白鳥の飛来地として知られている近所の池(と言おうか堤とも言われている)に行ってきた。実は今シーズン初めてではなく、2回目である。今月中旬に一度行ったところ、全面ではなかったもののほとんどが氷結しており、白鳥はおろか鳥のたぐいはまったくいなかった。こんな事は白鳥を撮り始めてここ8年間で初めてである。
暖冬という天気予報だった今年の長期予報はまったくはずれて、厳冬なのか?それはそれとして、とにかく白鳥がもしかしているかもしれないという希望と、いくらかの天気回復を待っていたこともあり、現状確認も含めて撮影に行ったというところ。
かろうじて数羽いたのは良かった。ただ、見たとおり池はほぼ全面氷結しており、水面は見えない。そのため餌をついばむ姿はなかった。また、水鳥も数羽いたが、当然餌はない。池のそばには「餌を売る小屋」があるものの、人がいる気配はするが売っているのかは不明。
去年起きた「鳥インフルエンザ」の影響で餌付けを中止しており、今年は氷結のため水面下にいるであろう小魚も捕れないのだ。結局餌のたぐいはゼロであろう。もっとも、渡り鳥は他の場所に餌を求めて飛んでいくこともあるから、ここに戻ってくる白鳥もいるに違いない。それでも池に水面がないと、浮かんでいることも出来ないだろうから、もっと環境の良い場所に移動してしまうことになる。
これも水面にいるのではなく、氷上で休んでいる姿だ。水も冷たいが氷も冷たい。餌をとるのに都合の良い形のくちばしも、氷の上では使い勝手が悪いからどこかに飛んでいくかもしれないが、とりあえず写真を撮りに行ったときはいたので一安心と言うところかな。
上の写真は2008年2月の状態。2年前まではこの状態だった。これが一転して数羽しかこなくなったとなれば、この池の運用方法を考えなければならないのかもしれない。もう少し暖かくなり、水面が多くなったら餌をまく、氷結しても氷を割り、水面を確保するようにするなど、白鳥が活動しやすい環境を人工的に作らなければ、いずれこの場所から白鳥が全部いなくなってしまうだろう。そうしなければ「白鳥の飛来地」の看板を下ろす事になる。
まあ、野鳥の会とかは「自然のままの姿(環境)」を主張するかもしれないが、地元にしてみれば何とかしたいと思っているに違いない。