わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

賢徳 その3

2011年12月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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毎日とはいかないが、少しづつ作業は続いているところ。前回からおおむね一週間ほど経っているが、孫が遊びに来ているためにじっくりと作業はできない。で、空いた時間に細部の彫り込みをしているのだが、無心にやっているとは言えないのだ。何かにつけて孫の相手もしなくてはならず、そっちにも気が向いているところだ。

さて、本来であれば、前に作った賢徳を横に置き、それを見ながら彫っていくことも可能である。しかし、そうするとそれを見て彫ってしまい、本当の参考資料(狂言面打ち入門)を見ないまま、出来上がってしまう。そうなれば、参考資料本に示されている手順とは違った能面に仕上がる場合があるから、要注意なのだ。

前に作った作品は、あくまでも出来上がり予想として見るだけにして、実際に彫る手順はきちんと参考資料を基にして彫っていかなければ、間違ったところまで真似をしてしまう・・・という具合である。元図は一つ。他人(自分のでも良いが)の作った面を参考にするのではなく、あくまで参考書を見本とするべきだろう。

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賢徳 その2

2011年12月24日 | 日記・エッセイ・コラム

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これは、穴が開いた賢徳。ちょうど節が見えていたので、その部分を取り除いたら、こんな状態になった。節を付けたまま彫っていく手もあったが、どうしても堅く彫刻刀もままならない具合だから、やむを得ず取り除いたところ、こんな風になってしまった。さて、このままでは具合が悪いので、穴をふさぐ作業を行ったのが、下の図。

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この場合は、木工用ボンドと鋸屑を混ぜ合わしたものを、注意深く埋め込んで固めるのだ。当初は穴の部分に合わせた木片を作り、それを埋め込んで、隙間には木工用パテを使って修正するつもりだった。が、穴の形がきれいではなく、変形しているために木片を作るのに大変な気がした。で、それをやめて、全部に木工用ボンドと鋸屑を混ぜ合わしたものを使うという、楽な手段を選んだという具合。

昨日23日の午後に埋め込み作業をして、今日の午後には彫り込む作業が出来るほどに固まった。そのまま作業を進めて、眼球のあたりを彫り込んだ状態である。遠目にはうまい具合に修正作業が終わっているように見えるから、まあ合格だろう。後は色を付けてごまかせば良い。

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これは、前に作った賢徳だ。2006年1月に木彫りが終わっており、彩色は2008年2月に終わっている。木彫りのまま2年間放置していたが、能面は彩色が終わってはじめて完成となるので、なんと2年がかりの賢徳と言うことになる。もっとも、彩色を習い始めたのが数年前だから、別に不思議でもなんでもないのである。

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鬼 その6

2011年12月20日 | 日記・エッセイ・コラム

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いよいよ仕上げが終わったところ。まあ、細かいところはまだありそうだが、おおむね彩色に入っても良いぐらいの段階である。前にも書いたとおり、見本の写真とは若干違ってしまったけど、このあたりは「手作り」ということで勘弁して貰いたいところだから、弁解はしない。

このままの状態で一応先生に見て貰い、OKであれば彩色に入っても良いと思う。手直しがある場合はその場で修正することになるから、先に色を付けてしまえば具合が悪いのだ。その日は1月11日の予定であり、まだずっと先になっている。従って、その間は自分で細かい修正をしながら待つことになる。

一応は12月までに完成という目標は立てており、彩色までには行かなかったものの目標は達成できたと思っている。実際、彩色を始めたら二日ほどで完成するから、年末までまだ一週間あまり残っているし、先生の点検を待たずに彩色を始めていたら、年内の完成は間違いないであろう。

ということから、鬼の完成は来月に繰り延べになってしまったが、ほぼ計画通りというあたりで良いことにしよう。で、これからは「賢徳」の製作に着手して、趣味の講座教室の生徒に変身するのだ。

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賢徳 その1

2011年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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賢徳だ。「けんとく」と読む。狂言面で、大きさは若干小さめ。それでも一応は顔に収まるから、小さいほどではない。もともと能面は顔に付けて舞い演ずるから、最低限でも顔に収まる大きさであろう。

実は、だいぶ前に以前の先生だったときに2個を作っているのだ。もちろん、今の先生に代わった後に彩色をして飾ってあるが、そのうちに紹介する事になるだろう。前にも書いたが、公民館行事の教室では、今の先生の方針で、規定の能面を繰り返し作る事になっていた。今はそれをすでに消化しており、2巡している段階である。だが、今回の課題はその規定に反して、新しい能面を作る事になった。

これも生徒全員が10年以上も同じ教室に通っており、師範とまで行かないが、準師範程度の技術もあるから、新入生と同じレベルの作業では物足りない部分もある。従って、先生も気を利かして新しい能面を題材にした・・と勝手に考えている。

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これは12月8日の状態なのだ。それ以来放置をしており、作業はもっぱら「鬼」に費やしている。21日が今年の最後の教室だが、その時まで鬼の作業を優先しており、賢徳は手が空いてからになる予定。

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鬼 その5

2011年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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その4から一週間ほど経った姿。前回はほとんど彫り終えた姿だったが、今回はそれを紙ヤスリできれいに磨いた状態だ。全体が滑らかになったことで、細かい凹凸も見えてくる。そこを見つけて更に丁寧に滑らかにする作業をしていた。眼球の位置も決めて、更に深く穴を開けていく作業はまだ残しているが、全体像は見えているだろう。

見本の原図や、先生、先輩が作った面の写真を見ながら彫っていったものの、なかなかそれと同じ具合にはならないのが自作なのだ。従って、大きく変わっていないが、細かい部分では「創作」のところもあり、あまり自慢にはならない。ただ、原図を見る限りでは、先生や先輩の作った面にも「創作」部分を発見しているから、創作そのものが「掟破り」でもない様子。

と、理屈を付けて、自分の作品の出来具合いを弁護することも必要です。

さて、このあと裏面の彫り込みに入るのだが、なんと言っても材料が堅い。彫刻刀も一気に進まないから、深く彫る必要のある裏彫りでは難儀が予想される。すでに肩、腕は痛みが消えないまま作業を続けているし、これからも大変になる気配。

さらにその後は彩色に入ることになるのだが、この調子でいけばどうも予定の12月いっぱいまでかかりそうだ。いや、もしかして完成は来年に入ってしまうかも知れない。しかし、それはそれで良しとしよう。慌てることはないのだ。

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