わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

孫次郎3 その2

2017年07月25日 | 能面

上の写真は16日。だいぶ出来上がっているから、後は細部の修正となり、一段落した時期でもある。ただ、この細部修正は結構時間がかかり、あれこれすかし眺めてわずかづつ、0.1mm 以下の単位で微妙な修正をするのだ。 

紙やすりで滑らかにしたところ。こうしてみればずいぶんと完成に近づいているが、それでもよーく見るとわずかな凹凸や段差が見えてくるから、これらを慎重に解消していくのだ。20日の段階である。

さて、今日は25日だが、上の作業は24日の段階。ほぼ完成しており、最後に「紐穴」を付けて素彫りは終わる。

本来の予定は7月いっぱいをかけて素彫りの完成を見ることになる・・ので、これまでの作業過程を2個のお面で同時に見ると、以下の写真の通りである。ただ、いずれも紐穴がまだ出来ていないから、それは明日以降に穴を開けよう。すぐに終わるね。

で、上の写真では左が「孫次郎」右側が「童子」である。素彫りで見れば2個共に大きな変化はないが、彩色を終える時点ではそれなりに違って見えることだろう。

あと数日は「細かい部分の修正」を行って、8月に入ったら彩色に入ろうかな。

 

 


童子 その3

2017年07月25日 | 能面

童子の進み具合である。20日の結果であるが、ほぼ出来上がっている。

25日に撮った写真だ。目の穴を開け、二重まぶたを彫り込んで歯を彫ったところで素彫りが終わったあたりかな。1枚目の写真が20日だからずいぶんと時間がかかっているようにも見えるが、いろいろと行事があったり、他のお面の作業も同時に行っているために、若干時間がかかっている。もちろん裏彫りは終わっており、このまま彩色に入ってもおかしくない段階でもある。これらの最終段階は「孫次郎3」と同時に行っているから、それぞれのお面をとっかえひっかえ眺め、細部を修正したり、紙やすりできれいにするなど、より完成に近づける努力をしているところだ。

この後は彩色過程に進むことになるのだが、同時に孫次郎も素彫りが終わるから、今回も2個のお面の彩色が同時に進むことになるだろう。

 


孫次郎3 その1

2017年07月15日 | 能面

孫次郎だ。これを見本に孫次郎の3個目を彫っていく。

手持ちの材料も最後になったので、女面を彫ろうと思っていた。当初は「小面」にしようかと思っていたものの、これまでに、すでに6個も彫っている。従ってちょっと多いから、それでは次の可愛い女面となれば「若女」か「孫次郎」だろう。ただ、若女は手持ちの材料より若干サイズが大きいので、小柄な孫次郎に決めたという具合。

今回は写真をメインに作用過程を紹介したい。

1 作業開始は11日だ。材料に図面を載せているところ。

2 これも11日だが、丸鋸で表面を45度に切り取った。

3 12日では、顔の輪郭を切り取って、ノコで切り取る切れ目の位置を書き込んでいる。

4 13日では、印に沿って切り込みを入れ、そこを切り取った。更には周囲をある程度丸く彫り、形を整える。もちろん、13日もここから幾らかは作業が進んでいるのだが。

5 14日の作業終了時頃。上の状態から2日で約4時間ほどかかっているが、このぐらいになれば表情も見えてくるから、一安心だ。

6 下の写真は、今日15日の作業終了段階だ。上の写真から更に進んでおり、かなりの表情が分かるようになっている。この段階では裏彫りも第一段階を終えているから、材料も幾らか軽くなり、具合がよろしい。

 

と言う具合に、童子の作業段階程度まではこの孫次郎も進めて、そこまで進んだなら、次からは「童子」と「孫次郎」の2個を同時進行で作業を進めることになる。この2個は、双方とも似たような大きさ、形だから、それらを比較しながら作業を進めて行けば、更に彫りやすいのでは・・・なんて考えているところだ。

今後は恐らく、あと数日で2個共に素彫りがほぼ終わるとは思うし、遅くても来週には出来上がりそうだ。けど、せめて今月いっぱい程度はあれこれと手を加えて、この2個で暇をつぶしたいな・・・

である。

それにしても今年の夏は暑い!!  しかもまだ梅雨明け前だ。なんと言っても昨日は作業部屋が35度にもなり、さすがにクーラーのある部屋に避難したよ!!

高齢者の室内熱中症予防だが、まあ、こんな事は初めてだ・・・・

 

 

 

 

 


童子 その2

2017年07月15日 | 能面

初回から一週間ほど過ぎている。この間はまじめに彫っているから、ずいぶんと進んでいるはず。もちろん慣れた女面と同じような細工でもあって、作業そのものは比較的簡単な部類にはいる。

上は14日の写真だが、顎に残っていた「節」部分を取り除いて修正を施したところ。作業そのものは2日ほど前には終わっている。乾燥も含めて14日と考えればOK。

もともとこの部分には最初から「節」があり、今回はそのまま使って見ようと考えてしばらく様子を見ていた。だが、やっぱり見た目も具合が悪く、やむを言えない事から修正作業に入ったところ。

節の部分を取り除いて、開いた穴へ例の「補修材」で埋め込んでみたのだが、今回は場所も良かった。そのため、単に浅い穴を開けて埋め込んで乾燥させたら、上のようになった。まあ、こんなものだろう。

で、全体像が上の通り。日にちは同じ14日だが、ここに至るまで毎日作業をしていたわけではない。実は、残った材料で他の面を彫っていたという具合。従って、この童子は数日間はこの状態で放置をしていたところだ。ま、作業開始が6日だったものの、ほんの5~6日で全体像が見える段階まできた。もちろん、裏彫りもほぼ出来上がっている。

というあたりで、次にやっていた能面の進み具合は、別のページで書こうかな。

 

 


童子 その1

2017年07月07日 | 能面

いきなり写真を掲載していますが、今回の能面製作は数十種類もある図面の中から、しばらく放置をしていたお面を選んだところ。今回は先生の見本もなく、彩色されたお面の姿が不明だったためにネットで検索し、発見したものだ。本来なら作者の了承を得る必要があるが、勝手ながら使わせて頂いた。感謝。

さて、前から紹介していた「手元にある材料」が女面、あるいは若者の男面しか出来ないサイズだったために、これまでため込んでいた様々な図面の中から、材料に合いそうな図面を探して選んだ。それが上の写真だ。名前は「童子」。実はこれはまだ彫ったことのない面である。若者だ。

この図面は、前の先生から頂いたものだから、もう10年以上も前になるのかな。一度も使わないまま保管していたが、やっと出番が来た。しかも、この図面は10枚以上のパーツが立体的に書き込まれ、初心者でもその型紙に合わせて彫っていけば、立派なお面が出来上がる・・・と言う具合。従って自分も初心者に戻って、丁寧に彫って行こうかな・・

例の通り、材料に図面を載せているところ。細かい数字がびっしりと書き込まれており、各ポイントをその数字の通りに彫っていけば立派なお面が出来上がる・・はずである。もっとも、「数字通りに彫る」事の難しさは、自称「能面師」の自分でも簡単ではないことは百も承知。

上は6日までの作業。作業開始が6日だからその日だ。図面に合わせて顔の周囲と表面を若干彫ったところ。その上にのこぎりで切っていくための位置高さ、深さをマーキングして、表情を彫る作業が始まったあたりかな。額のあたりにはちょっと「節(ふし)」らしき影が見えるが、さてどうしようか。

これは7日の作業結果だが、まあこんな具合。顔の表面の部分をのこぎりで切り出し、ノミで削り取ったところだ。よく見るとなんと、顎のあたりに「節(ふし)」が出たではないか。材料の表面からすぐ下側の、隠れたところに節があったらしいけど、これは最初は見えなかった部分だ。幾らか彫って行ったところで表面に現れた。あれれ・・・だ。

この部分が最初から見えていれば、裏表、あるいは上下を考えてお面の向きを決めたのだが、残念ながら見えなかったために、若干具合の悪い場所に節が来てしまった。うーん。だが反対に、額部分に見えていた節らしきものはなくなった。これは額の切り取った部分と一緒になくなったのだろうと思う。こっちは幸いだったかな。

 

別の話。

今日は七夕だ。70歳過ぎの爺には特に関係のない日ではあるが、昔、勤務していた小学校では七夕集会をやっているだろうし、毎年卒園式の写真を撮っている保育園では、きょうは特に大切な行事でもある。元職員として我が女房もご招待を受けて出かけているところ。