わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

増髪2 その3

2018年09月22日 | 能面

今のところは能面作業を続けている。ということは、体調も全快ではないものの、一応の日常生活が支障なく行うことが出来るから、良しとしよう。従って、3日以降は近くの整形外科への通院は、一時中断という具合かな。ウオーキングを含めてリハビリは順調か。

で、能面の進み具合だが、まあ一応は一日1時間程度の作業という制限を設けているから、進み具合はよろしくないし、驚くことでもない。

上は18日だから、前回の写真(13日)から見ても余り進んでいないようにも見える。それでも眼の中、口の中の細工は行われており、全体的にも紙やすりを使って滑らかにするなどの仕上げは行われているのが見て取れる。特に口の中の作業では、裏側と貫通させ必要もあって、この作業に2~3日もかかることが通常だ。実に面倒な作業でもある。

さて、上は今日22日の結果。素彫りの完成だ。黒目の穴を開けたり、二重まぶたを彫ったり、額のくぼみ、ほほのくぼみなども仕上げて、更には頭頂部の割れ部分、右側の上唇付近にあった小さな節(ふし)も補修剤で埋めている。当然、裏側も一応の彫り込みは終わっているものの、ただ、裏彫りが若干浅いところもある。これは、この材料が硬めのものであったために、深く彫るのには大変な作業が必要だ。で、肩も痛いことだし、そのところは省略した。

これは「喝食(かっしき)」の時にも書いているので、結果、お面としては重量が重い。本当はこれは具合が悪いことなので、きちんと裏彫りを深く彫り、お面を薄く仕上げる事が重要。ただ、体調も万全ではないし、無理をすると再び体のあちこちが痛くなって、本当に日常生活にも支障が出る事も予想される。もっとも、品質の良いヒノキやヒバ材料を使うことで「楽に作業が出来る」事も事実だから、今回はお面が重くても良しとしよう。

上は「悪い材料」で彫った「喝食」「増髪」だ。大きな節穴、あるいは巨大虫食い部分も多く、かつ堅くて彫りにくい材料だったものの、「タダで手に入った」ことを考えれば、文句を言ってもしょうがない・・・というあたりかな。

最後に、上は彩色を待っているお面だ。左側は「童子」だが、実はこのほかに「猩々(しょうじょう)」と大物の「明星観音」があるのだ。計5個のお面が素彫り状態で、彩色を待っている。「猩々」はずいぶん前に彫っていたのだが、常時、太陽光にさらされていたことで彩色の剥離(はくり)が進み、表面がぼろぼろになっていた。今回はそれを全部はがして、改めて彩色を行うという段取りである。

予定では、次の紹介は彩色部分になるが、恐らく10月の中頃になるだろう。

 

 

 

 

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増髪2 その2

2018年09月14日 | 能面

しばらくおとなしくしているつもりだったが、病院の投薬を一週間こなして様子を見ていた。その結果、いくらか痛みも和らいだと考えて、体調維持のために運動を開始。それも含めて日常生活でのリハビリを実行して体調管理を行うことにした。ただ、これはあくまでも個人的な考えであり、医者から言われて実行しているわけではない。従って、また痛みがぶり返すことも充分に考えられるが、その時はその時と踏ん切りをつけよう。

さて、能面制作もリハビリの一環として再開した。ただ、せいぜい1時間の作業と決めており、無理をしないように心がけてはいる。

上は虫食い部分を取り去ったところだ。鼻の部分を含めて額のあたりまでを切り取った。その部分に「埋め木」をするつもりだったから、平らにして余っていた材料を合わせて貼り付けたのが下の写真。6日の作業だ。額(ひたい)の方からあごにかけて見ているの図。

まあこんな具合に、余った材料を有効に使うという実例だ。この材料は顔の表面部分から切り取ったもの。捨てても良い部材だが、一応は素彫りが完成するまで保存していた。

さて、前の写真の状態から慎重に彫り下げて行き、うまい具合に合わせたところだ。さすがに接合面はぴったりとは行かないが、まあ、何とかなりそうな気配。7日だ。

元の形状に戻ったことから、作業は慎重に進めていたところ。上の写真は10日だが、こうしてみると埋め木による補修作業は、結構うまくいっているようにも見える。まあ、接合部分の隙間は目にも見えるが、そのあたりは彩色の時点で何とか埋め合わせをする事になろう。

ここまで来れば、かなり進んでいるようにも見える。もちろんこの間には「裏彫り」も数回行っており、その作業にも時間は費やされているから、作業時間を考えてもこんなものだろう。上は14日の結果である。

体調は相変わらず良いとは言えない。ただ、背中に激痛があった時に比べたら数日前からウオーキングも再開したし、能面作業も何とかこなしているところだ。従って8月の頃から見れば「良くない」とも言えるものの、日常生活はこなしている現状でもある。

 

 

 

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増髪2 その1

2018年09月04日 | 能面

さて、新しいお面の作成が始まった。課題は「増髪(ますかみ)」だ。これに決めた理由は単に手元にある材料とこれまで彫ったお面(増髪)の数だけ。これを検討したところ、増髪はまだ1個だけしか彫っていなかった。また、材料も先生からタダで貰った質の悪いもので、喝食を彫っていたものの残りの材料だ。

さて、実際に型紙を材料に載せてみたところが下の写真で、これが9月1日だ。見た感じでは材料もまずまずだし、うまくいく気配も見えていたのだが・・・

上はちょうど型紙にぴったりと収まったので、うまくいきそうな気配だった。で、表面のいらない部分を丸鋸で切り取ったところ、なんと下の写真の状態。これは節(ふし)ではなく、虫食いの部分だった。しかもかなり長い。おおむね20cmほどもあろう。しかも顔部分の表面だ。これはまずいぞ。

上の虫食い状態は額(ひたい)部分が多いが、どうもそれだけではない気配。

顔の丸い形状を切り取って、全体的な虫食い状態を見たのだが、鼻の部分や口の部分まで進んでいる模様。これなら喝食で用いた「埋め木」で対応が出来そうな気もしたが、もう少し作業を進めて様子を見た方がよろしい。これは2日の様子だ。

さらに作業を進め、様子を見たところが上の写真。額(ひたい)部分から見たところだが、額の高さよりも深い虫食いがあった。また、肝心の鼻の部分にも深く虫食いが進んでおり、これも含めて補修する必要が出てきたところか。

ここまできたところで、補修手段は「埋め木」が良いと判断をしている。従って虫食い部分をきれいに彫り出し、そこに合わせて、最初に切り取った材料を利用し、埋めてみよう。2日の時点での決定だ。

実は、裏面の具合は虫食いや節(ふし)もなく程度も良いのだ。従って、裏と表を反対にして面取りをしていたら、表面にきれいな部分、裏に虫食い部分が出ただろうし、この虫食い部分は裏彫りで消えていたかも知れない。ただ、今回も木目(年輪の形、方向)に合わせて面取りをしており、また、虫食い部分は材料の段階ではよく見えていなかったし、切り取って初めて発見したのも事実。

 

さて、この作業をすぐにも始める予定だったのだが、実は体調を崩したのだ。2日の午後から背中が全体に痛くなり、体を動かすと背中に激痛が走るようになった。いすに座っていても、立ち上がるときも、体を動かそうとすれば、背中全体が息が止まるほどに激痛が襲ってくる。従って夜に寝ていても寝返りをしようとすれば激痛が起きて動けない。これは厳しかった。

さすがに3日(月)には整形外科に行き、診断を受けたものの、レントゲンや痛みを和らげる薬を処方されて様子見のあんばい。こんな状態が今日4日も続いているのだが、今回の症状は70数年間でも初めてだ。従って自分でもその原因がよくわからない。

もちろん、能面制作の「座った体勢での作業が長い期間、それも20年近く実施していた結果、腰痛、肩の痛みなどからくる背中全体(いわゆる背筋部分)の筋肉疲労」も考えられることから、処方薬もそれを緩和する薬剤がメインとなっている。もちろん、内臓からくる原因もネット上では散見されるから、それらを含めて要観察でもあろう。

いずれにしても、これ以降はこの痛みが回復するまで「能面作業は中断」することになるから、ブログの更新はしばらくは実施しないと思います。更新が始まったなら「元気になった」と考えてください。

 

 

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喝食3 その2

2018年09月04日 | 能面

喝食の2個目は順調に進んでいる。ただ、材料がよろしくないから「さくさく」とは行かないものの、一応の技術と時間をかけながらとりあえずは素彫りの完成まで持って行くしかない。

下は、紙やすりで滑らかにして彫った部分を確認しているところ。補修材や埋め込んだ木材なども全体と見比べて、滑らかにしているつもり。もちろん見た目は明らかにおかしいのだが、彩色でカバーすると、これらの補修部分も見えなくなるはずなので、それを期待しよう。8月24日の状態だ。

下は口の部分をちょっと彫ってみた。もちろん口ばかりではなく、他の部分もじっくりと見ながら作業をしているから、ちょっとした修正は行われている。

それらを終えて、黒目の部分の穴開けや歯を形作って行けば、おおむねの素掘りが完成することになる。写真は8月31日だが、二重まぶたの部分がまだ出来ていない。これは翌日には出来ているので、素掘り完成は9月1日になるかな。ただ、材料が堅いので、裏彫りが若干浅いままだ。本当はもう少し深く彫る必要があるので、おいおいその作業をすすめることにもなろう。

従って、この時点で素掘りの完成として、後は彩色が終わったら紹介することになりそう。ただ、その時期は不明だぞ。

作業開始が8月17日だから、ほぼ2週間で一応の作業は終了することになった。今回も早いのだが、その反動が体調の変化に来ないことを希望したいところなのだが。

 

 

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