前回の書き込みからすでに2週間が過ぎた。この間もほぼ毎日の作業が続いており、それなりに仕上げている段階でもある。ただ、細工が細かいこともあってなかなか前に進まないのだが、これはやむを得ないことでもある。とにかく、宝冠部分にはきちんとして図面や写真もなく、、妄想的なところもあったために、余計に時間がかかった。また、頭髪部分は作業自体は単純ながら、作業が細かいことで時間がかかることもあり・・というよりは「時間がかかるのが当たり前」の部分を進めているから、まあ、こんなものだろう。下は24日の写真だ。
上は前髪と脇の髪を彫ってみたところ。この毛髪の間隔はおよそ1mm程度だ。いやまちがった。2.5~3mm程度だった。それでもお面に3mm間隔の溝を多数彫ることは難しい。なんと言っても彫る相手は「木」なのだ。そこに良く切れる彫刻刀で等間隔の細い溝を数十本も彫り込むこと自体が大変。まして平面ではなく曲面の多いでこぼこした木の表面に・・だ。これを左右の両側に彫ったのが上の写真だ。
上の写真は頭部の毛髪を表現したところ。26日の写真だが、この部分だけで丸2日かかった。もちろん左右に同じように彫っているが、この部分は間隔をちょっと広げて4mmほどなので、前髪よりはいくらか作業がやりやすかった。それでも本数は片側35本だから、両側で70本の溝を掘ったことになる。彫刻刀をわずかずつに、かつ適度に力を入れてずらして切り込みを入れていく作業が続くのだ。手首が痛くなるのも当然かな。
さらに、正面の毛髪と髪飾りの一部を彫ったところだが、この段階でも気がついた修正部分はその都度、手を加えている。そうしなければ往々にして見落とすことが多い。ま、高齢者なら仕方がないのかな。
全体的な形は上の通り。顔の表面はここ1ヶ月ほどはほとんど変化はない。これらの多くの時間は髪飾り(宝冠)や前髪、高く結い上げた頭の髪のでなどに費やされており、しかも細工が細かいことも相まってやたら時間を費やしていた。
たしかにこの状態を見る限りでは、当初予定していた「今月中に素掘りの完成」などはとても間に合わないし、まだまだ修正する箇所はたくさんある。従って「8月中になんとか」という程度の延長もあり得るのかな・・・なんて勝手に考えている。まあ、早くてもお盆あたり、きちんとした修正を行って満足する仕上がり程度にするなら、あるいは8月いっぱい・・なーんてね。
上は27日の結果である。全体的に見ると顔の表面以外はまだサンドペーパーもかけていないから、余りきれいではない。それでも全体が見えてきたことから、今後はまだ彫っていない髪飾りの残り部分や、耳たぶの部分、あるいは頭部全体にサンドペーパーを使って滑らかにしつつ、修正を行うことになろう。