わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

若乙 その5

2015年04月30日 | 能面

完成した。今日の作業部分は毛髪を書き込むだけであり、作業量としてはせいぜい1時間以下である。従って毛髪部分、眉毛、目の中の黒い部分と歯を黒く塗ったところで、完成となる。ただ、この時点で失敗したところを発見した。

なんと、まぶたが一重しかない。本当は二重まぶただったのに、それを彫るのをすっかり忘れていたというところ。そのまま彩色も終わって、最終段階の黒い部分を塗っていた時点で発見したために、そのままにした。ただ、この状態から二重まぶたにしても、それは可能である。が、それをやめた。理由はたいしたことではない。「まあいいっか」だ。

「次に同じものを彫るときには、気をつけよう」程度の認識で、今回の若乙が完成したという具合。

ついでに「不動」も完成した。この素彫りは3月31日に終わっており、そのまま放置をしていたもの。これを彩色して完成に導いたのが上の写真だ。もちろん、見本の写真や、友人が作った作品例を参考にしていたのは確かだが、こうして完成してみればずいぶんと違う。

しかし、それはそれ。他人が作った不動と全く同じものが出来るわけではないことは、もちろん充分承知をしており、これはこれで「自分の作品」だ。そう考えれば、これはこれでうまくできたと考えて、満足しなければならない。

ということで、余り細かいところを気にすること事態が、無駄というあたりだろう。これらの能面は売り物でもないし、全くの自己満足の世界だから、自分が納得すればそれでよろしい・・・・

一段落したので、5月中旬までは能面作業の予定はない。ただ、その間をぼーっとしていることも少し具合が悪いだろう。それらを考えたときに、今、手元にある材料を使って、何かを作ろうか・・・などと考えてしまうのではないか・・・なんて気もするが。

 

 

 

 

 

 

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若乙 その4

2015年04月29日 | 能面

彩色に入っているところ。2個の能面を同時に彩色しているために、こんな具合である。もともと女面はのっぺりしているから、彩色でも簡単な部類に入るのだが、もう一方の「不動」は、若干面倒なところがあって、これまた大変なところ。

若乙は、肌色に黄土色を混ぜて、幾らか落ち着いた色に仕上がっている。ただ、見本の写真はもっと濃い色であり、ちょっと違って見える。が、あとで古色を使って、古さを出す必要もあるために、今のところはこのままでも良いだろう。また、不動は深い青色、と言うよりは濃紺、あるいは群青色かもしれない。がしかし、その色を出すのは大変なのだ。

というのも、そもそも、真っ白な胡粉に色を混ぜて濃紺を出すこと自体が難しい。混ぜる色にしても水彩の濃紺を入れているのだが、下地に真っ白が入っているから、求める色にはならない。従って「それらしい色」を作ったあとに、幾らか別の色を混ぜつつ似たような色に仕上げるという手段なのだ。

毛髪は金色にしている。もっとも、これが正しいのかは分からないが、誰かの意見もあって、その色にした。赤い部分は「弁柄」を使っている。これも写真などを見て決めているが、はっきりした色は分からない。いずれにしても、見本や写真だけでは現物の色が良く分からないのが実情なので、本物に近いと思われる色を使う事しかできないのだ。

若乙に紅を引いてみたところ。今日は29日の祝日だが、このあとは黒、実際は墨(墨汁)を使って毛髪や歯、目の中などを書き込んでいくと完成する。実際は一日あれば良いので、うまく行けば4月中に完成するだろう。

 

 

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若乙 その3

2015年04月20日 | 能面

18日。顔の表面をきれいに磨いて、口の輪郭や目の具合を確かめる。子供が笑っているような表情が出ていればOKだ。

これを見る限り、概ね子供が笑っている。目を細くして、目尻が下がっている表情は、まさしくその通りだろう。もちろん、参考にした見本も笑っているから、その通りに彫ればそうなる。が、いわゆる「彫る人に似る」という話もあるようで、それを信じれば私も心穏やかな人物になる・・・のかな。

もう少しで作業開始から2週間だ。で、完成度は8割ほどか。もちろん、裏彫りはほぼ完成しており、このまま進めると、なんと素彫りは今週中にも終わってしまう。その後、あの「不動」と一緒に彩色を始めるとしても、そう日数がかかるとは思えない。

従って、余り早くに作業を終えてしまえば、また能面塾の次の課題を考えなければならないために、少し作業はゆっくりと行おうかな・・・

 

 

 

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若乙 その2

2015年04月15日 | 能面

ちょっと彫ってみたところ。顔の周囲と目の部分のくぼみあたりを彫り、目鼻、口の位置を確認するために書き入れてみた。こうしてみると、何かかわいらしいものが出来る予想もするので、子供の顔立ちを想像しながら彫っていこうか。

下は15日の姿だ。

作業開始から約一週間ほど経ったが、その間にずっと作業をしていたわけではない。選挙や病院へ行く時間などもあり、2日ほどは全く作業が止まっていた。特に国政選挙では、投票所の立会人をしていることで、朝7時から夜8時まで家には不在。

ま、少し作業を中断することで、彫る意欲が沸いてくるという部分もあるから、あまり根を詰めて作業をすれば良いというものでもない・・・というあたりか。

で、このあたりまでもまだ可愛い表情が見えているから、このまま作業を進めていく事になる。

 

 

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若乙 その1

2015年04月09日 | 能面

新年度に入った。と言っても、別に仕事があるわけではないから、例の通り「趣味の世界」で毎日を過ごす事になる。

さて、今年度の新しい課題が決まった。これは「能面塾」での課題であり、「能面教室」はまだ活動が始まっていないから、パスなのだ。

で、これは「若乙(わかおと)」である。いわゆる「おたふく」を能の世界では「乙(おと)」と呼ぶ。この「乙」も作者によって、様々な形があるようで、私もこれまでは違う形の「乙」を数個彫っている。

今回は、この「乙」の若者バージョンであり、名称もわざわざ「若乙」となっているところ。ただ、年齢的には小学生の児童あたりかもしれない。従って、前回の彫り方とはちょっと違うが、大筋では同じであろう。

材料に型紙当てたところ。4月9日から作業に入る。ただ、この型紙は正面図だけだ。側面図はないので、先生が彫った見本(最初の写真)を側面から写真に撮って、それを元に側面図を書いた。ま、とリあえずは自筆の図面だが、その程度でも充分役に立つからOKだろう。

気合いを入れて、今日はここまで進んだという具合。この、顔の周囲を切り取る作業は、実な結構大変なのだ。もちろん、のこぎりで周囲を切り取り、そのあとは切った面をナイフできれいにしなければならない。ノコでの作業やナイフでの作業も、十分注意をして怪我のないように作業を進める。

さて、不動はどうした?

きのう8日に能面塾に出かけ、先生や先輩に点検をしてもらったところだ。若干の指摘はあったものの、おおむねOkの気配。従って、彩色に入っても良いのだが、一個だけ彩色を始めるのは効率的ではない。そのため、この「若乙」の素彫りが完成したら、2個を同時に彩色を始めたい。それで、不動はそのまま放置をしているところ。

 

 

 

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