わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

狐 その6

2014年01月16日 | 能面

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さあ、1月16日現在で、どうにか細部の模様を彫り込んだところ。これがまた大変だったが、実は細かい彫りではない。

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ちょっと拡大したところ。このように、単に模様を彫った程度にしか見えないが、年輪(木目)が彫りにくい方向にあるため、力を入れすぎるとその部分が割れてしまう。逆に彫刻刀がすいすいと前に進まない方向に年輪が来ていることで、彫刻刀を左右に揺すりながら、大きな力を入れつつ、わずかずつ彫り進む。この繰り返しだったから、肩や腕が必要以上に負担がかかっている。

1月になってもわずかの彫り込みや修正に慎重を期したためか、かなり余計な時間がかかり、やっとここまで来た感じだ。いちおう素彫りは完成したが、この後は上あごと下あごを繋ぐ部分をどうするか、考えている。

先生の作った狐では、竹ピンを使ったあごの保持機構が取り入れられている。これをまねして同様の仕掛けにしても良いが、もっと良い方法がないのか思案中。これもまたちょっと難しいな・・・なんて考えているところだが、これはこれで頭を使うから老化防止になっているだろう。さて、これが終わればいよいよ「彩色」に入ることになる。

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狐 その5

2014年01月07日 | 能面

明けましておめでとう・・・です。

前回からはいくらか時間が経っているのだが、年末年始を挟んでこの間にも細かい作業は続いていた。また、孫たちが遊びに来ていたこともあって、集中的に作業をしていたとは言えないものの、それなりに進んでいたことも事実。

下は手間がかかる歯(牙)の部分の作業を進めたところ。歯になる部分に歯の形を書き込んで、それに合わせて形を整えていくところだ。前に作った狐にも歯はあったが、その時は前歯だけがとんがっていたから、比較的手間は少なかった。今回の狐の場合は、上下の歯、かつ前歯や奥歯も含めて全部の歯を尖った状態に彫らなければならない。これが大変だった。

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ある程度、きちんとしたところまで彫った状態。上あご部分にはまだ前歯はない。
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上あごにも歯を彫り込んで、これで全部の歯を作り終えたところだ。このとき、上あごの前歯でちょっとした失敗があり、きれいに出来なかった。これは、歯が小さいために作業が大変なことと、木目が細かい作業に適していなかった位置関係(いわゆる逆目になってしまった)になり、きれいな歯の形が出来なかったというところ。更には初めて作った狐のために、彫り加減がちょっと雑だったこともあるだろう。

もし次に作ることがあったら、そういった細かい部分に注意して、慎重に型どりをする必要がある。
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さて、下の写真は7日の状態だ。全体的な形は出来上がっている。歯も完成したし、目の部分も彫ってみた。もちろん耳も彫り込んでいるから、この状態で「素彫りが完成した」と言っても間違いではない。しかし、実はこの後に細かい模様が彫り込まれるのだ。これがまた細かい作業であり、大変なところになる。どんな模様なのかは「その1」の最初の写真を見ると、いくらかは分かってくると思う。
Img_9771small


ということで、作業開始からほぼ一ヶ月、全体像が見えてきたところで明日は能面塾の日だ。この状態で先生のところに持参し、評価を受けて顔(というよりは頭と言った方がよい)にしわや模様を付ける作業になると思う。

狐は最初から2月までかかると宣言していたので、まだ十分に時間はある。恐らく、このめんどくさい狐はこの1個で終わると思うから、慌てずに慎重に作業を進めていこう!!


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