わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

小獅子1 その1

2021年12月19日 | 能面

12月に入っても一応は順調に作業が続いている。今回も材料が「帯喰い」と同じ寸法だから、それなりの大きさのお面を彫るつもりで準備をしていた。

今回のお面を選んだ理由は、11月中に能面のネットを閲覧をしていた時に「まだ彫っていないし、形もなかなか良い」と感じたので、それをチョイス。結果、彫ることになった。

このお面は、実は「獅子口」という大型のお面の子供バージョンだそうだ。そのため名称も「小獅子」と付けたらしく、その理由も納得。まあ、私としては親にあたる獅子口はすでに7個も彫っていたものの、子供は初めてだ。ただ、写真で見るかぎり「しかみ」とほぼ同様の表情をしているから、しかみの型紙を活用できそうなので、作業の初期段階ではそれを実施した。

 

下は見本だ。上で書いたように大きさや表情は若干違うものの、「しかみ」とほぼ同様の形状である。小獅子は215×160×95 mmなので、一般的なお面より若干大きめだろう。

ちなみに、過去に彫った6個目の「獅子口」は下の通り。2017年1月に彫ったものだが、大きさは220×175×110mmなので、大型の部類に入る。最近では2020年11月に7個目を彫っている。

さて、作業開始は今月の3日だ。下がそれだ。初日でここまでなら、まあいいっか。実はこれでも大変な作業なのだよ。

下は5日。作業開始から3日目だが、一週間が経っていると言っても良いほどの進み具合。

下は9日だが、全体的にはだいぶ進んでいるはず。目の付近や鼻の形、口の周囲などを含めて当たりを付けている。もちろん裏彫りも1度は行っており、それなりに時間はかかっているのは当然か。

下は16日。途中の作業の紹介写真は省略したが、かなりの作業を、この1週間ほどかけて進めている。従って、この時期の完成度はすでに7割ほどだろう。とにかく一応は、毎日、朝の1時間ほどを作業に当てているので、結構な進み具合でもあるところかな。

下の写真では、額(ひたい)部分の形や目の形、鼻の形や口の形など、重要な部分の大まかな形状はすでに完成しており、この後は細かい修正に入る段階というところ。

下は19日だ。鼻の形も含めて、口の中の牙や歯の形も出来上がってきた。また、耳の形も2日をかけて彫り進んだので、この段階では完成度は8割程度だろう。

とはいえ、今回も素彫りの完成は今月いっぱいを予定している。実質まだ2週間ほどの余裕があるものの、作業速度も低下している昨今なら、今週いっぱいは細かい修正作業で時間をかけたいところ。そして、最後の週にはやすりがけをしながら完成を迎える・・というあたりですね。

 

それで今年の作業は終わりです。そして運が良ければ新年を迎える・・

と言う予定ですよ。ではまた来年まで、ごきげんよう。。。

 

 

 

 

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帯喰い3 その2

2021年12月01日 | 能面

さて、12月に入り、作業中の帯喰いもいよいよ素彫りが終わった。これについては前から「時間がかかりそう」と書いていたのだが、その通りになった気配。これについて若干の報告です。

今回も写真を主に報告します。

下は11月18日の結果。口の内部を彫っているが、多くのお面でも口の部分は大変な作業である。牙や歯の部分をバランス良く配置し、裏側まで貫通させるまでには数日がかかっているところ。大変だ大変だ・・・

下は20日だが、口の部分を彫り終えて、顔全体に一度目のやすりがけをしたところ。ここでは100番程度の粗めのやすりがけであり、彫刻刀の後を消す程度でよい。それでも全体的には完成度もずいぶんと進んでいるところか。

さて、下は22日の結果だ。上のやすりがけを更に進め、120番の紙やすりと240番の紙やすりを使用している。さすがにこの番数なら、木製のお面では充分に細かいから、結構滑らかになっている。うん、これで十分なり・・かな。

下のパーツは何か?

これは耳だ。お面の材料から切り取った廃材を活用し、太さ約3cmの丸棒を作る。更に耳の形に細工をして、同時に2個の耳を彫っているところだ。

下はまだ作業途中だが、ま、これぐらいで良いかな。22日の結果。

さて、下の写真は、上で彫り上げた耳を更に修正して、いかにも耳らしい形にした結果、所定の位置にはめ込んだ様子。この作業だけでも丸2日がかかっていることから、結構な作業量だろう。24日の結果だ。

で、付属のパーツは耳だけではなく、口の中に入っている棒状のもの。実はこれがなんだかはよく分からない。がしかし、付属品なら作る必要がある。

試しに2個を作ってみた。上のものはちょっと幅が狭かったので、下の仕様に変更し、2個目を彫った。ちなみに中央の彩色済みは、5月に完成した2個目の帯喰いの部品だ。26日の写真。

さて、耳や口の中に入っている別個のパーツを組み合わせて、一応の完成を見たのが下の写真。28日の写真だが、この日で「素彫りの完成」としたい。ただ、その後の数日は、拡大めがね(強い老眼鏡)を使用して、細かい部分の修正をしているので、本当の作業終了は30日頃かな。

と言うことから、10月23日から彫り始めた「帯喰い3」は、実質5週間以上がかかって素彫りが完成したという話。前の「帯喰い2」は作業期間がおよそ4週間弱だから、だんだんと作業期間が増えてきた実態も見える。まあ、高齢化による現実だから、これもやむを得ないか・・・

でした。

 

 

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