12月に入っても一応は順調に作業が続いている。今回も材料が「帯喰い」と同じ寸法だから、それなりの大きさのお面を彫るつもりで準備をしていた。
今回のお面を選んだ理由は、11月中に能面のネットを閲覧をしていた時に「まだ彫っていないし、形もなかなか良い」と感じたので、それをチョイス。結果、彫ることになった。
このお面は、実は「獅子口」という大型のお面の子供バージョンだそうだ。そのため名称も「小獅子」と付けたらしく、その理由も納得。まあ、私としては親にあたる獅子口はすでに7個も彫っていたものの、子供は初めてだ。ただ、写真で見るかぎり「しかみ」とほぼ同様の表情をしているから、しかみの型紙を活用できそうなので、作業の初期段階ではそれを実施した。
下は見本だ。上で書いたように大きさや表情は若干違うものの、「しかみ」とほぼ同様の形状である。小獅子は215×160×95 mmなので、一般的なお面より若干大きめだろう。
ちなみに、過去に彫った6個目の「獅子口」は下の通り。2017年1月に彫ったものだが、大きさは220×175×110mmなので、大型の部類に入る。最近では2020年11月に7個目を彫っている。
さて、作業開始は今月の3日だ。下がそれだ。初日でここまでなら、まあいいっか。実はこれでも大変な作業なのだよ。
下は5日。作業開始から3日目だが、一週間が経っていると言っても良いほどの進み具合。
下は9日だが、全体的にはだいぶ進んでいるはず。目の付近や鼻の形、口の周囲などを含めて当たりを付けている。もちろん裏彫りも1度は行っており、それなりに時間はかかっているのは当然か。
下は16日。途中の作業の紹介写真は省略したが、かなりの作業を、この1週間ほどかけて進めている。従って、この時期の完成度はすでに7割ほどだろう。とにかく一応は、毎日、朝の1時間ほどを作業に当てているので、結構な進み具合でもあるところかな。
下の写真では、額(ひたい)部分の形や目の形、鼻の形や口の形など、重要な部分の大まかな形状はすでに完成しており、この後は細かい修正に入る段階というところ。
下は19日だ。鼻の形も含めて、口の中の牙や歯の形も出来上がってきた。また、耳の形も2日をかけて彫り進んだので、この段階では完成度は8割程度だろう。
とはいえ、今回も素彫りの完成は今月いっぱいを予定している。実質まだ2週間ほどの余裕があるものの、作業速度も低下している昨今なら、今週いっぱいは細かい修正作業で時間をかけたいところ。そして、最後の週にはやすりがけをしながら完成を迎える・・というあたりですね。
それで今年の作業は終わりです。そして運が良ければ新年を迎える・・
と言う予定ですよ。ではまた来年まで、ごきげんよう。。。