わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

不動 その3

2015年02月28日 | 能面

順調に行っていたと思っていたところ、思いがけないところで失敗を見つけた。両方の目尻のところである。

この部分は、正面図を参考にして上から見たまま、その通り彫っていた。ところが、目尻を側面に入り込んでいた部分まで彫り進めてて見たみたら、どうもおかしい。なかなかうまい説明は付かないが、結局は一部を埋め戻さなければ形を整えることが出来ない・・と言う結果になった。

従って、例の補修材を使って目尻部分をちょっとだけ埋めたのが、上の写真。結局は平面図のままの形を彫ったことで、立体にしたら妙な形になってしまったというあたりか。まあ、失敗作業や埋め戻し作業は、毎回のように行っているから慣れている。これも作業のうちと考えれば、特段気にする必要もない・・・と強がりを言っているものの、本当は「間違いのないように作業をする」のが10年選手だろう。

さて、今日28日は口の部分をちょっとだけ彫ってい見る。4本の牙をうまい具合に残して、このあとは歯の部分、舌の部分を彫り込んでいく作業になる。この程度まで作業が進めば、だいたいの形が見えてくるので、あとは容易だろう。この口部分はあと数日はかかりそうだが、これが終わればいよいよ毛髪部分に入ることになる。

この毛髪部分は、ちょっと大変かも知れない。見本の写真や友人の作った不動の写真をよく見て、間違いのない形に仕上げる必要があるが、ちょっとイメージが沸かないところもあり、慌てて作業を進めると、大失敗をするかも。

と、ショパンのピアノ曲を聞きながら作業は進んでいるのだ。

 

 

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不動 その2

2015年02月23日 | 能面

17日の姿。作業開始から4日目だが、まあこんなものだろう。今回は横からの型紙がないことで、高さが分からない。そのため、かなりの余裕を持ちながらノコを入れて、彫って行くことになった。恐らく、各ポイントもずいぶんと高いままノミを入れているために、形がよく見えないのだ。それでも、過去には2個の不動を彫っているから、それをチラチラ見ながら作業を進めているところ。

上は23日の姿だ。上の写真からすでに1週間ほど過ぎているのだが、それでも何とかここまで来たという具合。これを見れば、ずいぶんと不動の姿が表現されてきているのが分かるので、ちょっと安心したところ。それでも、顔の表面の高さは不明のままなので、全体の形を見ながら各部分を少しずつ修正していかなければならない事には変わりはない。

このあたりは、実はなかなか微妙なところでもある。正面図だけを頼って勝手に高さを決めると、バランスがおかしくなるし、全体の形もおかしくなる。特に毛髪の部分は、いまだに良く理解できていないために、おおざっぱのままだ。そのために、彫り進めるにしてもあれこれ考えながら細かい修正をすることになる。「ああでもないこうでもない。こうかな?」とぶつぶつ言いながら・・・よって時間がかかるのはやむを得ないと考えている。

というわけで、まあ、新年度の能面教室(開講式は4月25日)が始まるまでの時間つぶしと思いながら、作業を進めて行くことになろう。

 

 

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不動 その1

2015年02月13日 | 能面

今月初めての書き込みである。

しばらく課題を考えていたところ、3週間近く経ってしまった。この間、いろいろと考えていたのだが、どうもうまい考えが出なかったという具合。能面教室や能面塾に行って、「さて、次の課題はどうしよう」と思いつつ、日が経ってしまったが、いつまでも放置しておくのも具合が悪い。

ということで、一応は第一候補に「姫猿」と思い、11日に能面塾から材料を入手したところだ。この姫猿は、すでに自分で一個作っており、見本もある。これに間に合う材料にしたので、結構大きめのものだ。

さて、実際に材料を自宅に運び、姫猿の型紙や出来上がっているものを見たのだが、作業がちょっと簡単に見えた。というのも、彫り込みに複雑な部分が少なく、何となく「すぐにも出来そう」な感じがしている。せっかく気合いを入れて彫るのなら、もうちょっと難しい細工が必要な面が良いのかな・・・なんて思いが出てきて、また思考停止に陥った。

さて、2日ほど考えたところ、前に作った面とは若干形の違う能面を発見した。それが下の写真。「不動」だ。

前に作った不動(去年11月に完成したもの)は、毛髪の部分が「渦巻き状」になっていた。今回のは「螺旋状(または波形か)」なのだ。もちろん、これはこれで正しい不動であろう。私の作ったのは、三井記念美術館所蔵の古い不動だから、作者が違えば形も違うという見本かも知れない。

で、2個目(前回)の不動を作っていた時に、「出来具合を先輩に聴いた・・」という話をしたが、その先輩が作った不動が下の写真。

毛髪は螺旋状(?)になっている。この不動こそが「金沢で行われた能面展で入賞した作品」である。これを比べてみると、どうも先輩が見本としたものは、上の写真のようだ。

ということで、今回は先輩が見本とした写真を元に、私も改めて挑戦してみようと言うことになったという具合。ただ、この不動は大変めんどくさいために、2個目が完成したときはさすがにほっとして、「もう作りたくない」と思ったほど。

今日13日の段階。まだ実際に作業は始まっていない。写真を元に「型紙」を起こして、材料に載せてみたところだが、正面図しかないために顔の表面の高さが分からないのだ。鼻の高さ、眉毛の高さ、額の高さ、毛髪の高さなどなど、寸法が分からない。ただ、前回作ったときの図面はあるものの、同じにするわけにも行かず、高さの予測をしながら、全体を見ながら、バランスを見ながら彫っていくことになると思う。

と言う具合で、あえて作業の面倒な「3個目の不動」彫りに挑戦しているところ。

 

 

 

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