わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

増髪3 その1

2020年04月19日 | 能面

16日に「痩せ男」の素彫り完成を報告した。実は同日、他のお面の作成を開始した。それについて若干の報告を。

課題は「増髪(ますかみ)」だ。女面でも若干年増のお面であり、実はかわいいお面ではない。ではなぜかわいいお面ではなく、年増のお面を彫り出したかと言えば、その材料に理由がある。

下は参考にした写真だ。もちろん、ネットを検索するといろいろな写真を発見するが、ま、これが良いと思ったので、それを参考にする。

下は私が彫った増髪だ。上の見本写真とはちょっと感じが違うものの、一応はそれなりに似ているから、OKであろう。これは2個目で、2018年9月の作品である。個人的な趣味から若干可愛く出来上がっているが、これも趣味の世界なのでかまわない。

さて、いよいよ作業開始である。下の写真は16日の作業結果だが、よく見ると、真ん中で二つの部材が接合されているのが分かる。実はこれが可愛いくないお面を彫った理由だ。余っていた2種類の材料をくっつけて、女面を彫る寸法に仕上げた。従って、この2個は別の種類の木材であるから、彫っていく段階では苦労することになろう。従って、この材料は単に暇つぶし用として使う事にした。それで可愛くない女面を彫るという理由。

下は18日。もうすっかり女面の表情だ。ただ、参考写真と比べても、まだどうも可愛い表情になっているが、これも趣味・嗜好の範囲なのでご勘弁を。

下は19日。上の写真からみても、更に若い女面の表情であり、まあいいっか。

ということで、今月はあと2週間あるから、このまま行けばもしかして、今月中に素彫りの完成・・と言うことにもなりかねないが、ま、様子を見るしかないのかな。月に2個の完成なら、これこそ異常事態だぞ。

 

新型コロナウイルスの影響はまだ盛りだ。当県でも緊急非常事態が宣言されているし、日常の生活、あるいは集会などにも影響が出ている。近所のスーパーでもその対策が行われているから、買い物などにも影響が出ている気配だ。

ただ、食料品などは今のところ、普通通りに販売されているらしいけど、何かのきっかけで品薄や、最悪なくなってしまうなどの悪影響が出ないことを願っている。マスクや消毒液、あるいは手を洗うなどは、個人でも何とかなりそうなので、自助努力は惜しまないものの、食料品やトイレットペーパなどの他の生活必需品が品薄になれば、状況は深刻だろう。

ま、余り深刻に考えないようにして、健康に留意し、毎日を過ごそう。

 

 

 

 

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痩せ男3 その2

2020年04月19日 | 能面

痩せ男は、意外と面倒な作りだったと思っていた。従って当初は、今月いっぱいを使って製作を完了しようと作業を進めていたのだが、どうも、そうもないようで、実はすでに素彫りが完成したという報告。

上は14日の成果だが、全体をやすりがけした結果である。ここまで来れば、ほぼ完成に近いので、完成度としては9割であろう。今後は眼球の部分と口の部分を整形すれば、ほぼ、完成だ。

上は16日で仕上がったところ。眼球の部分と口の中の整形が終わったところだ。もちろん、細かい修正はその都度行っており、全体的なバランスや見た目を考えつつ、作業を終了したところ。

ここでは、いわゆる黒目は穴を空けただけなので、本来、真鍮製の黒目を作成し、埋め込む必要がある。そこまで行って素彫りの完成なのだが、今の段階では、この真鍮製の眼球は作っていない。もちろんすぐにも作成する予定でもあり、慌てることもないだろう。ましてや今回の眼球は、単に真鍮板を丸形に切り取り、穴を空ければOKなので、作業は簡単。

で、この16日を持って痩せ男の3個目は完成としよう。また、今回の作業開始が6日だから、この16日の完成で、なんとわずか10日で一個が出来上がったという、これまでにない速さ完成したという新記録だ。ただ、材料が桐の木であり、作業がしやすかったという事実もあるが、それにしても速すぎる・・・

 

 

 

 

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痩せ男3 その1

2020年04月11日 | 能面

今月始めに3個のお面を完成させ、かなり疲れたはずなのに、性懲りもなく新たなお面を彫っている。

実は、お面が完成したあと、3日ぐらいボーッとしていたのだが、日常生活の一部だった「能面製作」の時間帯にぽっかりと穴が開き、自分にもぽっかりと穴が開いたようにうつろな日々を過ごした。そのため、「これはいけない、これではすぐにも認知症になってしまう」という恐怖から、やむなく能面製作を再開した・・・という言い分け。それが次の通り。

で、今回は手持ちの材料を活用し、10数年ぶりに「桐」の材料を取り出して彫り始めたところだ。この材料は緊急用に持っていたもので、通常はヒバやヒノキを使っていたのだが、たまたま本来の材料の入手が遅れてしまい、この桐の木しか手元に残っていなかったので、やむなく緊急用の材料を使ってしまったというあたりかな。

で、今回彫り始めたお面の名称は「痩せ男」だ。これは今回が3個目。去年にも2個を作成しており、去年の文化祭にもこいつを展示していたもの。従って彫った歴史はまだ新しいのだ。

実はこのお面を展示した際に、ある人から「自分に似ているね」と言われた。もっとも、お面は彫った本人に似てくると言う話は、以前から言われていたのだが、こうしてみれば、あながち間違いでもないのかな。

今回の見本は写真のみ。これを元に製作する事になる。痩せ男にも様々な見本があったのだが、この顔つきが良かったから、これにした。

上の写真を見本にして自分で彫ったのが、下の写真だ。2019年9月21日に完成したもので、これは2個目。これをそばに置いて彫っていくことになる。

さて、作業開始は6日だ。ところが、厚さが若干足りなかったので、7日になってから鼻の部分に約1cmの材料を足したところ。これで厚さが約9cmになり、間に合うことになった。よしよし。ただ、きちんと接着しなければ、この部分に隙間が出来る事は、過去にも経験をしているから要注意かな。

下は8日だが、ずいぶんと進んでいる。いや、かなり進んでいるから、よほど気合いを入れて彫っている事が分かる。上の状態からまだ一日目なのに、もう3日ほど進んでいると言っても良いぐらいだ。

下は9日に撮ったものだが、作業開始から3日目で下の写真の通り。

で、下の写真は口の部分を重点的に彫っているところだ。これが11日の成果なので、いやーずいぶんと作業が進んでいるとも言える。もちろん裏彫りも2度目が終わっており、十分に深いところまで進んでいる。

という具合にどんどん進んでいる、これも作業中断が数日あれば、気合いのスイッチも入り、あれよあれよと作業が進むという見本かも知れない。

 

それにしても新型コロナウイルスの影響は我が県にもすでに到来し、当市にもその陽性患者が接近(近くの市で発生)している現状であり、大いに要注意だ。ただ、こればかりは十分注意をしているつもりでも、いつ、我が身に降りかかるかも知れないので、毎日の体調管理には気をつけているつもり。

というあたりで、11日の段階ではまだ元気ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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黒式尉8 その3

2020年04月04日 | 能面

いよいよ彩色も終えたので、完成である。

今回は3個のお面を同時に彩色を行ったが、うち2個は同じお面なので、色も同じ。従って色の種類も2個のお面用でOKである。これは十分に楽なのだ。

まずは黒式尉だ。前回の黒式尉は「深緑(ふかみどり)」を使ったのだが、今回参考にした写真では「焦げ茶」だったから、それに見習ったという話。で、まずは裏の方から・・

左は「いかずち」だが、右の2個が黒式尉だ。まあ、裏側なので工芸漆の茶色と黒色を混ぜ合わせて上の色にした。この場合、シンナーを使うから、木材にしみこんでまだら模様になる。それを防止するためには「との粉」を使って目止めをする必要がある。その作業をした後に裏側に色を塗ったのだが、どうもきれいに行かない。これも腕が悪い証拠でもあろう。

表面は上の写真の通りだ。この色が焦げ茶なのかな意見の分かれるところであろうが、自分では参考写真とよく似ていたから、まあいいっか・・である。もちろんこの色を作り出すためには単色では出来ないので、複数の色を混ぜ合わせて「似た色」にする事も必須。

上は「黒式尉8」だが、「その7」はどうしたと言えば、下の写真。

左が「その8」で右側が「その7」であり、出来具合はほぼ同じに見える。同じ人物が彫るお面は、どうしても仕上がりも似てくるから、それも当然であるから、そうなのだ。ただ、見たとおり「髭のたぐい」は植え込んでいないから、「半完成」でもある。が、この作業が実にめんどくさいから「暇が出来たら髭を作ろう」と思っているものの、どうも思うようには行かない気配ですね。

さて、「雷(いかずち)」はどうしたのかと言えば、下の通り。

これを見れば結構気合いが入っている出来具合だ。ただ、こうしてみると、せいぜい3色しか使っていないのが分かる。表面の肌色と舌と口の部分の朱色(赤色かな)。目の周囲も同じ色を使っているから、それ以外の色では牙の部分の金色だ。もっとも、黒式尉でも書いたが、この色を作るためには数種類の色を混ぜ合わせており、結果的には多色かも知れない。

このように、多くのお面では「見た目の多色」ではなく、少ない色で仕上がっている事が多い。もちろん、最後の陰影を付けるのに、すすや古色で変化を付けることは必須でもあるのだが、原則的には少ない色で完成する事が多いのも事実なのだ。

で、上の作業が完了したのは昨日3日だ。彩色開始が3月29日なので、彩色だけでおおむね一週間がかかったことなる。

というところで、1月6日から作業開始した今回の3個のお面は、4月3日をもって作業終了である。

あーーーあ、疲れたぞ!!!

 

 

 

 

 

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