しているところ。

今日21日の段階。一応は口の中の造作を終えたと思っている。口の中で2~3日と思っていたのだが、えらや顎を含めた部分には1週間以上もかかっている。いや、もっとかな。

獅子口の特徴でもあるこの部分には、相当に時間がかかっているが、これはやむを得ないだろう。ここが出来上がることで「獅子口」の力強さも表現されるので、手を抜くわけにはいかないという具合だ。

で、顎から舌の部分に何やら「補修作業」が行われた形跡が見える。実は、この部分の裏彫りをしていたら、ひびが入って割れてしまった。それを急遽、補修した結果が上の写真。まあ、最初からこの付近には材料のひび割れば見えていたし、いずれは補修作業が必要だな・・・とは思っていた。それが早めにきたと言う具合。更には、ここ以外にも複数のひび割れがあるので、今後はその部分の補修もする事になろう。

 

 

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獅子口5 その3

2016年08月14日 | 能面

ちょっと間が開いたものの、一応は作業が続いていた。ただ、前にも書いたように孫がいるために、充分気持ちの余裕を持って作業が進んでいるわけではない。作業途中にちょこちょこと作業場に現れて、邪魔をしていく。また、孫の遊びの相手もするから、みっちりと作業を進めているわけにも行かず、少しずつの進み具合だ。9日の結果は上の通り。

上は10日のもの。実際に彫るのではなく、線を書き直したり着け加えたりする日もあって、全体に変化が乏しい日もある。が、それはそれでやむを得ない事でもあろう。特に、口の中は立体的な牙の位置を決める事もあり、すぐに彫り始めると失敗をする。従って「ああでもないこうでもない」とぶつぶつ独り言を言いながら、彫った後の位置を想像しつつ、細心の注意を払う必要があるのだ。

で、いよいよ出っ張った頬骨部分や牙の位置、舌の位置などを決めつつ、彫り始めたところ。12日の段階だが、1時間も作業は行っていない。それでもここからじっくりと口の中に取り組んで行くのだが、ここだけでも3日ぐらいはかかると思う。それほどめんどくさいところ。

15日以降は2週間ほどいた孫連中も帰るから、じっくりと時間をかけて、また、集中して作業が出来る環境にもどるハズ。そのため、これからの進み具合は若干なりとも早まるだろう・・・と思う。

 

 

 

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獅子口5 その2

2016年08月04日 | 能面

ある程度作業が進んでから、鼻部分のかさ上げを予定していたが、次の作業を進めるに当たり「鼻部分」がきっちりと固定されていなければ具合が悪いと思って、若干前倒しに鼻のかさ上げを行った。

これは、鼻のてっぺん部分が3cmほど高ければ何とかなると考えていたので、それに合いそうな木片をボンドで固定したところ。ま、こんなものかな。

その後、眼の位置や幾らか周囲を削って様子を見ているところだ。まだまだ粗彫りというあたり。

これも粗彫り段階だが、一応は獅子口の大まかな形も見えるので、今回撮った写真や、過去に彫った獅子口の初期段階を見ながら作業を進めているところ。これは3日の段階。

更に、今日4日の作業で、額部分や目のあたりを深く彫り込み、いわゆる「目鼻を決めた」のが上の写真だ。ここまで来たら、次の作業は口の部分に入る。この口部分は細工が難しいから、形が見えるあたりまで数日をかけることになるだろう。

今回の獅子口は、仕上げ彫りまで短くても2ヶ月はかけるつもりだし、素彫りの完成は更に1ヶ月ほどかかるかも知れない。というのも、今回の獅子口の顔面には多くの細工が施してある。これを忠実に再現しようとするなら、これだけでもかなりの時間を必要とするはず。

と言う事から、最初から3ヶ月程度の作業期間を考えており、まだまだ充分に余裕があるから、あまり先走らないようにしつつ、肩の痛みや腕の痛みが出ないように体調を整えよう。

今は我が家に孫が遊びに来ているから、毎日定期的に作業をしているわけではない。孫達がどこかに遊びに行き、いなくなった時にちょっとずつ作業をしている段階だ。それでも、一応は顔の全容が見える程度に進んでいるので、これはこれでまずまずかな?

 

 

 

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