わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

帯喰い2 その3

2021年04月25日 | 能面

今回は「帯喰い2」のカテゴリーだが、これまで彫っていたお面の彩色が始まったので、それについて若干の報告をします。

今回は7個のお面の同時彩色という位置づけの作業なのだが、実際にそれを始めたところ、どうも「同時進行」は難しいことが判明した。それについては次の部分で個別に紹介します。

1 お面の裏側に工芸漆を塗る。

これについては「同時進行」は可能だった。理由は「同じ色で塗ることが出来る」ために、7個を同時進行しても支障がなかったため。工芸漆の茶色と黒を混ぜて、濃い茶色を作った。3度塗りである。18日の作業結果だ。ただ、後で思い出したのだが、実はこの作業の前には「とのこ」での目止めが必要だったのに、すっかり忘れていた。いやはや、後期高齢者の実態・正体が見えたぞ。

2 下地塗り。

実は、この部分についても「1」項と同じように「同じ色で塗ることが出来る」から、7個を同時に塗ったという具合です。この部分は胡粉と膠(にかわ)を混ぜたもの。下地塗りなので、一度塗りだ。下は19日の結果。

3 それ以降の彩色作業について。

これはさすがにお面の種類毎に行った。理由は「それぞれに決まった色で塗る作業が必要」であり、そのため、個別に必要な色を作って作業を実施した。これは20日の写真だが、似たような色だったから「若女」「こべしみ」に必要な色をを同時に作って、塗っている。

最初に仕上げたのは「若女」で、下の写真。出来上がったのは21日あたりだが、ほぼ完成の状態だ。ただ、古色を付ける作業はまだ行っていないので、実質的な完成は、まだ先になる。

下は24日の写真。このお面(小べし見)は結構手間がかかる。まして2個同時に彩色作業を進めていたことから、3日ほどかかった。こうしてみると、1個にも結構な手間がかかっていることが分かる。それが2個だから、ま、しょうがないかな。この時点でほぼ完成しているものの、古色やすすによる陰影が終わっていないから、まだ完成ではない。

さて、下は「鬼」だが、24日の結果だ。眼球や歯を金色にしている。前に彫った3個の鬼では、歯は白色のままだったが、今回はあえて金色を使った。

上から更に作業を進め、下は今日25日の姿だ。ほぼ出来上がってはいるものの、これまで紹介したように「すす」での陰影付けや古色はまだ施していないので、完成度は90%程度だろう。

と言う段階まで進んでいる。18日頃から始めた彩色だが、これまで4個の彩色が終わった。残りは3個だが、この残っている「帯喰い2個」と「獅子口」が面倒なのだ。実は手間が倍以上もかかりそうな気配なので、彩色作業を明日以降も続けるにしても「いや、めんどくさいな」という気分もあり、うーん。

 

さあ、気合いを入れて元気になろう!!

 

 

 

 

 

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帯喰い2 その2 

2021年04月12日 | 能面

帯喰い2もそろそろ終盤戦だ。前回も書いたように、大変な手間のかかるお面のようなものだが、一個目でも書いたとおりになった気配。

もっとも、材料にもその責任があるが、素直に彫刻刀が進まない。まあ、木材の「逆目」「順目」などはずいぶんと承知をしているつもりだが、逆目で彫刻刀を当てると、その部分が「引っかかる」のではなく、「割れてしまう」だけではなく取れて(はがれて)しまうのだ。そのため、細かい部分では取れてしまった細かい部材を木工用ボンドで接着しつつ補正し、作業を続けたりしている。こんな事は初めてだ。

さて、文句を言っても始まらないので、その1の続きを。

下は6日だ。口の中を彫っているが、牙の位置が難しい。正面と横から見た位置が全く違うので、それを見越して牙の位置・場所を決めることになる。まあ、20個以上も彫った牙のあるお面はすべてがそうだから、ずいぶんと経験したつもりだが、未だに「あれ?どうだったのかな」なーんて。

上の作業から更に進めたところ。おなじ6日の結果だが、歯や牙の位置も決まってわかりやすい。

下は9日。上の写真から3日も経っているものの、口の内部は裏側まで貫通しており、歯の位置も決まっている。また、鼻の穴も貫通しているし、これらの作業のために3日もかかったと言うことでもある。それほど手間がかかる作業箇所なのだ。

さて、下は一度ヤスリがけをして表面を滑らかにしている。また、前に作って保管していた「耳(らしい)」も取り付けてみたが、この時点でやっと帯喰いらしい形が出来上がったと言えよう。これは12日の写真だが、ここまで来れば完成度は85%程度かな。

で、上の写真からよく分からない部品をはめてみたのが下の写真。この部品は一個目のものだが、まだ固定していないから自由に動く。それを試しに2個目に付けただけ。なので、2個目のお面にも同様の部品を用意する必要があり、今は作成中だ。

今日は12日だが、予定では14日の能面塾の日には8割方の完成と予想していたものの、今の段階でも85%なら、14日には90%程度の完成度になる気配だ。

いずれにしても完成期日があるわけではないし、作業を急いでいるわけではない。単なる日常の日課としての作業であれば、ゆったりと作業を進めて、健康管理を最重点で毎日を過ごしましょう。

ということで、これが完成したら、いよいよ6個同時に彩色に入るつもり。

 

 

 

 

 

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帯喰い2 その1

2021年04月02日 | 能面

で、4月に入りブログを更新した。それが下の通り。

結局は手持ちの材料に合わせて、同じ「帯喰い」を彫ることにした。手間がかかることは承知のうえ。また、材料も「良質」とは言えない物なので、この件についても充分承知をした上での課題の決定だ。だから決して無理をせず、のんびりを日常を過ごす「暇つぶし」が、今回の課題の原点と言うこと。

下は3月22日の写真だが、実は20日から作業を始めている。このあたりはまだノコとノミだけで作業をしているから、材質の影響は受けない。

下は3月24日だ。このあたりでは彫刻刀を利用しているために、硬い材料の影響が直接腕や肩に響いてくる。良く研いだ彫刻刀でもスパッと切れないのだ。そのため、妙な方向に力を入れるようになり、肩や腕、あるいは手首などに余計な力がかかって、その分、筋が痛む結果になる。

今回も頭部や側頭部、あるいは頬の部分に渦巻き状の模様が12個もある。これを慎重に彫っていくのだが、この部分だけでも大変な作業なのだ。一日で少しずつ彫っていくので、かなりの時間がかかる予定。

下は頭頂部と側頭部の渦巻き状の部分だ。3月28日の写真だが、作業開始からすでに一週間以上が過ぎているところ。いや、すでに身体のあちこちが痛くなってきている。特に右側の肩や腕が痛いぞ。

さて、下は4月2日の頭頂部と側頭部の姿だ。ただ、この部分だけで5日間がかかったわけではなく、頬部分の左右にある渦巻きも若干なり手を加えていたから、時間がかかってしまうのは仕方がない。

下はその、頬部分の渦巻きの様子だ。これは左側だが、4月2日に仕上げている。もちろん仕上がりではなく「一応の型を彫っている」程度の認識なので、まあ、この程度か。右側の作業は明日以降になるので、それはそれで楽しみでもある。

と、ここまで来るのに作業開始から10日以上はかかっているが、それでも一個目よりは若干早いかもしれないかな。

 

まあ、急ぐつもりはないとはいえ、しいて言えば14日には先生の能面塾の作業日があり、その頃には一応8割程度の完成を迎えられたら良いのかな・・程度。

 

 

 

 

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帯喰い その4

2021年04月02日 | 能面

時間が経ったが、この面倒なお面(もどき)も素彫りが終わったので、紹介します。ただ、3月の中旬で終わっていたのだが、その次に彫るお面をどうしようかと考えつつ、ブログ更新をためらっていたので、時間が経ったというあたりで了承してください。

下は口の内部を裏側に貫通させ、そこに「何かは良く分からないが参考写真にある似たような物を作ってはめ込んでみた」ところだ。3月14日だ。

上の写真から細かい仕上げを施して、素彫りの完成あたりまで進めたところが、下の写真だ。こうしてみれば、参考写真と同じように見えるものの、実は細かい模様や形が同じではない。事実、かなり違っている部分もあるのだが、なんと言っても実物がないので、写真で見える範囲から想像をしつつ、仕上げたというあたりだろう。

結果としては「まあこんなものかな」程度の理解で、納得するしかないから、あとは色をつけたときの仕上がりを期待しよう。だだし、今回の参考写真では色が付いていないので、ほかのネットを検索しようか・・・

と言うあたりで、一応は上の写真を撮った3月17日を、素彫りの完成日としたい。

で、次は・・・

 

 

 

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