わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

別当2 その4

2018年03月23日 | 能面

上の写真は今日23日。いわゆるもみあげ部分と顎の部分の髭はまだ付けていない。穴も開けていないが、位置は決めてある。

前回の1個目では、この髭の間隔が「ちょっと狭かったかな?」と思っていた。と言うのも、穴を開けていたときに隣の穴と接近しすぎて、穴の周囲が欠けてしまったところがあった。穴の大きさは恐らく2.5mmだったし、穴の間隔はたしか5mmだったと思う。それが原因と考えたことで、今回は穴の間隔を広く、7.5mmとしたところ、若干の「間抜け」な感じになった。

あれこれ考えて、穴の間隔はもみあげ部分を5mmに戻し、あごひげ部分は7.5mmに印を付けた。ただ、この通りに穴を開けるかは、今のところ不明。このまましばらく様子をうかがって、対応しようと思っている。

正面からの全体像だ。数日前から金属やすり、紙やすりなどを使って表面を滑らかにして、素彫りの仕上げを行ってきた。これで一応は「素彫りの完成」だ。

今後は彩色を行う事になるが、これは時期未定。女面の材料も2個分残っている。これを使い切ってから、彩色をする事になるはずなので、まあ、5月に入ってからかな。

 

 

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別当2 その3

2018年03月19日 | 能面

いよいよ「別当2」も佳境に入ってきた。前回の紹介からいくらも経っていないものの、作業は順調に進んでおり、仕上がりに近づいてきている。それは次の通り。

上は額(ひたい)の部分を彫っているところ。13日の写真だが参考にしているコピーを丹念によく見ていても細部がはっきりしない。従って、自分の考えで形を決め、そのまま彫り進んでいた。おそらく大筋では形も合っているとは思うが、なんと言っても参考にする「実物」がない事で、詳しいところは不明。

16日の写真。主に口の内部を彫っている。ただ、1個目の時も書いたが、口の内部が狭く彫刻刀も内部の奥まで入らない。従ってちょっとずつ進めているから、この部分で意外と作業時間がかかっていた。もっとも、同時に鼻の形や他の部分なども微調整を行っているから、作業時間の全部を口の中に投入しているわけでもないところ。

さて、上は19日の状態だ。例の通り「やすり」を使って表面を滑らかにしている。こうすることで彫り残しや形の不具合などもよく見えるようになり、修正作業もやりやすい。また、ここまで来れば完成した姿が見えてくるから、修正作業もずいぶんとはかどることになる。

口の内部は一応出来上がった。ただ、口が狭いために「奥歯」部分を省略した。これも見本写真が不鮮明なことから、口の内部が良く分からないし、上下の奥歯があるのかも良く分からない。そのため、今回は試しに「省略」したが、1個目では上の奥歯はきちんと作ったよ。

と言う具合で、若干の手抜きも見えるものの、全体的には見本に近い出来具合と思う。

今後の作業予定は、せめて今週はこのままじっくりと修正を加えつつ、素彫り完成に接近するつもり。いや、恐らく土曜日までには「素彫りの完成」だろう。

 

 

 

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別当2 その2

2018年03月11日 | 能面

今月の第2回目の更新である。途中、2日間ほど成果発表会があったものの、午前中はおおむね時間があり、作業は順調に進んでいた。従って、作業開始からまだ2週間にならないが、かなり出来上がってきた気配でもある。

上は3日だ。基準となる目の周りを決めてから、口元の形を決め、ついでに頬の部分を形作ると、上の写真のようになる。すでに大まかな形が見えてきたので、これ以降は線引きに従って慎重に彫っていくことになる。

上は7日だ。線に沿って口の部分を形作っていくとこうなる。口の中の部分をきちんと決めて彫っていくのだが、出来るだけ左右の形を揃え、同じようにしなければならない。もちろん歯の位置、牙の位置は大切。特に牙の場合は正面から見た位置と横から見た位置が違っているから、これを考えて適切な場所に牙を置く必要がある。

 

口の部分。9日の写真だ。最初の写真からなんと一週間も経っている。もちろん途中経過はあるものの、そのぐらいの時間がかかっているのも事実だ。ほぼ毎日2時間程度の作業を実行しても、ここまで。それほどめんどくさい作業だったとも言えるが、牙のあるお面の場合は、この牙の位置をきちんと彫ることが大切。従って「一日2時間の作業」といえども何度も細かに寸法を確かめ、慎重に彫っていくことの難しさが分かる・・・かな?   ちなみに顔の上の方はほとんど手を付けていない。

 

これは今日11日の写真だ。牙の位置はだいたい決まった。まだ出来てはいないけど、この状態から丸みを付けて、きちんとした位置づけをし、牙が完成する。また、額の一部や目の部分、鼻の形などを少しづつ慎重に彫り進めているので、ある程度の時間がかかってしまうのはやむを得ないが、ここまで来たら大いに安心だ。

今後は額の部分を形作っていくことになるが、この辺は簡単なのですぐに出来る。また、裏彫りもそれなりに進めているから、一安心だろう。裏の状態は以下の通り。

1個目は裏彫りで失敗した。口の裏側に相当する部分を彫りすぎて、補修材を使って修正作業を行った。この失敗を避けるために今の段階では深く彫らず、口の中がほぼ完成した時期に合わせて、口の部分の裏側を彫っていくつもり。従って、あと2回ほど裏彫りをする事になるが、まあこれもやむを得ないだろう。

 

さて、この調子でいけば、今月いっぱいと言わずに、あと2週間もあれば完成してしまいそうだ。これはまずい。そのため、もう少し手を抜いてのんびりと作業を進め、「3月一杯」を目指していこうかな・・・

 

 

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別当2 その1

2018年03月01日 | 能面

もう3月だ。今回は2月一杯をかけて4個のお面の彩色を行った事で、このひと月は彫る作業は全く行ってこなかった。こんな事は初めて。

記憶に残っている分でも、ここ数年間は一ヶ月、全く「彫る」作業を行っていなかった事は無かったと思う。従って珍しい期間だったものの、肩の痛みは相変わらすあることで、それが鎮まった・・訳ではなかったのだが。

で、今回はまた「別当」の2個目を彫ることにした。これは、たまたま来年度の能面教室の課題が「若乙(わかおと)」であり、それ用の材料をすでに手に入れたことから、この材料を使って、ほかのお面を彫ってみようかな・・と言う話。

というのも、実は私はすでに「若乙」は2個彫っていた。従って来年度能面教室で、他の生徒と一緒に若乙を彫ってもしょうが無いという気持ちがあり、「なら、その材料を使って他のお面を彫ろう」と考えていたところ。今回はそれを実行することにした。

 

それでは、1個目の別当について若干の紹介を。

上は「髭の材料と作業途中の図」である。材料は馬の毛だ。これを適当な束にして糸で縛り、ボンドを付けて根元を固める作業途中である。上はなんと2月11日の写真だから、その前から作業が始まっていたと言う事だろう。

右側は、糸で縛った部分にボンドを付け、根元を固定しているところ。左は固定部分を取り外し、根元を揃えた、いわゆる完成品である。この髭をなんと70数本も作った。これは大作業である。もちろん一日では終わらないから数日をかけていた。

これをお面に開けた穴に一本づつ植え込むのだ。これも大変。穴にきちんと収まる太さの髭を作るのが大変なのだ。髭の太さは目見当で束ねるから、穴に収まる保証はない。穴の直径がおよそ2.5mmだから、それに収まる毛の束もそれよりは細い必要がある。これを70数本だ。嫌になる気持ちも分かるだろう。

ま、文句を言ってもしょうが無いから作業を続けたが、やっと完成した毛を植え込んだのが上の写真。見た目はOkだろう。もっとも、目をこらして見る必要もないから、こんな程度でも「よく見える」。これは2月13日の写真だ。一応は完成したので、従ってそれ以降は能面の作業に手を出す事は中断をしていたことになる。

 

さて、2個目の作業を見てみよう。

上は2月27日だ。今回は「表面をある程度彫ってから裏を彫る」のではなく、いきなり裏彫りの第一段階を行った。これは1個目の時に考えた手順であり、表面がでこぼこになった後に裏彫りで丸鋸を使った場合、作業が不安定になって危険である。これを防止するには、表面が平らな時に丸鋸を使って、ある程度の裏を彫ってしまう・・のだ。

今回はこれを実行したために、四角い材料のうちに裏部分の一部を切り取ったと言う具合である。ただ、この手順は、一歩間違うと切りすぎになる危険があり、せいぜい同じお面の作業で可能な手順であろう。ただ、作業が安定して切り取ったのは事実。もっとも、あとで「切りすぎた」と思うかも・・・

今日は3月1日だから、昨日の時点で周囲を切り取って丸い形にしたところ。今後はこれから徐々に彫り進んでいく。出来れば今月いっぱいをかけて作業を進め、日常の環境に戻していこう。

 

 

 

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