わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

明星観音2 その6

2018年07月27日 | 能面

前回の書き込みからすでに2週間が過ぎた。この間もほぼ毎日の作業が続いており、それなりに仕上げている段階でもある。ただ、細工が細かいこともあってなかなか前に進まないのだが、これはやむを得ないことでもある。とにかく、宝冠部分にはきちんとして図面や写真もなく、、妄想的なところもあったために、余計に時間がかかった。また、頭髪部分は作業自体は単純ながら、作業が細かいことで時間がかかることもあり・・というよりは「時間がかかるのが当たり前」の部分を進めているから、まあ、こんなものだろう。下は24日の写真だ。

上は前髪と脇の髪を彫ってみたところ。この毛髪の間隔はおよそ1mm程度だ。いやまちがった。2.5~3mm程度だった。それでもお面に3mm間隔の溝を多数彫ることは難しい。なんと言っても彫る相手は「木」なのだ。そこに良く切れる彫刻刀で等間隔の細い溝を数十本も彫り込むこと自体が大変。まして平面ではなく曲面の多いでこぼこした木の表面に・・だ。これを左右の両側に彫ったのが上の写真だ。

上の写真は頭部の毛髪を表現したところ。26日の写真だが、この部分だけで丸2日かかった。もちろん左右に同じように彫っているが、この部分は間隔をちょっと広げて4mmほどなので、前髪よりはいくらか作業がやりやすかった。それでも本数は片側35本だから、両側で70本の溝を掘ったことになる。彫刻刀をわずかずつに、かつ適度に力を入れてずらして切り込みを入れていく作業が続くのだ。手首が痛くなるのも当然かな。

さらに、正面の毛髪と髪飾りの一部を彫ったところだが、この段階でも気がついた修正部分はその都度、手を加えている。そうしなければ往々にして見落とすことが多い。ま、高齢者なら仕方がないのかな。

全体的な形は上の通り。顔の表面はここ1ヶ月ほどはほとんど変化はない。これらの多くの時間は髪飾り(宝冠)や前髪、高く結い上げた頭の髪のでなどに費やされており、しかも細工が細かいことも相まってやたら時間を費やしていた。

たしかにこの状態を見る限りでは、当初予定していた「今月中に素掘りの完成」などはとても間に合わないし、まだまだ修正する箇所はたくさんある。従って「8月中になんとか」という程度の延長もあり得るのかな・・・なんて勝手に考えている。まあ、早くてもお盆あたり、きちんとした修正を行って満足する仕上がり程度にするなら、あるいは8月いっぱい・・なーんてね。

上は27日の結果である。全体的に見ると顔の表面以外はまだサンドペーパーもかけていないから、余りきれいではない。それでも全体が見えてきたことから、今後はまだ彫っていない髪飾りの残り部分や、耳たぶの部分、あるいは頭部全体にサンドペーパーを使って滑らかにしつつ、修正を行うことになろう。

 

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明星観音2 その5

2018年07月14日 | 能面

前回のレポートから一週間が経った。通常であれば作業はかなり進んでいる時期でもあり、そもそも作業開始からほぼ1ヶ月程度なら、完成していてもおかしくない期間でもある。ただ、今回は前述の通り、作業工程が細かいのと、きちんとした図面もないので、試行錯誤を繰り返していた。結果、作業期間に関わらず、意外と前に進んでいない。

上は8日の様子だ。継ぎ足した部材に書き込んだ図形に沿って、慎重に彫り進んでいるところ。ただ、細工が細かいのでノミで大胆に彫っていくという手順が出来ない。足した材料が割れてしまうから。そのため、彫刻刀だけで書き込んだ線に沿ってちびちびと彫り、同時に写真を見ながら形を整えていく作業が続く。これが大変。力を入れるから、肩、手首に負担がかかり、これも大変なのだが・・・

10日の結果だ。髪飾りの上の方も彫ってみたところ。ただ、要するに写真だけを参考にして冠(かんむり)を書き込んでいるので、この形状、彫りが正しいのかの判断は出来ていない。従って、単に写真に似せて彫っているだけなので、作業の後にじっくりと確かめると、どうも「あれ、違ったかな」と見えてくるのだ。

上は13日だが、この写真でもわかるとおり、余り進んでいないし、特定の部分だけに結構時間がかかっていることがわかる。これもきちんとした図面や様々な方向から撮った写真がないためだろう。また、結い上げた頭髪の形も違うようだ。この頭髪は、実は単なる束ではなく、輪っかになっている気配。それが参考にした写真上では判別出来なかったので、単純に束状にしたが、よーく見ると輪っかにして結い上げているらしい。

家の前にあるお寺には、大きな石造りの観音菩薩像がある。これの頭部を写真に撮ってよく観察したら、「頭髪は輪っか」だった。うーん。最初から気づいていれば、また違った頭髪の形にして彫った・・のかな。

家の前のお寺にある観音菩薩像。

頭部の髪型の様子。頭頂部は1本の束ではなく「輪っか」になっているのがわかる。

 

これでも毎日の作業結果だ。右肩や腕、あるいは手首なども相変わらず痛みが続いている。そのため、一日の作業時間も最大2時間以内として実行しているので、まあ、こんなものだろう。

この進み具合で行くと、さすがに今回は7月で終わるという当初の予定が狂って、8月にずれ込むかも知れない。ただ、いつも書いているように「完成期限が決まっている」わけではなく、単に趣味をこなしているだけなので、いつ完成しょうが良いのだ。

2個分の材料を使った観音様なら、2ヶ月かかっても良い・・・というあたりかな。そうなれば、あと1ヶ月ほど期間に余裕が出来るから、暑さに負けずにのんびりと続けて行こう!!!

 

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グラフィックカードの増設

2018年07月08日 | 能面

タイトルの通りだ。

5月に新らしく組み立てたデスクトップパソコンだが、今のところは順調に稼働している。このパソコンの使用目的はメイン機の予備という位置づけであることから、当初からオンボードグラフィック(いわゆるCPU搭載のグラフィック機能)を利用しており、そのままになっていた。もちろん、メイン機の利用目的はブログの公開やメールの受信、あとはWEB閲覧程度である。

そのほかでは、地域活動の事務局なども担当しているから、それらの回覧や案内なども作成していた。この部分は主に「一太郎」だ。まあ、一瞬「エクセル」なども使ったり、あるいは年賀状ソフトなども利用していたから、言ってみれば単に2Dの世界の範囲。従って3D部分を強化する必要はない。

メイン機もそのような使い方をしているので、こっちは最初からCPU搭載のグラフィック機能だけで間に合っていたし、それでも不便はなかった。なら、予備機でもその構成でOKであろう。

ま、理屈から言えばその通りだが、ここは恐らく「最後のパソコン組み立て」になるはず。というのも、なんと言っても高齢者なので、今後はそんな元気もなくなる・・・

と、考えたわけではないが、せっかく新しい規格のパソコンを組んだついでに、ちょっと奮発して3D機能を充実してみよう・・という具合。で、選んだのが下の写真だ。

見たとおりMSIのグラフィックボードだ。搭載しているチップは「GEFORCE GTX1050Ti」というもの。軽いゲームならサクサク動くという製品らしいが、価格も安めだし、この程度でいいかな。

https://www.msi.com/Graphics-card/GeForce-GTX-1050-Ti-4G-OCV1/Overview

上はケースに組み込んだところ。単純にPCIスロットに差し込めばそれで終わり・・なのだが、実はスロット後部のストッパーの扱いで戸惑ったのも事実。

過去のほとんどのマザーボードでは、このストッパー部分を持ち上げてから、グラフィックカードを差し込んでいた。その知識のまま今回もストッパーを持ち上げて、カードを入れようと試みたのだが、なかなか入らない。で、何度かやっているうちに、ストッパーを下げたまま差し込んだら、なんと、すんなりと入ったのだ。あれあれ、うーん。ま、いいか。

で、うまい具合にカードの差し込みが完了したので、ディスプレィケーブルを接続して慎重に電源部のスイッチをオン。マザーボードのLED点灯を確認したので、おもむろにケースの電源スイッチを入れた。ケースファン、CPUファンの回転を確認、グラフィックカードのファンも回転している。よしよし。

数秒間待っていたらディスプレィにBIOS画面が表示され、その後にWindows10の画面も表示されたので、カードの増設は完了した。

当初は、グラフィックカードを増設した場合、BIOSでマザーボードからの画像出力を停止し、グラボから画像を出力するように設定する必要があるのではないか・・と考えて、いろいろ情報を探っていたのだが、今回はその必要もなく、そのまま画面が表示された。いや、最近のパーツは進歩して、ずいぶんと楽になったものだ。

さて、せっかく3D機能が大幅に改善したのだが、その恩恵は・・・といえば、今のところ「ない」。そりゃそうだろう。オンボードのグラフィック機能でも十分間に合っていたのだから、3Dの出番は今後もないと思う。

グラボ増設後の稼働状態は、今のところ順調である。

いやはや、今回のグラボ増設は、使用目的を考えない、単なる自己満足だった・・・のかな・・・でした。

では。

 

 

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明星観音2 その4

2018年07月07日 | 能面

7月に入りすでに一週間。この間も結構まじめに観音様彫りの作業を続けているが、手間ばかりかかっており、なかなか前に進まない。もっとも、これも最初から承知していたところなので、あえて文句を言っているわけではない。いや、これは文句かな。ただ、素掘りの完成予定はまだまだ3週間以上も先であり、今の段階では余裕?でもあろう。

これまでは一個の材料を中心に彫ってきた。また、ある程度の形も見えてきたので、不足をしている頭部の上側に追加の材料を継ぎ足し、全体を見ながら形を作って行った方が良いと考えて、その作業を行ったところ。6日の午後から行った。

上は継ぎ足したところだ。余分に入手していた材料を頭上に載っけたのだが、単に木工用ボンドで貼り付けただけ。ただ、2個の接合部分の仕上げがいまいちなので、ぴったりと接合が出来ないため、隙間が出来た気配がある。また、2個の材料が同じヒバ材なのか、あるいは別の種類か不明だ。事実見た目も違うので、恐らく別の種類の材料同士を結合したのだろうが、これはやむを得ない。継ぎ足し材料がこれしかないので、それを活用するしかないというあたりかな。

上は結合した全体の姿。こんな具合に不足分を継ぎ足したところ。このまま一晩過ごして、いよいよ7日から次なる作業を始める。

継ぎ足した部分を違和感のない程度にのこぎりで切り取り、さらには彫刻刀で本体の形と合わせる。その後に写真や図面を見ながら、足りなかった頭頂部の冠(かんむり)部分の文様を書き込んでみたところだ。ただ、写真でも形がよく判別出来ないので、「まあこんなものだろう」という程度の想像を含めて書き込んでいる。だから、恐らく本物とはずいぶんと違っていることは承知して欲しい。

これは裏彫りの具合。左側が頭頂部で右側はあごの部分に当たる。全体の長さは39cmになった。一般的なお面は長さは22cm程度で十分だから、この観音様はずいぶんと大きなものになる。

という具合で、今後は継ぎ足した頭頂部の彫刻をすることになるが、実はこれも大変な作業なのだ・・・

 

 

 

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明星観音2 その3

2018年07月01日 | 能面

ここ一週間ほどは手間のかかる作業を行っていた。まあ、この手間は、わざわざ望んでいたことだから特に文句は言わない。

もともと容易な作業なら前作の「小面」などでやっており、それの後釜として面倒な作業が必須の「観音様」を彫っている。だから、いまの段階の作業を含めて、この7月いっぱいをかけて素掘りが終わるという計画でもある。従って、急いで作業を行う必要はない。

と、なんだかんだと御託を並べているのだが、いや本当に面倒な作業がここ一ヶ月も続くのかな・・・なんて考えた場合、ちょっと気力が失せそうだ。

話を前に進めていこう。下の写真はいよいよ、その面倒な部分を掘り始めている場面。6月24日の姿だ。これだけでも数日がかかっているほど。とにかく、きちんとした図面がないことから、実際に彫りながら写真と見比べ、おかしな状態にならないように気をつけて、慎重に撮り進んでいる。ところが・・・

実は、上の場面では正面からの写真を参考に、線を書き込んでいる。それに沿って彫っていたところ、どうも横から見た形とは若干違っている気配がある。特に「冠(かんむり)」部分の高さが不明なので、正面図だけを参考に彫ると冠の飾り部分の奥行きがよくわからないのだ。従って高さや形状を想定しながら彫って行くのだが、結局はよくわからないまま彫っていくことになる。そこに失敗の原因もあるようだ。

上の写真も「正面図」だけを参照して掘り進んでいるから、横から見た冠の形状や高さ、奥行きなどに具合が悪い部分も出てきているらしい。それでも、なんとかして写真(参考にした観音様)に近づけるべく努力をしているから、そのあたりを評価して欲しいところかな。6月27日の結果だ。

上は7月1日の段階だ。下の顔の表情はそのままで、現在は主に髪飾り(冠かな)に集中をしているところ。

上にも書いているように、作業が大変であることには変わりはない。一気に彫り進むのではなく、ちょっと彫って寸法を確認し、ちょっと彫って形を整えていく。まずは大まかな形に仕上げた後に細かい修正を行うつもりなので、とりあえずは全体を見ながら線を引いたところを徐々に彫り上げていく作業がこれからも続くことになる。

この後は、両方の耳の部分やもみあげの部分などに集中して、作業を進めて行くが、実はこれも大変な作業なので、気合いを入れつつ腰痛を心配しつつ、ウオーキングも実行して体調管理を実行しよう!!!

というあたりでした。

 

 

 

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