わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

姫猿 その3

2013年11月27日 | 能面

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猿の素彫りが終わった。前回から目の部分をきれいにしたり、しわの部分を彫り込んだりと、仕上げの作業を重点的に行った。また、全体的に眺めて、でこぼこを見つけたり表面をきれいな曲線を描くように手を入れた。更には乾燥からひび割れが出来ていた部分に、例の補修材を埋め込んで、出来るだけ見えないように修正した。

特に補修材を使った修正では、ひび割れ部分をV字型に彫って、そこに補修材を充填するという、先輩の手法を今回初めて使った。これまでは単にひび割れ部分に木工用ボンドを埋め込み、乾いたら滑らかにすると言う手を使っていたが、これではひび割れは広がらないものの、ボンドが盛り上がってくるのか、手で触ってもその部分に線状のでこぼこが出来た。この状態を滑らかにした後で胡粉を塗っていたが、ひび割れそのものが彩色後でも表面に出てきていた。完全に埋まっていなかったのだろう。

今回の手法でそれが回避できれば、これからはひび割れ部分の修復は、その手法を取り入れる事にしなければならない。

ということで、当初の予定通り今月中の素彫りが終った。ちょうど今日は能面塾の、他の塾生の活動日だから、午後に出かけて自分の次の課題「きつね」について話をして、出来れば材料や型紙の入手について話をしてこよう。

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猿 その2

2013年11月22日 | 能面

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上は16日の段階。作業開始から2日目だから早いかな。もっとも1日目で顔の輪郭まで彫っていたから、その翌日であればこんなもの。ま、ここまでは順調にいっている。

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ついでに、10月に買ったドリルも今回の作業で初めて使った。裏彫りをする段階で、作業を軽くするために穴を開けるのに使う。10mm木工用ドリル刃でも強力に穴を開けていく力強さはなかなか使い勝手がよい。前のドリルと比べても、その強力さは値段以上のものだろう。

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上は17日の姿。このぐらいになればすでに形も決まってきたので、カラーコピーや先生の見本を参考に細部を彫っていく。もう顔つきもすっかり猿だ。

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作業はどんどん進んでいくのだが、これはもうすでにすっかり猿の顔。その後は目の部分をいくらか細工を進めていくことになるが、更に顔の表面を滑らかにしたのが下の写真だ。これが22日の段階だから作業開始から概ね1週間でほぼ形が出来上がってしまった。これは早い。

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ということで、明日以降は目の部分をきちんと彫っていくことになる。それと平行して、耳の部分もきちんと彫り込まなければならない。更には、ある程度彫っていた裏彫りも、きれいに仕上げる必要がある。この調子でいけば、今月中には素彫りが完成するかも知れない。

次回の能面塾が12月11日なので、それまでは素彫りはとっくに終わるはずだから、その頃には次の課題の「狐」の材料や、型紙を手に入れる必要があろう。猿の彩色は、恐らく狐が完成したあとになりそうだ。猿と狐を同時に彩色をした方がいろいろと都合がよいから。

ということから、猿の素彫りが終わってもしばらくはそのまま放置して、狐の完成を待つ事になれば、ああ、来年の2月頃になるのかな。うーん、ちょっと先の話になってしまった。

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姫猿 その1

2013年11月14日 | 能面

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「猿」だ。10月に完成した3個の能面が終わり、ちょっとの間休んでいたのだが、能面塾があったので、その課題として今回は猿を希望した。

猿にもいろいろあるようだが、今回は「姫猿」にした。と言うことは「婿猿」もあって、こっちは男猿だから余りかわいいとは言えないらしい。だから、かわいい方を作ることにした。この写真はカラーコピーだから、余り参考には出来ないものの、仕上がり具合が分かるから、これはこれである程度は参考になるだろう。

先生も作っており、今回は彩色が終わった「完成品」を一時的に借りてきた。それが下の写真。

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だいぶ前に作ったものらしく、所々がはげ落ちている。が、この程度ならまだ良い方だろう。私が作った能面では、すっかり色あせてしかも部分的に剥離しているものが多い。この理由はよく分からないが、恐らく彩色段階での膠の量に問題がある気がする。薄める割合や重ね塗りの回数など、また、乾燥した部屋に置いていることや冬場はストーブを使うことか、らからから室内で日にさらしているなど、保存環境が悪いことも原因と思う。

ま、今のところはそのまま放置しているので、古い能面はひどい状態になっている。

今回も型紙はある。ただし、毎回のように「不十分な型紙」であり、まるで誰かが手でトレースしただけのいい加減なものだ。だが、これしかないのでそれを元に彫り進めることになろう。

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これが型紙だ。これしかないが、あとはカラーコピーや先生の見本を見ながら作業を進めていくということ。ただ、型紙と先生の見本は形や大きさなどちょっと違っているので、あくまで型紙をメインにして彫っていくことになる。そのため、仕上がりも先生のものとはちょっと違ってくるだろうが、それはやむを得ない。


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能面の完成

2013年11月03日 | 能面

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まずは狸。元の図面もカラーコピーも不十分なまま、、見よう見まねで彫り上げたのは良いが、彩色で結局はよく分からないまま作業を進めた。そのためもあり、全体の色具合は似ているが、毛並み模様や口の中、歯の色などが不十分と思われる色で出来上がってしまった。

これはしょうがない。見本はおろか細かい部分も判別できない正面だけのカラーコピーの限界でもあると思う。従って、きちんと出来上がったとは考えていないので、一応「獣シリーズ」の第一弾という位置づけで終わった感じがした。ま、取りあえずは初めての挑戦だから、こんなものだろうという手応えで終わることにする。

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中将だ。これは3個目だから作りやすかった。また、自分で作った見本や細かい製作工程が書かれた本もあって、製作手順に困ることはなかった。もっとも、これまで作った2個とは若干イメージが違う出来上がりだったが、これはこれで「中将だ!」と言い切ってもおかしくはない。従って、今年度の能面教室での課題は完成したから、あとは来年2月までの教室(6回残っている)では暇になってしまった。この時間はもったいないので、別な面を作ってみても良いのかな?とも思うが、さて、先生はなんて言うだろう。

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最後は「武悪」。これも3個目の作品だ。また、中将と同じように細かい製作手順が示されている本もあって、自分で作った見本と、その参考書を見ながら作っていた。だから比較的迷わずに彩色まで進んで、一応完成したというところ。

9月4日に作業が始まって、今日は11月3日。ちょうど2ヶ月経ったところだが、何とか3個の同時製作の能面がうまい具合に完成したというあたりか。しかし、毎日休まず数時間の作業は楽しかった反面、大変だったところもある。今でも肩が痛い。作業のし過ぎだろう。あぐらをかいて作業を続けるために、膝も痛くなってくる。もっとも、膝についてはほぼ2年間、毎日1時間のウオーキングのおかげで、以前よりは軽く感じているので、これはこれで運動の成果があったと考えている。

ということで、今のところ6日からの教室では、特に作業の予定はない。また、能面塾は13日だから、それまでは能面製作の作業はいったん休憩になるから楽ちんだ。

少しの間、作業を中断していれば、また製作意欲もわいてくるから、次の「猿」に期待をしながら塾がある日を待つことにしよう。

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