わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

子獅子3 その1

2022年05月29日 | 能面

さて、長い間「能面作成」としてブログを立ち上げてきた。しかし、さすがに最近ではいわゆる「気力」も衰えてきており、毎日ある一定した時間を集中して、お面を彫っていくことに「疲れてきたかも・・」という感覚が芽生えてきた・・

ということで、ここ最近では作業時間もおおむね1時間程度にして、「作業に飽きが来ない」程度の時間配分をしながら、なんとか毎日を過ごしているところだ。ということから、何やらお面彫りの趣味もそろそろ終了する時期を迎えているのかな・・なんて、少なくとも「老後の励みだった能面彫り」を自ら消滅させる意識も出てきた現実を、皆さんにもお知らせするところである。

と言う理由を付けて、今回はタイトルの通り「3個目の子獅子」に挑戦したところだ。これについてはこれまで2個を彫っており、「3個を彫ることで自分で納得」の気持ちは以前からあったから、「次に大きめの材料が入手出来たら、是非とも「子獅子」を彫るのだ」という気持ちも以前から持っていたところ。で、今回、大きめの材料が入手出来たことから、それを実行したという説明である。

 

さて、今回の題材は下の写真。ネットから収集した写真だが、この作者の承認を得ているわけではないので、厳密には大変失礼でもある。ただ、同じ能面製作の趣味を持つ私が「これは良い作品だ」と感じ、見本として選んで採用したほどの出来映えなので、お許しを頂きたい。で、これの大きさは縦220mm、幅160mm、高さ100mm ほどの材料に当てはめて、彫っていく事にした。もちろん、1個目、2個目も同様に参考写真にしたものである。

下は13日の写真。作業開始が13日だから、その日にはこの程度で終わらないと「作業時間は1時間」を遵守できないので、まあこんなものかな。

下は15日の写真。上の段階からおおむね2日間、2時間程度経過した姿だ。全体的な形を書き込んで、それに従って彫っていく作業だが、出来るだけ少ない手順で体力の消耗を防ぐことも重要だ。もっとも、同じお面も3個目となれば、この手順にも慣れてくるし要領も決まっているので、進み具合も早いのかな。

下は19日の写真だ。上から4日(4時間程度)の作業時間である。もちろん一度は裏彫りを終えているので、ここまでなら3時間ほどの時間がかかっているのだろう。目の部分や鼻の部分もそれなりに進んでいるのだが、特に口の中の造作は面倒な部分なので、今後はこのあたりに時間がかかってくるハズ・・である。

下はいきなり28日の写真だ。上の写真から9日も経っている。さて、この間どんな作業を行っていたのか・・と言えば、それなりの作業を粛々と続けていたと言うことだろう。こうしてみれば、ほぼ7割から8割ほどの進み具合と考えても正しいのだが、この段階まで作業が進むのには、それほどの時間がかかっていたという事でもある。

よく見ると、下側の牙に修正(と言おうか手直し)した跡が見える。これは、牙の位置を正面と側面から推測して彫っていったところ、どうも位置や形がおかしくなってきたので「参考写真に近くなる、見た目が良くなるように修正をした」という実態でもある。こうしてみれば、今更ではあるが牙の位置づけや彫り込みが大変な作業であるという現実も見える。

この後は眼球の部分や細部の修正を実施することになるが、これも結構面倒な作業であり、それなりに時間もかかるであろう。

ということで、作業開始が13日ならすでに2週間も過ぎたところで8割の完成度なら早い!!たしか2個目は5週間ほどかかって素彫りの完成だったので、それを考えればまだまだ充分な時間的な余裕があるところか。

 

今、ちょっと考えていたが、大きめのお面は今回の「子獅子3」で終わるかも知れない。ただ、手持ちの材料は小さめのものが2個残っており、これは女面や若者のお面に使って、それが終わった時点で「能面製作の趣味」が終了する可能性もあり、今後の余暇の過ごし方を考える必要がありそうだ。

 

うーん。さて、どうしようかな・・・

 

 

 

 

 

 

 

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乙 その5

2022年05月13日 | 能面

しばらく作業は中止をしていた。これは「作業に疲れた」からではあるものの、実は本当の理由は他にある。この理由については特に報告はしない。

 

で、今回の課題は「乙(おと)」だ。これについてはキチンとした理由があるわけではない。もっとも、それなりに理由を付けるなら「余った材料片を継ぎ足して、何かに利用出来ないか」というあたり。ただ、この半端な材料はずいぶんと前から手元に置いていたもの。その理由は「次に彫るお面で部分的に不足していた場合、継ぎ足して使っても良いのかな」的な発想で、残していたものだ。今回はその理由を生かして「単に暇つぶしで彫ってみよう」的な理由なので、それほど重要なことではない・・

 

で、上の説明を表したのが下の写真。3個の切れ端を木工用ボンドで繋いだところだ。いずれも全く別なお面を彫ったときに切り取った「余りもの」だ。これを上手に接合したところ、こんな形になった。結果、大きさが違う部分を生かして、これに見合ったお面を彫ろうとしたとこと、結果的に「乙」になった・・と言う具合。更には、乙はすでに4個を彫っており、今回は失敗しても惜しくはないという気持ちから。ま、適当な時間つぶし・・的な感覚で作業を開始したというあたりだろう。

で、下は4月30日の写真だ。これは接合が完了したところなので、実際の接合作業を始めたのは29日かな。従って、彫り始め作業開始は30日からになる。

下は同じ日なので、上の状態から型紙を当てて周囲を切り取ったというところ。

これも30日の写真だ。表面をちょっと切り取ったと言うあたり。

で、下は5月1日の写真だ。一日で大まかな形に彫り上がっており、しばらく作業を休んでいたこともあって、作業の進み具合は順調かな。

さて、下は4日だ。さすがに上の写真から4日も経てば、このぐらいに進むという証明でもある。もちろん裏彫りは3回ほど終わっているはずなので、その作業時間も含めれば実質3日程度でここまで進む・・

さて下は11日の写真であり、これで素彫りが完成となる。もちろん、上の状態から一週間ほど経っているから、それなりに細かい作業は続いていたと思うものの、元から「出来具合には関心が無い」お面でもある。

結果的にはそれなりに出来上がったのだが、継ぎ足した部分ははっきりと見えるし、乙のお面の教則本に掲載されている図面とはかなり違った出来上がりとなった。もっとも、継ぎ足し線はきちんと「彩色」を施すと消える・・事になっている・・はずなので、それほど心配はしていない。これも彩色のテクニックだろう。

上は過去に彫った「乙」だ。今回の継ぎ足し材料でこの程度に仕上がるなら、これはこれで良し・・としなければ。

 

 

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